見出し画像

120歳まで生きたい人のメンタリティを知りたくて視聴してみたら、成果を出すために大事な話を聞けました。 #ほぼ日の學校

「ほぼ日の學校」アドベントカレンダー23日目の授業紹介は、
伊達公子さんの『120歳までつづく真剣勝負です(にこっ)!』です。

授業紹介・視聴動機

120歳までつづく真剣勝負です(にこっ)!
伊達公子 (テニスプレイヤー)

日本の女子テニス界をリードしてきた伊達公子さん。26歳の若さで引退した後、11年半のブランクがありながら37歳で現役復帰。セカンドキャリアでも9年半の長期にわたって世界の第一線で戦ってこられました。テニス界の未来のために活動する伊達さんの現在の目標は「テニスアカデミーの設立」と「120歳まで生きること」。やると決めたら継続する、負けず嫌いな伊達さんの話は、にこやかで、たのしそうなんですよね。
公開日:2022.09.12

伊達公子(だてきみこ)
テニスプレイヤー

1970年、京都府生まれ。6歳からテニスを始める。高校卒業と同時にプロテニスプレーヤーに転向。全豪、全仏、ウィンブルドンでベスト4入り。1995年にはWTAランキング4位に。1996年引退。2008年、プロテニスプレーヤーとして「新たなる挑戦」を宣言し、37歳で現役復帰。2017年、2度目の引退。その後、早稲田大学大学院スポーツ科学研究科1年間の修士課程を修了。テニス解説やジュニア育成、テニスコート&スポーツスタジオやベーカリーストアのプロデュースなど、多方面で活躍中。

テニスに興味がないので、伊達公子さんのことは、テレビのニュースで見知っているもののそれ以上のことは知りません。伊達公子さんには興味はありませんでした。

でも、授業のタイトル「120歳まで~」という言葉には興味が湧きました。友人は以前から120歳まで生きると言っているし、先日、知ったのですが、息子は200歳くらいまで生きるつもりらしい。

なんでこんな苦しい世界に長く生きようと思うのか。死ぬまで生きるつもりだけれど、長く留まる努力はしないだろう。なぜそんなに長く生きようと思うのか、そこに強い興味を持ちました。

伊達公子さんの言葉

技術も情報もある若い日本人が、世界で活躍するために何ができるのかを伊達公子さんは今、考えておられました。つらくて離れたいとまで考えたテニスに今、貢献しようとされていました。

伊達公子さんのセカンドキャリア

今(セカンドキャリア開始当時)の自分を受け入れることに始まり、その中でも工夫をして、成長をしていく話は、普通に勇気づけられる話ですね。諦めることはない。

セカンドキャリアのスタートが
37歳で ブランクも12年あった
普通のことは まず無理

自分の37歳という年齢の中で
できることを増やしていける
それが楽しかったです
純粋にそこが楽しかったですね
20代と比較してしまうと
できないことを受け入れられなく
なるんですけど
そこはもう切り離して
今の37歳の伊達公子ができることを
積み上げようとしていくと
回復力が遅いことすらも
笑えてしまうぐらい
楽しかったですね

自分のできていくこと
37歳の身体で進化していく自分
ということも楽しかったし
回復力をどうやったら
いかに早くすることができるかを追求していって
例えば アメリカで
痙攣してなかなか回復しないということだったら
サウスダコタって聞いたこともない
ちっちゃいところに飛行機で飛んで
汗の専門のドクターに診てもらって
自分の身体がどうなってんのか
ということを聞きに行って知って
それをどう自分の中に…
テニス選手の中に取り入れたら
自分が痙攣しなくなるんだろうと
考えるだけでも楽しかったですね

若い世代にできること

20代の私も強かったし
精神的に…脆いけど強い
勝ってるという確固たる自信
結果があるという自信があるから
そこだけでカバーできてしまうけど
そういう時にもっと今の時代の
データだったり 先輩の声だったり
親の声だったりをもっと…
真面目に聞いて取り入れていれば
今の時代の子達も
もっとうまく活用できることがあると
今の私は分かるから
またそのエッセンスをなんとか
詰め込んであげたいという思いで
そういうことがあるから
今の自分が10代だったら
すごい強いと思います

