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内向型でも 自分らしく

ずっと内向的だから私は色んなことが上手くいかないんだと思っていました。
外向的になりたいと思っていたし、内向的な性格は直していかないといけないモノだと思っていました。

人よりも特別秀でた才能がある人なら内向的な性格でも世間は許してくれるかもしれません。

でも私は残念ながらそうではなくて、何のスキルもないただの一般人です。
だったらせめて外向的になって頑張らないといけないんじゃない?と思ってきました。

でも、そんな考えは最近では一切ありません。
むしろ、内向型であることが誇りに思えるぐらい内向型の自分を好きになってきました。

今回はそんな心境の変化を書いていこうと思います。




がんばっているつもりなのに、世間の基準だと「がんばっていない」


今では全くそんなことはないのですが、20代前半まで何となく生きづらさを感じていました。

普通の人ができることでも自分にとってはすごく負担感が大きかったのです。


例えば「2連休で旅行に行こう」と誘われても行くことができません。


月曜から金曜まで人と外で働いて、土日2日とも友達と過ごし、また月曜から金曜まで外で働くなんていうことをしたら、休む日がなくて体調を崩してしまいます。


でも、どうやら他の人にとっては例え他人と過ごしても土日の旅行は休みになるみたいなのです。
人によっては友達と過ごす2日間で元気になるそうです。


友達のことが嫌いなわけでは決してありません。
旅行にいけば楽しいし、きっとリフレッシュもできます。
でも心身のエネルギーが回復するかというとそうではありません。
疲れはしっかり残ります。

だから3連休のうち最初の2日で旅行に行って最終日1日は休む日、という風にしないと翌週の仕事に支障が出てしまいます。


例え大好きな友人や恋人と過ごしても疲れます。
1人でゆっくり落ち着く時間がないと元気を取り戻すことができないのです。


外向的に活発に動ける方が羨ましかったです。


色んな場所に出かけて様々な経験をし、たくさんの人と出会って繋がっていく外向的な方たち。
経験値も人から得た知識も豊富だから、人生の色んなことを上手く乗りこなしているように見えました。


私もそういう方たちと同じようにたくさんの場所に足を運んだり、多くの人と出会って色んな経験を重ねたかったです。


人と出会うのも好きで、色んな話を聞いて人から刺激をいただくことも好きです。本当に好きなんです。


人と出会う数だけ新しい世界が広がっていきます。好奇心旺盛な性格でもあるので本当はどんどんたくさんの人と出会って深く語り合いたいです。


しかし私は、色んな場所に出かけ多くの人と会うと、その後疲れが出て体調を崩してしまいます。


だから、どうしても行動をセーブせざるを得ませんでした。


でもそんなセーブを世の中は「行動力がない」と言います。
「それぐらいもうちょっと頑張れ」と。

私の中では体調を崩すぐらい頑張っているのに、世間の評価は「頑張らない人」なのです。


“話を聞いてもらえない”


内向的な私は大人しく静かで、複数人で会話をしていると基本的に聞き役です。


頭の中で色々考えているうちに話題はすでに次に移っていて、結局自分のことは何も話せないまま時が過ぎていきます。


時には自分の話を聞いてもらうことは諦め、最初から聞き手に専念することもありました。


そういう会に参加した後は「あの時これを話したかったなぁ」など、いつも色んな考えが頭の中でぐるぐるしていました。
と同時に自分のことを知ってもらえないもどかしさも感じていました。



1対1の2人とか、せめて3人ぐらいの人数だったら、やっと自分のことも話せるようになります。
質問もはさめたりして相手のことも深く聞くことができます。



「みんなで集まったほうが楽しいじゃん」というタイプの方の気遣いもわかります。
多分、外向的な方は一気に色んな人と会えたほうが楽しいよねと気を遣って、色んな方に連絡をして調整をしてくれているのです。

「この日空いてる?」の連絡に気軽に「空いてるよ」と返してしまうと、いつの間にか10人を超える会になっていたりすることがあります。


そんな外向型の方の調整力とか人と繋がる力は本当に尊敬します。


でも一方で、少人数でも会ってくれて、深い話もできる友人の存在が貴重で、本当にありがたく感じる自分もいます。



それでも自分を誤魔化してなんとか過ごしてきた


こんな風に、ずっと世の中の人とのズレと生きづらさを感じていました。

だけど、この苦しさを言語化できなくて、対策をとることも昇華することもできないまま「なんで自分はみんなが当たり前に出来ることがこんなに大変なのだろう?」と思ってきました。


