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今月もひとり歌会(2020年11月)

月が終わると、毎日詠んだ歌を整理する「ひとり歌会」。
誰のフィードバックも得ず、詠んだ歌を見ながら、ひとり仕事や生活をふりかえる。

近況

一ヶ月を通して歌を眺めてみると、子のこと、秋のこと、ちゃんと時間が経過していることがわかる。でも、ただ過ごしただけという気持ちが強い。得意ではないけれど、目標を立てて、目標のために必死で頑張って得る充実感みたいなものが欲しいんだなぁ、今。

歌について

11月は、まったく歌心もおきず。五音七音にねじこむだけでした。
推敲もろくにしてない。今月も、続けただけでよしとしようか…

今月の歌(36首)

11/1日
神頼み自分ごとばかり押しつける気遣いたいよ周りのことも
(「塔」短歌会12/20締切投稿分)
11/2月
子は秋に上着羽織らず寒しというスシローまでの道を凍えて
11/3火
休日の朝に淫らな夢をみるおっと我が子が隣で寝てる
11/4水
子の名前思えば弱音ばかり出る毒するようで胸から追い出す
11/5木
気休めに息子がつくったゲームなど弄ってみる今夜はカレー
11/6金
亡き母に電話しようとふと思う5Gでも未だ届かず
→メール歌会に投稿
録画した番組一時停止せば女優もまずい表情になる
(「塔」短歌会12/20締切投稿分)
秋がいい夜の散歩は肌寒く能力少し覚めた気がする
11/7土
子は浮かぶ銭湯は彼の遊び場でハジけすぎないように見守る
11/8日
子と別れ家路についたその後に雨は降りたり心と同じ
11/9月
酒控え数日経って思うこと節酒できても禁酒は遠く
11/10火
草むらでティティティティティティと鳴く虫の鳴き声検索コオロギらしい
11/11水
あとはただ「辞めます」というだけなのにルビコン河が目の前にある
→12月zoom歌会に投稿11/12木
糸井氏の文章をただ書き写すただそれだけで何が変わるか
11/13金
歌選び友人とするそんなこと日常にまた歌入り込む
(「塔」短歌会12/20締切投稿分)
11/14土
手水舎(てみずや)にかかる藁束触れたればハチの羽音に聞こえ慄く
→手水舎(てみずや)にかかる藁束髪に触れハチの羽音に聞こえ慄く
美容院思う存分船漕げば揺れる頭を指で止められ
11/15日
「今日ダメだぁ」口にしたれば実際に踏ん張る力失われてく
(「塔」短歌会12/20締切投稿分)
11/16月
喉癒えてすんなり食べ物通るなら酒もいけると今日の一献
恋愛と歌とが近い時代ならもっと必死に詠んだだろうか
11/17火
CMに理想的なる家庭あり後悔はないされど虚しい
11/18水
一二冊読んだら次の本を買う消化するより買う本多し
11/19木
外の風ぬるくさわやか気持ちいいこの風真似てエアコンさんよ
(「塔」短歌会12/20締切投稿分)
11/20金
今日もまたぬる気持ちいい風吹いて窓を開けたい虫入らねば
南風ビルを覆った黒メッシュ波打っている波打っている
(「塔」短歌会12/20締切投稿分)
11/21土
とんかつをお腹いっぱい食べること不満なことなど何一つない
→とんかつをお腹いっぱい食べること不満なことは何一つない
(「塔」短歌会12/20締切投稿分)
11/22日
日曜にひげを剃るのはやることをやる決意示す我に対して
(「塔」短歌会12/20締切投稿分)
11/23月
連休の読書にかけた二日間たまには本の海に溺れて
11/24火
職人が家に上がって網戸張る歪んだ桟(さん)にカチッと嵌める
→職人が家に上がって網戸張る歪んだ桟(さん)にカチッと合わせ
(「塔」短歌会12/20締切投稿分)
歌を詠む気持ちがどっかいっちゃって帰ってこない今日で最後か
11/25水
妄想にあなたの肩を抱いたけどキスの仕方も忘れちゃったよ
11/26木
大川の水面くすぐる風があり夜の散歩は耳を凍らす
11/27金
年末と聞けば何やら忙しくするのが礼儀みたいなもんで
(「塔」短歌会12/20締切投稿分)
11/28土
子が望むサンタにねだる商品が想定外の金額でした
11/29日
寒さに負け子と二人籠もる日曜日酒でつぶれて一人にさせる
11/30月
サムライと読ませし月が今日終わるあな忙しき師が駆ける月

いい歌を詠むため、歌の肥やしにいたします。 「スキ」「フォロー」「サポート」時のお礼メッセージでも一部、歌を詠んでいます。