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今月もひとり歌会(2021年8月)

月が終わると、毎日詠んだ歌を整理する「ひとり歌会」
誰のフィードバックも得ず、詠んだ歌を見ながら、ひとり仕事や生活をふりかえる。

近況

今月は、一つ一つはやり過ごせるけど、大きい石、小さい石を心に乗せることが多かった。うまく取り除けないまま9月に突入した感がある。

月初、あるお手伝いで、いろんな人に迷惑をかけことが始まりだったか。

月の半ば、女性とお付き合いすることになった。
それ自体は大変喜ばしいことなんだけど、女性とお付き合いする前に、付き合う可能性のあった別の女性と重いお別れがあった。浮かれる気持ちもあったけど、どこか心に石を乗せたままだったので、体が重く感じた。

そんな調子だったからか、月の後半、微熱が続き、PCR検査を受けたりもした。陰性で本当によかった。

歌について

これまで、だいたい毎日歌を詠んでいた。
(というより日記を七五調で書いていたというほうが正しい)
それが、今月は、もう単語だけ手帳に書きつけて、一日が終わることが多かった。歌のことを考えてない日がほとんどだった。
書きつけた単語を、9月に入った昨日今日で、歌の体に整えて、以下のように並べた… しんどかったわ、久々に。
毎日詠んで、歌のことを考える時間が増えていけば、勝手に歌人になれると思ってたけど、今、そんな未来は一切見えない。

今月の歌(31首)

8/1日
暑さ残る公園に二人肩を寄せ夕闇の中ぎゅっと手握り
(「塔」短歌会9/20締切投稿⑥)
8/2月
この人を恋しているかどう知るの? 抱きしめたいと思っているの?
8/3火
久々のバイトで背中を伝うもの 初めて働いた日と同じ汗
8/4水
白き頁めくっても言葉埋められず 白き天井に文字を探して
8/5木
肉体の疲れがあると炭酸を体は求めコークを掴む
8/6金
迷惑をかけてしまって泣きたいと思えど、相手と関係薄く
8/7土
モデルナの二回目に来る苦しさを飲んでごまかせなくて撃沈
8/8日
アスファルトに見えぬ炎は燃え立つの地獄の門は今夏に開く
(第六回 まいつき短歌祭 投稿)
8/9月
不惑を過ぎた男女が恋しても 体温上がる夕暮れの部屋
(「塔」短歌会9/20締切投稿⑦)
8/10火
寝ころんで肩の痛みに耐えかねて寝返りを打つ就業時間
8/11水
一晩中肩を抱いたりほぐしたり答えを探す別れる二人
(「塔」短歌会9/20締切投稿④)
8/12木
別れの日私の願いが叶うころあなたの涙が落ちるのを見た
(第六回 まいつき短歌祭 投稿)
8/13金
隣室で彼の女(ひと)が眠るのを待って 仕事のためにパソコン開く
8/14土
湯につかりクレープ食べてゲームする 大江戸温泉 来月閉まる
8/15日
一時に二人の人に好意寄せ エネルギー切れ 立ち止まる週
→ 一時に二人の女(ひと)に好意寄せ エネルギー切れ 立ち止まる夏
(「塔」短歌会9/20締切投稿⑤)
8/16月
気が乗らず会議の後にひと眠り 夜にやるしか、夜は寝ちゃうよ
8/17火
当たるわけないと思えど買った後、快楽の日々、夢想する日々
8/18水
雨の中濡れた岩場に手を掛ける体滑らし山から逃げる
8/19木
ただ一人を愛する気持ち噛みしめて 文法的な女性を目で追う
(「塔」短歌会9/20締切投稿⑩)
8/20金
抱きしめた後にやってくる「好き」も本当の気持ちと信じているよ
(「塔」短歌会9/20締切投稿⑧)
8/21土
朝の散歩これまでなかった行動をくれた相手は好意もくれた
(「塔」短歌会9/20締切投稿⑨)
8/22日
熱が出る すわコロナかと焦り出し週の予定を嘗め回してる
8/23月
熱続き もう治まって!とただ祈る その一途さで熱を上げそう
8/24火
歌を詠み続ける未来はぼやけて 次目覚めたら歌集開こう
8/25水
検査室たった一人取り残されて 四肢にはめられた袋見つめる
ただ一人検査室に取り残されて四肢を覆った袋見つめる
(9月zoom歌会投稿)
8/26木
目の前の床を横切る黒き虫 夢から覚めず後ずさりする
8/27金
仕事への気持ち入らぬ朝が来る ただエネルギー貯まるのを待つ
8/28土
求めあう心と心肌と肌 怠惰な時間は日が落ちてなお
8/29日
一畳に寝ころんでタスク数えつつ やる気はどこ?とツイートしてる
8/30月
スランプもひと月続けば日常で 日常というトンネル長く
8/31火
柔肌に触れたい衝動を抱え 並ぶ女性の画像見つめる

いい歌を詠むため、歌の肥やしにいたします。 「スキ」「フォロー」「サポート」時のお礼メッセージでも一部、歌を詠んでいます。