熊谷淳一/クリエイターの経営のデザイン

熊谷淳一/クリエイターの経営のデザイン

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誰のためのデザインか?

誰のために仕事をしているの うちの会社のデザイナーの面接試験で必ず質問することがあります。 「なぜあなたはデザインの仕事を選んだのですか?」 すると95%の人はこう答えます。 「デザインの仕事が好きだから」 そこで僕はさらに突っ込んで意地悪っぽく質問します。 「好きだからやっているのであれば、それは自分の楽しみのためにやっているのですか? 誰のために仕事をいているのでしょうか?」 誰のためと聞かれておよそ70%の人はそれはクライアントのため、とか、クライアントの喜ぶ顔が見たい

    • 安いテンプレデザインでビジネスを行う弊害を啓蒙して本当のデザインの価値を伝えるべき

      近年、ある程度のかっこいいデザインがネットでお安く、または無料で手に入る時代になり、そのお安いデザインを「よし」とするデザインの重要性のことがあんまりわかっていない人たちが大勢いるようです。 「その曲線の角度を右に1ミリ動かそうが、動かすまいが、どっちでもいいよ。どっちもかっこいいから。デザインなんてその程度でいいんだよ。」という人は昔から大勢います。デザインはお金がかかるもので、〝腕の良いデザイナーに作っていただくもの”でした。だからデザイナーも職人として熱心に腕を磨いて

      • クライアントとの共通言語を持っていないとお話できないし、デザインできない

        日本の企業の99.7%は中小企業、個人事業者です。これらの名も無い企業が日本を動かしているのです。この人たちに寄り添い、デザインの力で中小企業や個人事業者のビジネスを成功に導くことが、デザイナーに課せられた使命だと思っています。(もちろん大企業のお仕事も大切ですが今回はちょっと置いておきます) デザインの力を発揮したいとは思っていても、難しい壁として立ちはだかるのがクライアントである経営者とのコミュニケーションギャップです。 これまでいろんなクライアントさんとお話ししてき

        • これからはデザイナーも経営を学ぶ必要があるし経営者もデザインを学ぶ必要がある

          「デザイン経営」宣言が2018年に経産相と特許庁から公表されましたが、読んでみましたか?こちらからダウンロードできます。 https://www.meti.go.jp/press/2018/05/20180523002/20180523002-1.pdf これが出てきて、「そうだそうだ、経営にはデザインが重要なんだ!」と、デザイナーから声が上がるのかと思いきや、あんまり盛り上がっている様子がありません。 日本で「経営とデザイン」と言えば産業のイメージが強いためなのか、工業

          日本のデザイナーの地位を高めるためにやらなければならないことは経営を勉強すること

          noteに初めて投稿します。グラフィックデザイナーの熊谷淳一と申します。 東京でデザイン会社を25年経営し、中小企業や個人事業者さんを中心にいろんなデザインを作っています。 (詳しい自己紹介はこちらをどうぞ) これはずっと昔から感じていることなのですが、最近ますます憂いていることがあります。日本のデザイナーの地位がなぜこんなに低いのだろうか、なぜこんなに年収が安いのだろうか、ということです。 僕の会社のブログにも、ひどいクライアントに疲れましたとか、泣かされましたとかコメン

          日本のデザイナーの地位を高めるためにやらなければならないことは経営を勉強すること