こんな自分はダメ人間だと思っていたし、ダメ人間だからこそ人よりももっと頑
張らなきゃいけないのに頑張れない、一体どうすれば……となっていました。


それでも(基本的には不器用ですが)ちょっとだけ器用なところもありまして、表では外向的な振る舞いも一応できます。

そんな外向的なフリをした後はぐったりしますが、多めに休みを取れば一応なんとかなります。
自分時間を減らして、その分多めに寝る。そうすれば表では普通の人のように振る舞うことができます。

年齢を重ね、折り合いをつけることも上手くなりました。
諦め上手になったとも言えます。

自分は体力がないのだからしょうがない。


大きな理想を持たなければ、今の自分と理想の自分のギャップも感じようがないし、がんばる必要もない。


そうやって自分時間を減らしたり、自分の本心を見つめることなく誤魔化し続ければ、日々をなんとなく過ごすことが出来ました。

「自分らしく」なんて言葉は外向的で積極的に動ける人たちのためにある言葉だと思っていました。


こちらは外向的な人に擬態している時点で、自分らしさなんてとっくの昔に諦めていたのです。


でもどこか一方で、もがき続けた先に何か光が見えないかなと思っていたのも事実でした。


本当の内向型と外向型の違いを知った


なんとなく「内向型」「外向型」という言葉は知っていました。
でも2つのタイプの違いの意味などは知らず、大人しいか活発化か、コミュニケーションが苦手か得意か、みたいなイメージでした。


巷の性格診断では大体「内向型」と出るし、自分もそっちの説明のほうがしっくりくるので、私は外向的より内向的なタイプだよな〜とぐらいにしか考えていませんでした。


でもある日、本当の内向型と外向型の違いを知りました。

内向型と外向型の1番の違いの特徴は「エネルギーの回復方法」にあるそうです。

内向型の人は充電式のバッテリーに似ている。彼らには、いったんエネルギーを使うのをやめて、充電のために休息をとる必要がある。この休息をもたらすのが、刺激の少ない環境だ。そういった環境こそ、彼らの居場所なのである。
一方、外向型の人はソーラーパネルに似ている。彼らにとって、ひとりでいること、あるいは、なかにいることは、厚い雲の下で生きているようなものだ。太陽光電池板は受電のために太陽を必要とする。
つまり外向型人間には外に出て、人と交わる必要があるのだ。 

マーティ・O・レイニー著『内向型を強みにする』

外向型の人は、人と接することで元気を回復する。
太陽光電池型とも言えるそうです。

内向型の人は、ひとりで静かな時間を過ごすことで元気を回復する。
充電式バッテリー型とも言えるそうです。


また人とのコミュニケーションや興味の方向の違いについてはこんな風に紹介されています。

外向型の人は、人や外界と接触していないときに、孤独や疲労を感じる。パーティーの後、早くつぎへ行きたがり、「このあとどうする?」と切り出すのは、外向型の人だろう。多くの場合、彼らにとってむずかしいのは、リラックスして体休めることなのである。
これに対して、内向型の人は、中の世界から、つまりアイデアや感情やイメージからエネルギーを得る。
内向型に対するわたしたちの固定概念に反し、彼らは必ずしも無口であったりからにこもっていたりするわけではない。だたし、その興味は自らの頭のなかへ向けられている。
内向型には物事をじっくり考え、自分を充電するための静かな場所が必要だ。ふうっ!久々にビルに会えてすごく楽しかったけど、パーティーが終わってくれてよかった!彼らはほっとしてそう思う。

マーティ・O・レイニー著『内向型を強みにする』


これを知って、今までの自分に関する謎が一気に解けました。

あぁ、だから私は人と会うのが楽しくてもその後ぐったり疲れてしまうんだ。


自分時間がないとダメになるのは私がダメ人間だからじゃなくて、単なる資質だったんだ。

むしろ私は自分時間がないと疲れるけど、逆に人と接する時間がないと疲れる人もいるのか!だからあの人たちはあんなに誰かと常に一緒にいるのか!