トレーニングを続ける理由

現役を退いた50歳代になった今、関節をダメにしても、健康を維持する以上のハードなトレーニングをする理由についての伊達公子さんの回答。

私は120まで生きるので
100歳は最低
110歳は絶対行けると思ってるし
目指せ120なんで
そのためにも
元気な状態で100は絶対行きたいと思ってるので
まだここ何十年かは当然
元気に動いていたい思いもあるし
そのためには続けないと
やっぱり筋肉ってなかなか
その日食べたから元気になる
っていうものではないし
やっぱりコツコツコツコツと
同じことをずっとやり続けていて
なんとか維持できる状態なので
サボると より時間もかかるし
筋肉が落ちるペースの方が
速くなってしまうので

Q. (会場の糸井重里さんに対して)
糸井さん今
歩き方を変えてみたり
フィットネスに通い始めましたよね
アスリートと比べるのも
あれですけど…


考え方は伊達さんと同じです
体が衰えていくことが
自分全体の衰えになっては
いけないなと思って
自然に衰えていくのは
構わないと思ってたんですけど
なんかもったいなくなって
いま伊達さんが
おっしゃったこととそっくりで
スケジュールに仕事として入れてます
これは大事なお客さんと
話をするのと同じように入れないと
絶対 優先順位だと低くなっちゃって
それで もたしてきちゃったんで
一緒にされると…

成功するためのメンタリティ「真剣さ」

ジュニアとかといると
「真剣」もそうなんですけど
やっぱりジュニアたちが
「緊張」と必ず向き合わなきゃいけないんですよね
テニスはコーチングも
基本受けられないスポーツだし
緊張して自分のパフォーマンスを出せない
だけど私は「緊張」は決して
ネガティブなことではない
真剣で勝ちたいと思ってるからこそ
緊張するわけで
「緊張」はすごいポジティブな
ことだと思ってるんですよ


緊張した時こそ大事な場面が訪れるし
大事な場面だから緊張するわけで
それは真剣じゃなかったら
見逃す瞬間だと思うんですよね
いかに真剣かっていうことは
やっぱりポジティブなことなので
そこと向き合えるのはハッピーなこと
反対にそうすると
緊張してない時の方が怖いんですよ私は
なので あえて試合の前に
緊張してない時は 緊張するように
自分を仕向けてたんですよ
そこそこ緊張がある時の方が
完全にいいパフォーマンスに繋がる
ことが分かったので
真剣だからこそ
感情が生まれて
そこに執着する心があるので
なんか無心になれるって
アスリートとかよく「ゾーンに入る」
とか言うんですけど
絶対に真剣じゃなかったら
ゾーンにも入れない
絶対そういう感覚には陥れないので
だから絶対「真剣」に
本気になってほしい
私たちジュニアにもよく言うのが
「覚悟が必要だ」と
みんなが進もうとしている道は
本当に覚悟がないと
覚悟があっても成功する人は
本当に一握りしかなれないので
そこには覚悟と本気度
それがあれば…楽しくなる
私は直結すると思ってるんですよね

(糸井さん)
結果を出さなきゃならない
それが決められている状況が
真剣ということで
それは小さな試合でも
試合だって言ったら
真剣にならざるを得ないんで
それと素振りを千回やれ
ということの違いは大き過ぎるなと
最近なんか思ってるんです

つまり真剣にならず
同じことを繰り返せば強くなるとか
歯を食いしばるだとか
負けるもんかと思えとか
似てるけど違うものがいっぱいある

だからこそ最初にどれだけ好きかがあれば
歯を食いしばれるし
食いしばって…
歯を食いしばれなくなったら
終わりだと思うんですよね
歯を食いしばれなくなったら
終わってしまうし
歯を食いしばる…
うーん…
表現の違いなのかもしれないですけど
共通する部分と…
歯を食いしばらなくてもいいんだよ
という表現をする時も
あるわけじゃないですか

