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「レンタルなんもしない人」の価値ってなんだろう? #ほぼ日の學校

「ほぼ日の學校」アドベントカレンダー6日目です。

先日、糸井さんとけんすうさんの対談で、「価値」の話がでました。

世の中には、何に価値がついているかわからないものがあります。その一つに「レンタルなんにもしない人」があります。以前から少しだけ興味がありました。授業の中に見つけてしまったので視聴しました。

授業紹介

「レンタルなんもしない人」が得た、お金じゃない報酬。
森本祥司 (レンタルなんもしない人)

お金と価値のことを考えた時、
レンタルなんもしない人
のことを思い出す、。

「レンタルなんもしない人」が得た、お金じゃない報酬。 | 森本祥司 | ほぼ日の學校 (1101.com)

「レンタルなんもしない人」のサービス

ご存じない方のために。サービス内容を引用します。

森本
レンタルなんもしない人という
サービスをしていまして
なんもしない人というのが
僕自身の事で
僕自身をレンタルする
つまり 貸し出すというような
活動をしています

「なんもしない」というのは
まあ呼ばれた場所にまで
行くことはするんですけど
その場所で特に何もしない

ただ 例えば
飲食店だったら飲み食いはするし
依頼主の方から話しかけられたら
それに対して受け答えはしますが
まあそれ以外については
特に何もしないということを
サービスとして提供するという
ちょっと変わった仕事をしています

「レンタルなんもしない人」が生まれたきっかけ

もともと、能動的に動かない人で、学校でも、会社でも、「何もしないやつ」というレッテルを貼られることが多く、それがコンプレックスだったそうです。なんとか出版社の編集の仕事につくも、会社に馴染めず、フリーランスに。書くことは得意で、教材のライティングの仕事をしたりしたそうですが、どれも違うなーという感じだったそうです。

きっかけになった考え方は、

森本
1つは 心理カウンセラーの
心屋仁之助さんという方がいらっしゃって

その方のラジオを聞いていたときに
「存在給」という言葉を
使ってらっしゃって

人間は存在しているだけで
給料がもらえるべきだみたいなことだったかな?
「存在してるだけでもらえる給料」
というようなふわっとした意味合いで

その存在給っていう言葉を聞いて
ああ 何もしなくても
お金がもらえるならいいなと
そのときに思ったのが1つです


(もう1つは)
ネットのテレビを見ていたときに
「プロ奢ラレヤー」という
プロの”おごられ屋”
ご飯をおごられるとかの
”おごられ屋”という
そういう活動をしている方が
特集されていて

人におごられながら生きている
おごられるということを
サービスとして提供しているという仕事
それのプロを名乗っている
それだけで もう生きている

奢られ屋の方が先だったんですね。

「レンタルなんもしない人」の利用シーン

森本
(活動を始めて)最初の方は
1人分の人間の存在が必要なシーンで
ご利用くださいと僕が言っていたので
そこから 直接思い浮かぶ
必要としていること

例えば 場所取り
行列ができるようなお店って
いっぱいあると思うんですが
そこに朝早くから並べないので
自分の代わりに
並んでおいてほしいとか

機能として本当にわかりやすい
実用的な使い方を求めてる人が
多かったと思います



(5年経って)
依頼者の方に
個人的で精神的な悩み事があって
それを解消する 解決するための
手段として僕を利用する
(という依頼が増えた)

僕は1人分の人間の存在
ということではあるんですけども
そこから少し飛躍して
「自分のことをまったく知らない第三者」であって
普段自分が関わりのある
人間関係とはまったく別の場所
別のところにいる人間

しかも特に自分に対して
興味も持っていない
そんなに深く関わってこなくて
干渉してこない
全くの他人であるという
その性質を利用して
自分の精神的で
めちゃくちゃ個人的な悩みを
どうにかしたいという
そういう依頼 ニーズを持った人が
割と多いかなと思います

もともと便利屋さんみたいな使われ方から、今は、存在に価値が置かれているような感じに見えますね。でも、それは以下に続くように、有料に変わったことによる変化かもしれませんよね。

「レンタルなんもしない人」の価値

2019年の9月に(有償に)
変えました
1万円プラス交通費などです

無償でやっていたときに
すごくうれしいことに
めちゃくちゃ反響があって
それによって話題になって
依頼のDMがいっぱい届いても
1人でしかやってないから


全部こなしきれないのは
もちろんのこと
もらったメッセージ全部に
目を通すことも
不可能になってきていて
なんらかのフィルターと言うか
線引きが必要かな
とは思っていました

自分は無償のときでも
ただ居ることが許される状況
というのが すごい…
しかも自分も楽しいから
お金じゃない報酬を
もらっている感じがあって
それだけですごいことだなと思って
何もしないことにも価値あるんだと
自分の中で思えていたけど
もっと一般的に
その価値というものを裏付けるなら
お金かなという感じで
取ったのもありますね


でも 実際のところ
無料期間って 正直貯金が
減っていってたんですね(笑)
お金を取らずに
当初の設計通りにやっていった先の
世界が見たい気持ちはまだあります
自分の人生では
普通には起こらないであろう出来事に
参加できるというか
体験としての報酬
めっちゃ安っぽい表現かもしれない
ですけど経験値として
お金じゃなくて経験値が得られる
というのは毎回ありました

実際に、普通の会社員にはできない体験はできるでしょう。でも、他でも話されている通り、身の安全の確保が心配になってしまうので、真似はできなそうです。

感想

森本さんがおっしゃることは、森本さんの理解であって、そこに森本さんが感じる価値があるとはすぐには思えませんが、時間の使い方・使われ方、マッチングし方によって、何らかお金にも替えれる価値が生まれていることは確かでしょう。でなきゃ、5年も続きません。

偶然も手伝っているところもあると思いますが、お金に替えることができる仕組みを作れることがあるんだなぁ。

単なる興味・関心を引いた結果かもしれませんが、有名になったことで、前に糸井さんとけんすうさんが話していた価値を届ける能力(フォロワー数)は手にできているわけですし、5年続けられているのは事実です。森本さんのインタビューをちょっと見ただけでは、価値の所在や正体は掴めませんでしたが、「レンタルなんもしない人」は時々思い出して、考えてみたいと思います。

いい歌を詠むため、歌の肥やしにいたします。 「スキ」「フォロー」「サポート」時のお礼メッセージでも一部、歌を詠んでいます。