そして、人と会う時間が楽しいと感じる自分と、1人の時間を大切だと思う自分も矛盾はしていなくて、ただ疲れやすく充電が必要だからその配分を考えればいいだけなんだ。


今まで自分のことが分からずコントロールできなかった部分が、内向型と外向型の違いを知ることで取扱説明書をゲットしたかのように理解しコントロールできようになりました。



今思えば内向型の性格を上手に使っている部分もあった


この内向型と外向型の違いを知るまでは、基本的に外向的な人に擬態して自分を誤魔化しながら生きてきたような感覚でしたが、よくよく振り返ってみると、自分で上手く内向型の性質を使っていたところもありました。


私は20歳〜25歳まで5年間ほぼ毎日ブログを書いていました。
アクセスもほぼない、誰も読まないブログです。


でもこの5年間が確実に私の土台になってくれました。
文章力とか構成力とか課題発見力が身についたのは5年間ほぼ毎日ブログを書き続けた自分のおかげです。


とはいえ誰も読まない、ましてやその頃はアフィリエイトも知らなかったので1円にもならなかったブログを書き続けるなんて、他の人から見たらひたすら耐え続ける修行のように見えるかもしれません。


でも私はブログを書くことが楽しかったんです。


ひとり自分のペースで出来て、自分の頭の中へ意識を向け、それをアイデアや感情やイメージとして外に出し、ひっそりと形にしていく。


まさにブログを書くことは内向型の私にとってエネルギーの充電でした。


そのうち書くことが当たり前になり、歯磨きと同じくらい「ブログを書かないとなんか気持ち悪い!」と習慣化もしていたので、いつの間にか5年もブログが続いた、という感じです。



内向型の強みを使いこなせるようになってきた


5年続いたブログの習慣は、やがてクラウドソーシングでの文章作成の仕事に代わり、勤めていた会社でのブログ担当にも代わり、個人的な発信の場はインスタグラムに移りました。


特にインスタグラムでは、ひとりの落ち着いた時間で黙々と書いていた私の発信が、特定のひとりの人に向けて書いたわけではなくただ宙に浮かべておいた独り言のような発信が、だんだん他の人に届くようになっていきました。


内向型で疲れやすいがゆえに、新しい場所に行くことが大変だったりする私ですが、色んな人が私の場所(アカウント)に来てくれるようになりました。


新しい場所になかなか行けないがゆえに、人との出会いも狭くなりがちでしたが、投稿を見てくれた方が「noiさんと喋ってみたい」とzoom会などに誘ってくれるようになりました。


しかも自分は内向型だと今では理解しているのでオフ会のような大勢が集まる場所にはたまにしか参加しませんが、ネット上の出会いだと個別でzoomなど、1対1や少人数で深くお話しできることもすごく多いので、これも内向型の私にとってすごくありがたい出会いと環境です。



普通は自分から外向的に振る舞って外に出ていかないと新しい人と出会うことはむずかしいと思います。


いいえ、外交的な振る舞いが出来ても、むずかしいことです。


まだ自分自身が本当の意味で内向型だと知らなかった頃、異業種交流会に参加したり、自分自身がチームの人と異業種交流会を主催したこともあります。

たくさんの方と話して名刺交換をしました。

でも「一緒に何かを企画してやろう」となったことは一度もありませんでした。
今でも連絡を取り合っているという方は一人もいません。

外向的に振る舞っても、人と繋がるというのはとてもむずかしいです。

そして私の本来の性質は内向型なので、そういう場から帰ったら翌日までぐったりしていました。


しかし、です。

「ブログやインスタで、ひとり時間に自分と向き合って出てきたものを家で発信」という内向的な過ごし方をしていたら、いつの間にかとても魅力的な方々と出会えるようになり人間関係が広がっていました。


だいたいオンラインから出会う場合は、2人か3人で話すので普通では聞けないような深い話を聞かせてもらえたりして学びも多いですし、高い解像度で相談に乗ってもらえることも多いので本当にありがたい出会いです。


そしてインスタグラムや音声配信アプリStand.fmなどで、コラボや企画イベントをしてくださる方々ともたくさん出会えるようになりました。


ムリして外交的に振る舞っていろんな所に顔を出しては体調を崩していたあの頃は、全然人との繋がりも自分の行動範囲も広がらなかったのに、家でひとり黙々と内向的に作業している今は、圧倒的に人との繋がりも自分の行動範囲も広がりました。



内向型には「手帳」をオススメしたい


人と接することによってパワーを得る外向型の方とは違い、ひとりの時間に自分の内側と向き合うことでエネルギーを回復する内向型の方。


そんな内向型さんには趣味として「手帳」をオススメしたいです。


手帳を書くことはひとりで出来ます。


また内向型の方は内省的に自分の内側と向き合う時間が大切なのですが、それを頭の中だけでやると、同じ考え事がずっとぐるぐるしてしまったりどんどんマイナス思考になってしまいやすいです。

