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電話帳【た】探偵が探してた猫
探偵が探してた猫
とある家で飼われている猫。飼い主からは「キャロット」と呼ばれているが、本人はその名前をまだ受け入られていない。というのも本人には飼い猫としての自覚がなく、単にその家の人間と住を共にしている自由な猫としか考えていないからである。ただ、そうこうするうちに10年が経過した。今回は”よせ”なるものを観に行こうとして迷子になった。
第一話「増える探偵」
電話帳【ふ】笛田増男
笛田増男(ふえだますお)
某大学の准教授。専門は増殖環境学。蝉の大発生や増えるワカメをはじめとして様々な”増えるもの”を対象に、日夜そのメカニズムの解明に勤しんでいる。研究の傍ら、若者に向けた啓発本も執筆しており、代表作に「増しな生き方のススメ」、「増えたって良いんだよ」などがある。笑い声は「フエッ、フエッ」。
第一話「増える探偵」
電話帳【だ】第2れんこんビル
第2れんこんビル
茂霜商店街を抜けたところにあるビル。テナントの入れ替えが多く、頻繁に入居と退居を繰り返している。一時期は1階から3階までの全フロアーが探偵事務所で埋まり、その後も入居希望が絶えなかったため、屋上にも事務所を増築する事態になった。しかし、しばらくすると探偵事務所が次々と撤退していき、1件の事務所を除き、他は空きテナントになった。このことから一部の探偵マニアからは「探偵激戦区」
電話帳【も】茂霜電機
茂霜電機(もしもでんき)
茂霜商店街の電機屋。家族経営。近所に量販店が出店したことから、「”さしすせそ”が揃う電機屋さん」という謳い文句のもと、家電以外に調味料を扱って差別化を図る時期があった。最近では「”あいうえお”からの再出発」として原点に戻って家電の販売および修理に徹している。店頭のテレビではだいたい天気予報が流れている。
第一話「増える探偵」
電話帳【み】岬美智子
岬美智子(みさきみちこ)
ファッションみさきを一人で切り盛りしている女主人(マダム)。モードを意識しつつも独自のセンスで変わった商品を仕入れるため、この店の商品を好む常連客が多い。今では品のあるマダムだが、専門学校時代はファッションの既成概念を崩そうと躍起になっていた。若かった。
第一話「増える探偵」
電話帳【ふ】ファッションみさき
ファッションみさき
茂霜商店街にある洋服店。独自の流通ルートで仕入れるため、他店では見られない商品が多く並んでいる(しかも格安で)。「知りませんTシャツ」をはじめとして、ファッションみさきの商品が局所的に流行することがある。ネクタイを忘れたサラリーマンと、襟カラーを忘れた男子学生のために朝早くから営業している。
第一話「増える探偵」
電話帳【こ】小林まり恵
小林まり恵(こばやしまりえ)(旧姓:原田)
茂霜商店街の近所に住む主婦。見た目通りの細かいことを気にしない性格。ファッションみさきのバーゲンセールに目がない。若い頃は「マリー原田」名義でジャズシンガーとして活動していた。旦那とはその時期に知りあった。
第一話「増える探偵」
電話帳【さ】佐々木亜子
佐々木 亜子(ささき あこ)
茂霜中の生徒。2年6組12番。自他ともに認める”食いしん坊”なので、お母さんに頼んで大箱の弁当箱にしてもらっている。猫アレルギー。成績は中の上の中。
第一話「増える探偵」
電話帳【か】カメちゃん
あだ名:カメちゃん
茂霜中の生徒。2年6組5番。亜子と仲良しで毎日、登下校を共にしている。人懐っこい性格で見知らぬ人でもすぐに打ち解けることが多い。口癖が「バベらない?」というぐらいコンビニ・バベルを利用しており、お弁当も登校時にバベルで買っている。小4の弟がいる。
第一話「増える探偵」
電話帳【は】ハクビシンの虎太郎
ハクビシンの虎太郎(こたろう)
茂霜市内をうろつくハクビシン(2歳)。本来ハクビシンは夜行性だが、若さゆえに昼夜逆転の不摂生な生活を送っている。自分がハクビシンであることを受け入られていない。他にも「鳴き声にコンプレックスがある」など悩みがつきない。好物はデコポン。
第一話「増える探偵」
電話帳【つ】ツチノコの金造
ツチノコの金造(きんぞう)
茂霜商店街に出没するツチノコ。以前は他の地域に住んでいたが突然、金造(自称)に懸賞金がかけられ、追われる身になったため、逃げるように茂霜市にやって来た。人目を気にしつつもコンビニで菓子パンの新商品が入荷されていないか偵察することを日課としている。口癖は「差し色が効いてるね」。
第一話「増える探偵」