アダルトチルドレンについて語るよ

突然だが、私はアダルトチルドレンの傾向があり、それを克服しようと昨年からカウンセリングを受けている。そもそもアダルトチルドレンとは何ぞやというのはこちらから飛んで見ていただきたい。

アダルトチルドレンと気づいたきっかけ

私がアダルトチルドレンの傾向にあると感じ始めたのは20代後半の事。タイミング的に会社の都合で実家を離れ生活を始めた頃だった。明らかな虐待は受けていないが、機能不全家族の中で育ち過干渉に苦しめられてきた。

過干渉に至っては今まで親として心配してくれているのだろうとしか思っておらず、こういうものなのだろうと放任していたのだが、一人暮らしを始めてから毎日のように掛かってくる電話に違和感を覚えたのがきっかけだったと思う。そして極めつけが恋愛においての干渉だった。毎度交際相手のステータス(学歴、職業等々)を根掘り葉掘り聞いてきては(親には何でも話すべきだとオープンにしてきた私にも原因がある)気に食わない相手と判定すると難癖をつけ執拗に別れるように邪魔をされてきた。限りなく恋愛が下手糞な私が唯一最長でお付き合い出来た相手とはこの親による干渉が原因で私自身がストレスから体を壊し別れた。(いきなり一人暮らしの家に家族全員で押しかけて周りを囲まれ別れろと言われた時は地獄絵図だった)そこから「結婚ならまだしも恋愛の時点で干渉してくるのは異常ではないのか?」「親に何でもオープンに話すことは正解ではないし、親との精神的距離が近すぎた」と思うようになっていった。そんな親子関係についてネットで検索して、「毒親」「アダルトチルドレン」という言葉にたどり着いたことが始まりだった。

私の親の特徴

暴力は振るわれてはいないが目に見えない心の傷はいっぱい受けてきた。目に見えないからこそ自分の気持ち次第で何とでも思える。被害妄想だと言われても致したがない事だと思っていたし、実際自覚し始めてからカウンセリングを受けるようになるまでの7年間、アダルトチルドレンだと認めてはいけないと思っていた。なので私もそうではないかと悩んでいる方の1つの参考として私の親の特徴を話す。

①学歴主義&教育熱心

やたら学歴に拘る傾向にあり自分の家族より学歴が下の方を見下す発言ばかりしてくる。例を挙げると「〇〇ちゃんの所のお父さんは〇〇大卒だからうちとは格が違う」「あんな人たちと付き合わないで頂戴」とかよく言われてきた。人を見下す発言ばかりしてくるので当然、自分の子供の教育には熱心である。実際中学受験もしたが当時反抗期を迎え、ろくに勉強せずに無理やり受験した私は見事に連敗。辛うじて1校合格したものの母からすれば失敗した娘をさぞかし恥ずかしいと思っただろう。

②口癖その1。「〇〇してやったのに」

高確率でそういう言葉をよく受けていた。子供に罪悪感を植え付ける発言の1つ。よく言われていたのは「高い学費を出してやってるのに(成績が悪い)」。感謝という見返りを求めての発言だと思うのだがよくよく振り返っても嫌な言い方だなと思っている。

③口癖その2。「どうせあんたは何も出来っこないんだから」

これもよく言われてきた。ちなみにこの後に続く言葉は「親の言う事聞いてればいいのよ」だ。就職の際も「どうせあんたは何も出来っこないんだから大人しく大企業の一般職について職場恋愛、結婚しなさい」とも言われた。もちろん反発して一応名の知れた小売業の総合職、店長としてバリバリ仕事をしている。(そのおかげで?今も未婚である)

④きちんと向きあって話をしようとせず押し付けようとする。

振り返ってみるとうちの家族は肝心な場面で話し合いが十分に出来ていない事が多かった。所謂コミュニケーション不足。あまり感じてこなかったがアダルトチルドレンと自覚してから家族を俯瞰して見てみると親が子供に、子供が親にきちんと向き合う事が出来ない環境だった事に気づいた。(それで機能不全家族だとわかったわけなんだけど)何をするにしても「親の考えは正しい」という価値観を子供に押し付けられていたように思う。子供だから話しても無駄だと思われていたのかもしれない。

⑤干渉が酷い

進路や恋愛に関する干渉は酷かったし何をするにしても干渉してこられた。干渉についてはもう長く語りたくないくらいだ。

⑥ヒステリー

何か気に障ることをしてしまったり発言をしてしまうとヒステリー気味に怒り出す。そういう状況を作りたくないが為に自分さえ我慢すればいいんだとどこかで自己防衛するようになった気がする。

