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アドベントカレンダー最終日に「サンクチュアリ -聖域-」の作り方に触れる #ほぼ日の學校

「ほぼ日の學校」アドベントカレンダー25日目、最終日です!。

今年も「ほぼ日の學校」アドベントカレンダーをやりました!

25日間一人で書きました。

もともとリアルな場に集まってのオンサイトの開催だったほぼ日の「古典の学校」の参加者仲間で、2019年にアドベントカレンダーをはじめました。

しかし、そのお仲間を眺めてみると、古典に限らずもっと雑多になった「ほぼ日の學校」アプリを視聴している人が多くなく、オンサイトではないので、「ほぼ日の學校」への熱量も、ちょっと少なくなった印象でした。

そんな状況なので、希望者を募って、アドベントカレンダーの企画を続けるのが難しくなりました。無理にお声がけして参加者を募るのも、少ない参加者に対して「公開日になるべくアップしてね」と急かすのもしんどくなったので、昨年から一人でやっています。

もっと「ほぼ日の學校」の視聴者がたくさん見えるようになれば、いろんな人にお声がけして、来年以降に、改めてアドベントカレンダーを企画したいところです。私の定型の授業紹介ではなく、もっと雑多な感想が集まる場にしたいですね。

こちらももともとほぼ日さんがきっかけで始めた、カレーの学校アドベントカレンダーのように。

今は、私が興味を持った授業を視聴して、(引用多めで)授業の紹介をしています。引用が多すぎる回はパクリになってんじゃないの? と思ってしまう日もありますが、お気持ち程度の自分の感想だけは、少しでもつけるようにしています。

アドベントカレンダー最終日の25日は、Netflix発の大ヒットドラマ「サンクチュアリ -聖域-」の江口カン監督と糸井さんの対談です。本当は、視聴する前に「サンクチュアリ -聖域-」を見たかったのですが、12月は立て込んでいて叶わず。あとで絶対に見ます「サンクチュアリ -聖域-」

今回の対談内容は、こちらの記事にもなっています。

授業にない話も、こちらにはありますね。

授業紹介

「サンクチュアリ -聖域-」の作られ方。 なにもかも普通を超えていた。
江口カン (映画監督)

相撲の世界を舞台にした、日本のNetflix発の大ヒットドラマ「サンクチュアリ -聖域-」。江口カン監督に、糸井重里が聞き手となって、現実の相撲界との関係、力士役の俳優たちの鍛えられ方、脚本家やプロデューサーとの関係などなど、人気作品が生まれた背景をたっぷり知ることができます。江口さん自身のこれまでの物語もいろいろ。

「サンクチュアリ -聖域-」の作られ方。 なにもかも普通を超えていた。 | 江口カン | ほぼ日の學校 (1101.com)

江口さんは福岡でずっと広告の映像制作のお仕事をされていました。勘違いから「めんたいぴりり」という「ふくや(福岡にある辛子明太子の創業メーカー)」の創業者のドラマ制作にたずさわります。

今の「ふくや」の五代目社長と、たまに一緒に飲んでいたそうで、ある時
「3年後に創業者のじいさんの生誕百周年なんです」って話をしてくれたことを「企画を出せ」と言われたと勘違い。そのころ、福岡で、広告の仕事をする自分のアイデンティティと向き合っていた時期でもあり、九州の玄関口(世界との境界)である福岡という地の意味とからめて、企画を出すことになったそうです。

脚本の重要さ

糸井さんは、最近、脚本の良さが作品の質にとても大きな比率を持っていると考えられているそう。そんな中、江口さんは、九州の人たちが中心で作品を作られています。社会の見え方、人の特徴について、背景の説明が少なくて済むからだそうです。

「サンクチュアリ -聖域-」では、付き合いも長い、長崎出身の脚本の金沢さんに「Netflixで何かやりましょう」となった時、金沢さんが

「相撲の世界の白い巨塔はどうだろう?」と言って

すぐにドラマの特徴や、キャッチコピーが見える状態になったそうです。

愚直に作品をよくしていく

作品については、もう、断然、妥協しないで、やり直すそうです。

江口
どの段階でも面白くなるまで書き換える
撮影でも面白くなるまで撮る
その粘りしかないんだな

脚本家の人は、一度書いたものに手を加えることを嫌うそうです。それは付き合いが長い金沢さんも同じです。でも、よくなりそうであれば粘って書き直してもらいます。もちろん変更が少なくて済むように、できるだけ事前に話して、検討しておくことはするそうです。

