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SDGsについて思うこと

Sustainable Developmentを初めて聞いたのは約20年前、土木工学科の学生の頃です。海外の建設事業は持続可能性についての視点を持って実施されているという紹介でした。内容の全てを覚えているわけではありませんが、建設とは作るだけではなく、作ったものが使われる時のことも十分考慮に入れなければならないことだと理解しました。

ここ数年、SDGsと言う言葉が市民権を得ています。皆さんご存知の通り、SDGsはSustainable Development Goalsの略です。日本語にすると、持続可能な開発目標です。企業や団体、個人がSDGsに基づいた活動について盛んに発信しています。

流行っている故の反発心からかも知れませんが、近ごろのSDGsの活動には少し違和感を持っています。それは本当に困っている人の声なのか?ということです。

本当に困っている人たちは開発により課題を解決することを望んでいます。しかし、最近のSDGsは開発の是非を問うようになっているような気がします。Development=開発が前提なのにそれが抜けているのです。SDGsには17の大目標がありますが、それらが逆に足かせになっていないでしょうか。

そしてどこが押しつけがましく感じてしまいます。「困っているんだろ?なら俺たちがなんとかしてやるよ。」

目的は開発をして課題を解決することです。そのためには本当に困っている人が自らやらなければなりません。だからそれをサポートする人は本当に困っている人から徹底的に話を聞かなければなりません。しかし今はSDGsという指標ができたため、それに沿っていれば何かをしているような気になれるし、何かをしているような振りもできてしまうのです。

20年前に理解した、「作っておしまいではなく、使うことにも寄り添って考えないければならない。それが持続可能な開発だ。」を実践するためには、現場で現物の現実を自分の目で見なければできません。そうでなければ間違います。自戒をこめて。

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