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いちょう色づき日データ分析

この時以来いちょうの紅葉前線のことが気になっていろいろ調べています。

今年のいちょうの色づきは今のところ平均的には東北地方くらいまで,SNSを見てみると関東近辺でもかなり色づいてきているようです。

気象庁には過去(1953年から)のいちょうの色づき日(黄葉日←何て読むんだろう?)のデータがありますので,眺めてみました。

下の図は現在も観測が続いている地点において最も早く色づいた日(最早日)を記録した年についてまとめたものです。

最早日ヒストグラム

多くの観測点で1960年代~1970年代にかけて記録された最早日は近年更新されていません。最も多いのは1969年で,4つの観測点で最早日を記録しています。1969年の気象を確認してみると,全国的に年間を通して気温が平年よりも低く,夏から秋にかけても顕著に低い状態になっていました。

下の図は最も遅く色づいた日(最晩日)についてまとめたものです。

最晩日ヒストグラム

こちらは2000年以降に記録更新されている地点が多いです。特に2019年は9地点で更新していて,2020年と合わせるとここ2年間で13地点が最晩日を記録しています。2019年の気象条件については秋,特に10月が全国的に気温が高い状態でした。

以上のデータや近年の温暖化傾向から考えて,いちょうの色づきには気温が関係していることは間違いなさそうです。

データを眺めていて気になったことがいくつかありました。

まず最早日の中でも一番早かったのは9月25日でした。9月にいちょうが色づくのにも驚きですが,これを記録したのは北海道でも東北でもなく,福岡(1973年)なのです。1973年の気象も調べてみましたが,九州北部で気温が低いとかなかったのですが・・。何があったんだろう。気になります。

最も直近に最早日を更新したのは金沢(2019年)で10月29日です。下図に金沢の黄葉日のグラフを示しますが,他の地点とは異なり近年早くなっている傾向があります。(そして今年2021年10月20日に更新しました)

金沢黄葉日

2015年以降顕著になっていませんかね?これは北陸新幹線金沢開業と合致するのですが・・そんなの関係ある?

最晩日で気になるのは広島で11月29日ですこれは1959年に記録していて,データの中では2番目に古い記録です。近くの岡山県や山口県,四国各県は最晩日が12月を記録している中,11月中をキープしています。平年値も11月う15日で周辺より1週間くらい早く,絶対に遅れないという気合すら感じます。
同じような視点で見ると,大阪と神戸も最晩日は11月29日で12月に入っていません。関東の各地では最晩日が12月という記録があるにも関わらずです。

大阪・神戸・広島・・個人的な勝手なイメージですが何となく街の印象が似ているのかな?

いちょうの色づき日についてデータを追ってみるといろいろと面白そうです。今年の状況も見ながらもうちょっと深堀してみたいなと思います。


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