見出し画像

野菜市場価格の予測 2022年4月

野菜の2022年4月の月間平均単価を気象データをもとに予測します。品目は「ブロッコリー」,「レタス」・「キャベツ」・「ほうれんそう」・「なす」・「きゅうり」です。

※1 過去(3月まで実績)と将来(4月の予報)の気象データを使用して機械的予測を行います。

※2 予測する価格は農林水産省の発表する青果物卸売市場調査の主要卸売市場計の価格です。したがって小売価格とは異なります。

※3 予測するのは月平均値(図中の点)です。約7割の確率で入る範囲を変動範囲(図中の赤網掛け)として表示しています。

目次

  1. 3月の実績

  2. 3月予測結果の検証

  3. 4月の予測

3月の実績

※3月下旬の実績集計結果は公開日現在では出ていません。

①ブロッコリー

ブロッコリーの3月予測価格270~340円/kgに対して実績は上旬300円代前半から中旬に急落,後半戻す(4/1:272円/kg)という変動が激しい相場となりました。本手法では月平均値を予測しており平均的には予測範囲内ですが,月内の大幅変動にはうまく対応できていません。

②レタス

レタスの3月予測価格176~234円/kgに対して実績は中旬以降下落基調となり250円程度から200円以下まで(4/1:176円/kg)下落しました。ブロッコリー同様月内の変動が大きかったですが,平均値としては予測範囲中央付近となりました。

③キャベツ

キャベツの3月予測価格96~112円/kgに対して,予測範囲上限付近で推移し,下旬にかけて下落しました(4/1:100円/kg)。冬季は予測値よりも実際価格が低い状態で推移しましたが,3月は予測の方がやや低い結果に。やはりキャベツは過去の相場では現状をあらわせない程度まで変化が進んでいると考えられます。

④ほうれんそう

ほうれんそうの3月予測価格324~448円/kgに対して実績は中旬に急な下落があったものも予測範囲内での推移となりました(4/1:410円/kg)。

⑤なす

なすの3月予測価格362~430円/kgに対して,実績は上旬は2月から引き続いた高値となっていましたが,中旬以降は下落し(4/1:351円/kg)予測範囲の中央付近で推移しました。中旬以降の月内変動は小さい状態でした。

⑥きゅうり

きゅうりの3月予測価格281~371円/kgに対して,実績は2月の下落トレンドのまま下落を続け,中旬で250円代となりその後は横ばいで推移しました(4/1:254円/kg)。ほぼ予測範囲内でしたが下限付近となりました。

3月予測結果の検証

精度良く予測できたのは,ほうれんそう,やや低かったのはブロッコリー・レタス・なす・きゅうり,低かったのはキャベツでした。

3月の気象条件の特徴は,気温が平年より高かったことです。特に中旬は4~6℃程度高くなり5月並みの気温となりました。この高温の影響は大きく,成長速度が急上昇し一斉に収穫適期を迎えことから供給過多となり,相場を押し下げています。
ただ,この下落も概ね本手法による予測範囲内の推移であり,過去にも発生したことがある予測し得る程度の変動であったとも言えます。

3月の気象傾向は気温高・日照時間並みでしたが,これは全国的に同じでした。したがって産地による差がなく,これが供給過多の一因となったと推定されます。

4月の予測

予測手法が持つ誤差に加え,次月の気象条件を予報値でインプットするため,誤差要因はさらに広がります。

本予測値をご利用した結果については責任を負いかねますのでご了承お願いします。

変動の傾向(最新値4/1との比較)
①ブロッコリー:272円/kgと比べ大幅上昇 ↑ 
②レタス:176円/kgと比べ横ばい → 
③キャベツ:100円/kgと比べ横ばい →
④ほうれんそう:410円/kgと比べやや上昇 ↗
⑤なす:351円/kgと比べやや上昇 ↗
⑥きゅうり:254円/kgと比べ横ばい→

以下(有料150円)は変動範囲の具体的金額と推移図を掲載しています。


①ブロッコリー
 366~436円/kg

②レタス 
 160~218円/kg

③キャベツ
 90~106円/kg

④ほうれんそう   
 390~512円/kg

⑤なす
 341~405円/kg

⑥きゅうり
 208~298円/kg


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?