でも紙の上でなら、同じ考えををぐるぐる書くことも減りますし、建設的に考えやすくなるのでプラス思考にもなりやすいです。


また感情やイメージ、クリエイティブを大切にする方も多い内向型の方は、文字で論理思考のように表現するよりも、文字以外のモノで感覚的に表現するほうが落ち着くという方もたくさんいらっしゃると思います。

そういう方は手帳にイラストを書いたり、シールなどを使って手帳デコやコラージュなどをクリエイティブを楽しむという方法もあります。

言葉で自分と向き合いすぎたくないという方も、まずは手帳デコで手帳を楽しむというのもオススメです。

(ちなみに私の場合は気をつけないと論理思考のほうに偏りすぎてしまうので、手帳デコも楽しんで理性と感性のバランスを自分で調整しています。)


「文字で書く」「文字以外で表現をする」いずれにしても、自分と対話できる手帳は内向型さんにオススメの趣味です。


そして、もちろんその手帳を自分の中だけで楽しむのもアリですが、慣れてきたらネット上に手帳の趣味をシェアしてみるのはいかがでしょうか?


文字を書いたり手帳デコしたりした手帳の中身自体をシェアするのもいいですし、中身は見せずに手帳の外側や一緒に使っている文具アイテムの紹介もいいかもしれません。

また手帳に書きながら考えたあなたの思考をシェアしていくのも素敵です。


そうやって内向的な私は、ひとりで黙々と手帳を書いてネット上にシェアしていたら、外交的に振る舞わなくても多くの方と出会えるようになりました。



最後にちょっとだけ夢を…


最初に書いたように、ずっと内向型である自分の活かし方を分からずに苦労してきました。


内向的な自分は多くの人と出会ったり世界を広げることなんてできず、狭い範囲でしか生きていけないのかもしれないと思っていました。


でも違いました。


今の私は内向型だったからこそ、多くの人と出会えていろんな楽しい世界を見ることが出来ていると思っています。



世界の約75%は外向型なのだそうです。内向型はやっぱり世間的には少数派なので理解してもらいづらいかもしれません。


だけど今世界を動かす人物たちには内向型の方も多いです。


テスラ社のCEOイーロン・マスクをはじめ、たくさんの内向型の有名人がいます。

マスクのほかにも、マイクロソフトのビル・ゲイツ、投資の達人ウォーレン・バフェット、メタのCEOマーク・ザッカーバーグ、アップル共同創業者のスティーブ・ウォズニアック、グーグル共同創業者のラリー・ペイジも、内向型として有名だ。

ジル・チャン著『静かな人の戦略書 騒がしすぎるこの世界で内向型が静かな力を発揮する法』


きっと、深く思考することが好きな内向型の資質を上手に使った方達だと思います。


第一に、内向型はじっくり考える傾向にあり、自分が言おうとしている言葉の真意を慎重に考えてから口を開く。第二に、内向型は長期記憶に頼る傾向がある。
しかし、長期記憶にアクセスするのは、短期記憶の場合よりも複雑で手間がかかる。長期記憶を引き出すには、何らかのとっかかりを必要とすることが多いのだ。

ジル・チャン著『静かな人の戦略書 騒がしすぎるこの世界で内向型が静かな力を発揮する法』


私も上で書いたよう、何かを話したいと思っても喋り出すタイミングを見つけられないまま次の話に移り、結局何も伝えられない……ということがよくあるので、内向型は人に自分の考えを伝えるのが苦手というのは実感としてすごくわかります。


内向型が喋るタイミングを見失っている時、多分周りからは「何も考えていない人」と見えていることもあるかもしれません。


でも実はその場の誰よりも深く思考していたりします。


だから、本当は内向型の方の中にも面白かったり思考豊かな方はたくさんいらっしゃるのです。


ここからは私の夢というか、もはや妄想に近いのですが…。


内向型の方がご自身の資質をうまく活かすことができればすごい力を発揮すると思うのですが、内向型ゆえに人と繋がる機会が少なくて、自分の活かし方を見つけられない方も多くいらっしゃると思います。昔の私のように。


そんな内向型ゆえに人と繋がる機会が少ない人でもゆるく参加できる、内向型の方でも居心地の良い場所を、私に作れないかなぁと考えたりしています。
どうだろうか……。


そんな夢を見ながら、今回の記事を締めたいと思います。
最後までお読みくださりありがとうございました。


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\\ 読んでくれてありがとうございます// これからもより良い投稿ができるようにがんばります(^ ^)