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野菜市場価格の予測 2022年9月

野菜の2022年9月の月間平均単価を気象データをもとに予測します。品目は「ブロッコリー」,「レタス」・「キャベツ」・「ほうれんそう」・「なす」・「きゅうり」です。

※1 過去(8月まで実績)と将来(9月の予報)の気象データを使用して機械的予測を行います。

※2 予測する価格は農林水産省の発表する青果物卸売市場調査の主要卸売市場計の価格です。小売価格とは異なります。

※3 予測するのは月平均値(図中の点)です。約7割の確率で入る範囲を変動範囲(図中の赤網掛け)として表示しています。


8月の実績

※8月下旬の実績集計結果は公開日現在では出ていません。

①ブロッコリー

8月の予測範囲316~390円/kgに対して実績は上中旬は約450円、下旬にかけてはさらに高くなり、8月30日実績では538円/kgです。7月に比べて下落を予測していましたが、大きく外す結果となりました。

②レタス

8月予測価格140~192円/kgに対して実績は予測範囲内でのゆっくりとした上昇トレンドとなりました8月30日:176円/kg)。予測精度良好です。

③キャベツ

8月予測価格80~96円/kgに対して実績は7月下旬から変化なく、70円代の推移になりました。(8月30日の価格72円/kg)。予測精度は低くなりました。

④ほうれんそう

8月予測価格693~805円/kgに対して実績は上昇トレンドが続き、中旬以降900円/kgを突破しています。(8月30日:992円/kg)。急上昇を再現するのは難しく,予測精度としては低くなりました。

⑤なす

8月予測価格204~262円/kgに対して,上中旬予測範囲上限で推移し、下旬にかけては上がってきています。(8月30日:297円/kg)。予測精度は低くなりました。

⑥きゅうり

8月予測価格214~294円/kgに対して,実績はだいたい予測範囲内での推移とりましたが、下旬にかけて上昇してきています。(8月30日:348円/kg)。予測精度としては良かったと言えます。きゅうりの予測精度は5ヶ月連続で良好です。

8月予測結果の検証

精度良く予測できたのは,レタス・きゅうり,低かったのはキャベツ・ブロッコリー・ホウレンソウ・なすでした。

8月の気象条件としては,平均的には全国的に気温が高かったのですが、その他の条件は地域差がかなり大きいことが特徴です。前線が長期間停滞した北日本や湿った空気の影響を受けやすかった太平洋側の一部では降水量が多く、日照時間少ない、一方で関東北部や四国から九州にかけての地域では降水量がかなり少ない地域も見られます。

8月の各品目の値動きを見ると,気象条件の割には比較的変動の少ない値動きという印象です。これは大雨や日照不足、また降雨不足の地域はあるのですがある程度地域が限定されていたこと、また気温は高いまま安定した状態であったことから天候の影響をあまり受けなかった地域では生育が順調であったとからだと考えられます。気温の高低よりも変動の方が野菜の市場価格には響いていそうです。

9月の予測

予測手法が持つ誤差に加え,次月の気象条件を予報値でインプットするため,誤差要因はさらに広がります。

本予測値をご利用した結果については責任を負いかねますのでご了承お願いします。

変動の傾向(最新8月30日との比較)
①ブロッコリー:538円/kgと比べ大幅下落 ↓ 
②レタス:176円/kgと比べ上昇 ↗ 
③キャベツ:72円/kgと比べ大幅上昇 ↑
④ほうれんそう:992円/kgと大幅下落 ↓
⑤なす:297円/kgと比べ上昇 ↗
⑥きゅうり:348円/kgと比べ横ばい → 

以下(有料150円)は変動範囲の具体的金額と推移図を掲載しています。


①ブロッコリー
 412~488円/kg

②レタス 
 166~218円/kg

③キャベツ
 85~99円/kg

④ほうれんそう   
 723~835円/kg

⑤なす
 292~350円/kg

⑥きゅうり
 257~335円/kg


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