見出し画像

今日も気分は嫁•次第 #4

彼女の運転兼ガイド付きで、まるで彼女の足跡を辿るツアーは、進んでゆく。
当人にとっては、当たり障りないエピソードなのだろうが、どうも片鱗が見受けられます。

金髪に、赤い口紅、赤いマニュキュア、赤いピンヒールに、CHANELの5番!と言うのが、中学校の通学スタイルだっと言う。これは、マドンナに憧れて、その気持ちに誠実に貫いた結果、行き着いたらしい。

何処にそんな中学生居るんだよ。と突っ込みたくなる。

CHANELの5番は、CHANELを代表する香水なのだと、その時初めて知った。マリリンモンローが、愛用した香水。それは彼女の母親のお気に入りでもあった。その母親のCHANELを彼女は毎朝拝借していたそうである。

マリリンモンローからマドンナへと受け継がれたスターの系譜は、意外にもこんな田舎でも母から娘へと受け継がれていた。

見た目は、どう見ても、非行そのものだが、勉学には励み、成績は学年トップクラスだったそうだ。母親が教育熱心だったのに加え、やはりマドンナの生き様にも影響を受けていたに違いない。

それと校長先生とも仲が良く、昼休みには、一緒に花壇の手入れなどしていたそうで、ただ単に奇異な生徒ではなく、先生達とも上手に付き合える、花壇を手入れする心優しい生徒だったと。
この点、絶対に誤解されたくないみたい。今だに念押しされる。

さて、金髪の優等生は、それはそれは目立つ、だから目を付けられるのも突然で、やれ、校舎の裏だか、神社だかに、呼び出しを食らう。

所謂レディース達に、ボコボコにされるそうだが、決して誰か仲間を誘う事なく、毎回、必ず1人で出向いたらしい。そこはポリシーなんだと。

どっちが気合い入ってるだか。
まあ、ヤキを入れたところで、全く言う事を聞かないし、どんな会話を、してるのか聞いたことはないが、かたや片田舎のヤンキー、かたやマドンナマニア、共通なのは茶髪だと事くらいだろう。
まあ、目指す所が、全く違うんで、何も交わることはなかったよだ。

結局、この問題は、当時付き合っていた彼氏のお兄さんが、この地域の実力者で、彼女を気にいっていたこともあり、手を出すなと言う通達で、治ったそうである。

何とも、どうにもこうにも騒がしい。
そんな彼女が、今、私の隣で歩いている。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?