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書道博物館で「王羲之と蘭亭序」展を開催中

「王羲之と蘭亭序」展を見に行ってきた。

今年から「書」に接していこうと思っている。

書道博物館の年間パスポート(1千円)を購入したので、企画展にはできるだけ毎回、行こうと思っている。

王羲之と蘭亭序

今開催中の企画展は、「王羲之と蘭亭序」。

書聖と言われる王羲之(303年 - 361年)の傑作「蘭亭序」。

王羲之が、会稽山の麓の名勝・蘭亭に名士や一族を招いて、詩作の宴を張った。その時の序文を王羲之が揮毫した。その揮毫文が蘭亭序だ。酔って下書きを書いたが、あとにその下書きを超えるものはできなかったという。

本人が書いたとされる真跡は残ってない。王羲之を推していた後代の唐の太宗皇帝(598-649年)が死ぬ時に一緒に埋めたとされる。

写本はたくさんある。

特に、太宗皇帝と同時代の欧陽詢(おうようじゅん)が書いた写本が、太宗皇帝にとっても出来がよかったそうで、定武蘭亭序として残っているが、定武と呼ばれる名前の写本もたくさん残っている。

写本というものは、手本を横に写すものではないのかしら?

同時代らしい写本でも、結構字が違う。
手本を一度見て、あるいは、一定時間見て、それをもとに書いてるんじゃないかと思う。手本を一度見て、見ずに書き切る。そして、線が生きているか、全体として雰囲気がいいかどうかを競ったりしたものではないだろうか。後半は字を崩してるものが多いので、書の全体で、気分や勢いも伝えるものなのかもしれない。

見学の仕方

今回の見学も、空気の筆を右手に持ち、書の上からなぞる見物をした。

書について詳しそうな人、友人や夫婦できていて何やら評を下している人
私なんかよりずっと詳しそうな人が、ちょっと立ち止まって、通り過ぎるところ、(他の人の邪魔にならないように時々よけながら)字をずっとなぞっていた。

写本によって「在」「詠」「左」「右」(残った写本の字がどれもきれいで形がわかりやすいもの)がわかりやすく違う。

前回、来たときには、点が難しいと思ったが、今回、特に払いが難しいと感じることが多かった。

見どころ

中国の蘭亭序もおもしろいが、日本にも写本がある。日本には、遣唐使のころ蘭亭序が渡ってきたらしい。さらに、後代の江戸時代の拓本(和刻本)の字がキレイ。細いが形がキレイ。日本人はこういうものに美しさを感じるんだと思う。

日本外史を書いた頼山陽が書いた蘭亭序の力強さがいい。
頼山陽、超、字うまいんだけど!

同じ蘭亭序なのに、全然違う。同じ字を追うから字や雰囲気の違いをより感じることができると思う。見どころは多い。

他にも、太宗皇帝の書いたとされる拓本(石碑などに字を刻んだもの)があったが、太宗皇帝、字、超絶うまい!!!

開催は、4月23日(日)まで。もう一回は行こうと思う。

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