コロナ禍、実際の相撲部屋を見ずに制作する

なんと、実際に見学などはしてないそう! これはこの授業の中で一番びっくりした話です。時代劇は実際に見てないで作るじゃん、ってお話されてますけど、がんばれば見れそうなところをがんばらないのがすごい。よりリアルに作りこみをするにあたって、実際に見なくても、よりリアルに見える方法、作りこむ方法、間違っちゃいけないポイントが見えてたんでしょうね。

江口
いろいろ資料は見たんです
コロナ禍だったんで

江口
見学行ってないんです
一回も、相撲部屋に

ぜんぶ資料映像です
言うと You Tubeです

江口
あとは相撲関係者が
スタッフにもキャストにも
元力士の人たちがいたんで
そういう人たちに
話を聞きながらという

直接は、ぼく相撲部屋
行ってないんですよね

糸井さんが考えるリーダーの素質

途中、おもしろい話の中に、糸井さんが考えるリーダーの話がありました。

糸井
リーダーの素質があってなれる人は
電話が平気ですよね

「もしもし、あれやってある?」
って言える人ですか?

江口
えっと…
メールめんどくさいな!ってなると
すぐ電話!ってなりますね

糸井
ぼくはね電話が決め手だと
思ってるんですよね

バリバリ電話できる人は
やっぱり一番効率がいいし
自分の時間に相手を引き入れる

江口
そうですね
メールと違って

糸井
まさしく監督

続いて、そんな特徴を持った監督の仕事について、江口さんが考えていることが続きます。

監督の仕事

江口さんが語る監督の仕事。これって、サービス開発、システム開発の現場で、製品・サービスを作るオーナーと、オーナー側の意見を聞いてプロダクト開発チームにいる人にも言える話だなーと思って聞いてました。開発側のオーナーの窓口には、自己矛盾が生まれるんですよね。じゃ、すぐに自分で作ればいいじゃん、ってわけでもないですよね。資質、やりたいこと、得意なことにも関係するので。

江口
でも監督業って何するのっていうと
ほんとに一人じゃなんにも
やってないですから
ぜんぶそれぞれの専門職の人に
お願いする仕事ですよね

ちょっとそういう意味では
ヤダなって思うときもあるんです
お願いするってことは
俺のやりたいことを
お願いしてるわけだから

糸井
一番「俺のやりたい」がある人なんですよ

江口
そうですよね
それがなくちゃいけないですよ

糸井
CMのときには
一番やりたいがある人って
形式的にはスポンサーなんですよね

代理でその「やりたいこと」を
こうやるといいんじゃないですかと
参謀みたいな役じゃないですか

江口
それでぶつかってたのかも
しれないですね、ぼくは

脚本の特徴

私は、日々、書く人として、そして、将来、脚本を書いてみたい人として(プロとしてみたいな大それた話じゃないです)、以下の話が興味深かったですね。少なくとも、セリフに頼らず、絵が浮かぶようでなければ、映像作品として、どうなんだ? と思っています。

糸井
『サンクチュアリ』やっぱり
言葉の数少ないですよね。

あれは金沢さんと打ち合わせをしてるんですか?

江口
ぼくがバンバン
カットしていったと思います

一応撮りますが つなぎながら
「やっぱりこのセリフいらないな」
みたいなこと多いですから

それでバンバン落としていきます

(略)

説明しなきゃこれ伝わらないかな
どうかな 一応撮っとこうかな
みたいなことは
だいたい
「やっぱいらなかったね」
ってことは多いですよね

脚本上で文章でできているものを
どれだけ画に渡せるかは
勝負の一つだなと思います

感想

字面では理解できるけど、糸井さんと江口さんの話で、自分の体験としては理解しがたい話がちょこちょこありました。途中にあった「作家性」の話とか。当たり前なんで、落ち込みもしませんけど、やはり作品を作ってきた、試行錯誤してきた経験があまりにお二人とはかけ離れてるので。プロが一目置く人、業界の最前線に話を聞いているので、「ほぼ日の學校」には、こういう授業もありますよね。私がやりたいことは趣味の範疇ですけど、お二人の話がもう少し、体感で理解できそうなくらいは、作品を作ったり、作る人に絡んだりしていきたいところです。

糸井
またじゃあ東京か九州で
もうちょっとディープな話を
しましょうか

もう絶対、理解できないけど、隣の席で聞いてみてー!

25日間、おつかれさまでした!

いい歌を詠むため、歌の肥やしにいたします。 「スキ」「フォロー」「サポート」時のお礼メッセージでも一部、歌を詠んでいます。