⑦親も毒親に育てられている。

うちの親の場合は暴力で支配しようとする傾向にあったらしい。また子供に自由を与えない(チャンスを与えない)、干渉が酷いということもあったようだ。まぁ親もきちんと自分の親とコミュニケーションを取ってきていない以上、自分の子供に対しても押さえつけて支配するものだと思っても無理はないんだろう。結局こういう事って連鎖が生まれてしまうものだ。

カウンセリングを受ける事にした理由

カウンセリングを受けるきっかけになったのは上司との評価面談だった。

その前に私の感じている生きづらさについて少し話すと

①自己肯定感の低さ・自信が持てない

②他人の顔色ばかり伺ってしまう。

③自分の考えがぶれまくる。相手に影響受けがち。

④他人が思っている自分像が違いすぎてそのギャップに悩まされる。

⑤すぐ諦めてしまう。

⑥空気を読みすぎて存在感がない。

⑦自分の意見が言えない(NOと言えない)

⑧他人に心をなかなか開けない

というのが挙げられる。私はその中でも「自信がない」「存在感がない」「自分の意見が言えない」といった部分が仕事において悪い方面として大きく出てしまい、面談の場で改善をするよう言われてしまった。「改善しない限り評価が落ち続ける・・・」性格上の問題を指摘され、それは無理な話だろうと思いつつも危機感を覚えた私は自分と向き合う事にした。何故自信が持てないのか、どうして自分の意見を言えないのか、色々自問自答していくうちに「どうせあんたには何も出来っこない」という長年言われ続けてきた呪いの言葉が原因ではないのかという結論に達した。プライベートにおける生きづらさは前々から感じていてそれなりにやり過ごしていたが、まさか仕事にまで影響してくるとは思ってもいなかったのでものすごいショックだった。実際その疑念を抱いた時もアダルトチルドレンを理由にしていいものなのかすごい悩んでいたし、こういう悩みも「ただの甘え」「他人のせいにするな」と一蹴されてしまうのが怖くて誰にも相談することが出来なくて苦しかった。でも「自信をつけたい」「変わりたい」「克服したい」この気持ちがそんな不安よりも勝っていたのも事実だった。とりあえず1回受けてそれはアダルトチルドレンではないと言われたらそれはそれでよしとしようという勢いで自分に合いそうなカウンセラーさんを探し今に至る。

実際カウンセリングを受けて私は正解だった。カウンセリングはアドバイスをもらう物ではなく、自分主体で話をする物だ。今まで向き合ってこなかった自分と向き合い、強い部分、弱い部分を知るいいきっかけとなったし何よりカウンセラーさんはこちらの考えを否定しないできちんと受け止めてくれる所がいい。何を言っても否定から入られていた私にとって自分の気持ちや考えを吐露するにはとてもよい環境だ。カウンセリング料金も高いので安易には推奨出来ないが、1回話を聞いてもらうだけでも視点が変わってくると思う。

認めてしまう勇気

最初にカウンセリングを受けた時に私のようなケースもアダルトチルドレンと自覚してしまっていいものなのかと聞いてみた事がある。

認めてしまう方が楽ですよ」というのが答えだった。

その一言で私も「私はアダルトチルドレンだ」と認める事にした。

そして最も大切なのは自分ときちんと向き合ってあの時傷ついてきた自分をなかったことにしない、傷ついてきた自分がいるということを認めてあげる勇気が必要だということ。それらをきちんと受け止めて自分で癒やしていくことも必要なことだ。

実際アダルトチルドレンについて書いている時、親への思いってどんな感じなのか疑問に思っている人もいると思う。私の場合は時たま顔を出してくる事もあるが、憎しみという感情はそんなに持ち合わせていない。悲しい話かもしれないが「諦め」「寂しさ」といった感情の方が強い。それに過去あんなこと、こんなことをされて傷ついたと直接相手に言った所で私の過去、未来が変わるわけでもない。だったら過去は過去できちんと自分でその傷を癒して前に進むしかない。

そう、これは私の決意表明である。

アダルトチルドレンは認めてからが本当の意味でのスタート。過去を振り返る行程も地獄に感じることもあるが自分が自分になるための第一歩。諦めない限り、人は変われる。

このコロナ禍で行けていなかったカウンセリングも漸く再開出来る日が近づいてきた。
克服は時間の掛かる事だが今日の記事を胸にまた改めて自分と向き合っていきたいと思う。

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