子と籠る週末（3月前半の18首）

近況

六歳の息子とは土日のどちらか会っている。
ただ、最近の騒ぎで、行く場所も思い浮かばず、いつもうちでゲーム（スマホ）をしている。何時間も連続して、ゲームをしている。目が悪くなる、不健康だ、なんて子どもがよくわからない理由で止めることはしない。
とはいえ、どちらも懸念していることではある。ただ、止めさせたいのなら、他に没頭できるものを用意するべきだと思っている。今、そういったものが思い浮かばないから、結局、何時間もゲームをしている。こちらは退屈して、途中から酒を飲み、横でうたた寝してしまう。
もっと息子とキャッキャ言いながら遊びたい。
どこに出かけようにも、大きな施設は、だいたい閉鎖中。
来週は、無理矢理公園でもつれていくかな。

最近、うちに「お泊まりしたい」と言ってくれて、舞い上がるような心地だ。
もう少し部屋を片付けておこう。過ごしやすいようにするにはどうしたらいいかな。初デートの気分だ。

仕事は、煮詰まって楽しくない。一つも楽しくないわけではないが、概ね楽しくない。手が進まず、イライラする日が多い。三月下旬には、解消されてるといいが。

3月前半の歌

3/1日
6歳の子がスマホ持ち見ず知らずの人とチャットし傷ついて泣く
（「塔」短歌会2/20締切）
3/2月
一つ出せば次の原稿手元にあり平穏な日は訪れようか
3/3火
いつだって自分の仕事決めつけて新たなことは眉根寄せ聞く
（「塔」短歌会2/20締切）
3/4水
スラスラと文字並べた歌選ばれずウンウン唸った歌が選ばる
3/5木
一日中室内にいて仕事するガラスの向こうの景色に逃げこむ
（「塔」短歌会2/20締切）
3/6金
別れても怒りイラつき嫌な気分内なる沼が毒気を放つ
（「塔」短歌会2/20締切）
3/7土
ひとり寝の夜堪えられず堪えられず肌あたために寒空を行く
3/8日
別れ際「お泊まりしたい」息子から　小躍りしたいがどうもてなそう？
3/9月
身を焦がし我が子にあひし明くる日はあひたくて泣きあひたくて泣き
カメラ前話すひととき無観客　されど汗かき語尾も震える
3/10火
つらきことあれば心の六歳の息子に弱音こぼす四十四
手をつけた原稿を人に委ねしはライターとして敗北の極
（「塔」短歌会2/20締切）
3/11水
仕事嫌で歌に詠みたる助詞ひとつに思考を向ける三月の夜
3/12木
仕事場で纏った空気払いたく電車乗らずに通りを歩く
（「塔」短歌会2/20締切）
3/13金
期待した超激レアを三連チャン引き当てる子を怖々見つめ
子に言われ卒園式に歌う歌　思い出したら晩に慌てて
3/14土
オレはオレお父さんとは思わねど別れたらオレ、お父さんだよ
3/15日
日々会えぬ息子と接するときのオレ好きな子いじる小学生かよ