(糸井重里さん)はい
(糸井重里さん)リラックスしろとか

そうなんですよね
だからそこが
難しいところなんですけど
でもやっぱり…真剣さは
歯を食いしばることも
涙を流すことも 喜ぶ時も
真剣でいてほしいと思ってます

成功するためには、まず結果を残すこと

(糸井重里さん)
真剣な話とも関わるんですけど
強くなった方が耐えられるんだよ
というのは何かヒントになるかなと
(伊達公子さん)
どうしても「数字が全てではない」と
言うものの「数字で表されてしまう」
世界で生きていると
うーん…やっぱり
結果が大きな自信を生んできた
というのもやっぱり事実なんですよね
だから自信って
自信を付けたい 自信が欲しい
自信が今あるとか言うけど
その自信というものを
どうやったら手に入れられる…
結果がなかったらやっぱり
最終的には自信ってなかなか
生まれないものだと思うんですよね

やっぱ結果を残さないと、次に進めないんだな…

(糸井重里さん)
逃げられない場に立つわけで
その場に立ち続けないと
次の場がもらえないんですよね
だから真剣な人ほど
新しい場にまた立たされて
真剣にならざるを得ない繰り返しを
幻想でみんなが
努力をすれば報われるとか
いっぱい頑張ったからどうだとか
なんとなく量で捉えてるから
間違っちゃうのかな

どうやったら結果が残せるんだろう。量じゃないといいつつ、打席には立たないといけない。怪我をしないで、大きなダメージを受けないで、できるだけパフォーマンスができる状態で。

例えば 錦織君みたいなタイプは
本当にボールを操ることの天才なんですよね
センスがあると表現されたりするんですけど
私はその天才さはないんですよね

私の場合は 集中力を長く高く
維持することに関しては天才だと思うんですよ
だから人にはそれぞれの天才が
あると思うんですね

だから自分には何が
人に負けないものがあるのかを
理解することも大事だし
私は
伊達さんだからできたんでしょ
と言われても
私はそんなに特別な人ではなかった
といつも言ってましたね

もちろん負けることも大嫌いだし
一番が大好きだった
運動神経は良かった
短距離は早かったし
要領も悪くなかったと思うんですけど
だけどテクニックが
あったわけでもないし
本当そこだと思うですよ
私にできるから
みんなにできないはずはない
ただ私には長所が明確にあって
どうやって活かすかを考えてたから
結果が伴ってきた

えー、俺の長所なに?? 何かあったのかな??
40歳代後半にもなって言っていいことじゃないけど。集中できない、深堀りできない、浅いままだけど、何となく続けることができることだろうか… それって長所か? うーん…

120歳まで生きる伊達公子さんの夢

プロジェクトで育てたジュニアが
グランドスラムに行った日に
ファミリーボックスに座って
熱く応援をする
ということが近い目標で

遠い目標は アカデミーを作った先に
クラブハウスを必ず作って
リラックスできるベンチを置いといて
100歳ぐらいになった私が毎日そこでお昼寝をしながら
テニスの音を子守唄状態にしてジュニアたちから
あの人昔ちょっと強かったらしいよって言われて
毎日クラブハウスでお昼寝する
というのが私の最終的な大きな目標ですね

まとめ

120歳まで生きたいと考える人の気持ちが知りたいだけだったのに、結果を出すためのメンタリティ「真剣」であるということ、そして、何かしら長所を生かしつつ続けて、結果を出すことが、成功につながるというお話でした。ファーストキャリアの時、一度、見たくないとまで思ったテニスで、新たな夢をもって邁進する伊達公子さん、素敵な人でした。

お話を引き出すインタビュアーがお上手ですね。そして、途中から話を振られた糸井さんの質問や掘り下げ方、お話のポイントのとらえ方、言葉の伝え方が見事でした。こんな風にお話を引き出せる人になりたい。相手のことを知る準備はもちろん、相手に真剣に向き合う経験と、成功したインタビュー体験が必要ですね。


いい歌を詠むため、歌の肥やしにいたします。 「スキ」「フォロー」「サポート」時のお礼メッセージでも一部、歌を詠んでいます。