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野菜で子どもたちを笑顔に。10年を注いだ農家の話【野口ファーム】

こんにちは!淡路島で野菜を育てている野口ファームです。時が経つのは早いもので、農家をスタートさせてから10年が経ちました

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最初は、レタス、たまねぎを中心に「カタチや色味、サイズ」を重視して野菜を作っていましたが、現在は「味」と「子どもたちがパクパク食べちゃう」をコンセプトに生産しています。

なぜ、「キレイに揃った野菜」ではなく「味と子ども」重視に変えたのか、少しだけお話をさせてください。

子どもたちが全く野菜を食べなかった

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農家をスタートした頃、野口家の長男・次男はあまり野菜が好きではなく、全然食べてくれませんでした。。

2014年。春から夏へ季節が変わった頃、ある事件が起こったのです。
子どもたちが好きな夏のお野菜ベスト5に入るであろう『トウモロコシ』

もちろん野口ファームのブラザーズも大好きです。
「トウモロコシ育ててなー!」と夏野菜の準備が始まると必ずリクエストが入ります。

ブラザーズのためにと、私たちは作業の合間に、種を撒き、水をやり、せっせと育てるのです。笑(ちなみに当時は、売る用ではなく、家庭菜園レベルでした)

そして夏になり、『トウモロコシできたよーー!』
テーブルに山盛りに湯がいたトウモロコシ。ブラザーズの目は嬉しくてキラキラしています!

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ひたすら、食べ続ける2人。しかし、、そこには一口だけ食べて放置されているトウモロコシがたくさん、、

不思議な光景に私たちが聞きます。
私『なぁなぁ、なんでこれは一口しか食べないの?』
『だって美味しくないねんもん、、』
私『いやいや、、さっき一緒に収穫してきたトウモロコシやから味は全部一緒のハズやで』
弟『違うで!味!こっちの方が美味しいで』

私たちも食べてみると、確かに味が違うのです!
『甘くて美味しい』『味が物足りなくて、あんまり甘くない』
をブラザーズは食べながら一生懸命わけていたのです。

もちろん、美味しくないと判断された方はその後、ブラザーズが食べることはありませんでした。

何故、味が違うんだ?と育て方、収穫のタイミングなど色んな可能性をさぐって出た明確な答えは『品種』でした。

野口ファームの家庭菜園には、2種類のトウモロコシが育てられていたのです。そして、たまたま同じ日に出来上がった2種類を収穫し食卓に並べたところ、ブラザーズは自分たちの味覚で品種をわけていたのです!

これには、本当にビックリしました!

この事件までは、農協の規格に合う
『カタチがキレイで、色味がよく、サイズが揃った野菜』を育てることに夢中でした。

野菜には、それぞれたくさん品種があり
『トウモロコシ』だけでも50種以上あると思います。農家はその中から特徴などを見極めて、選び育てるのです。
ただ、品種によって実の大きさ、色彩、暑さに強いなどなど、、特徴の違いはある。と思ってはいたものの、

品種によって『味』に違いがある。
なんて思ったこともありませんでした。


このトウモロコシ事件でわかったコトは3つ。
①子どもたちは、美味しいと認識したものは、とにかく食べる!
②子どもたちは、大好きなものでも、美味しくないと食べない。
③全く同じ日に種をまき、全く同じ育て方をしても、品種によって味が違う。

野菜には『味』があり、しかも『品種』によって味が違う。
私たちが育てた野菜を食べてくれなかった原因を、子どもたちが教えてくれた瞬間でした。

種を変え、土を変え、どうやったら子どもたちが食べれるかの毎日

野口ファーム__noguchifarm__•_Instagram写真と動画

「野菜で子どもたちを笑顔に!」

それからは、美味しい品種を調べたり、肥料や土づくり、育て方を変え、本当に何度も何度も改良を積み重ねて、子どもたちがどうやったら食べてくれるのかを考えました。

そしてある日、今まで食べてくれなかったレタスを食べてくれるようになりました。しかもドレッシングなしで。


「見た目は同じ野菜なのに、子どもたちはしっかり分かっている」


それがきっかけで、本当に美味しい野菜は、子どもたちもパクパク食べる!という自信がつき、今ではたくさんの野菜を食べてくれるようになりました!

ママ野菜プロジェクト

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農家は、「農業協同組合」という組合に野菜を出荷するのが基本の為、農協が規格した野菜の形や大きさに忠実です。しかし、味の規格はありません

大きさが同じならば、野菜の味にこだわりを持って育てたとしても、その他の野菜と同じ扱いになるので、なかなか味にこだわりを持つ人が少ない状況でした。

しかし、野口ファームでは子どもたちに野菜を食べてほしい!という想いが一番にあったため、メリットうんぬんではなく、しっかり美味しさにこだわることができました。

子どもが野菜を食べ「ママー!おかわりー!」という笑顔が嬉しくて、もっとたくさんの子どもたちにも笑顔になってほしい。

子どもたちを笑顔にする野菜を育てよう!と決めました。

これがママ野菜プロジェクトです。

旬の野菜を食べてほしい

野口ファームでは、淡路島の玉ねぎから、とうもろこし、お米など、1年間で約40種類の野菜を育てています。「子どもたちが笑顔になる。」をキーワードに品種選び、土作り、生産、収穫すべてを行っています

しかし、農家ではいつもピリピリする悩み事があります。それは、収穫をしてから販売をするには、あまりにも野菜たちの旬が長くないことです。

ベストな野菜の収穫日、イチバン美味しいタイミングで収穫、出荷をしたいと思っていました。

そこで、予約販売を開始。買ってくださった方には、収穫まで待っていただくことになりますが、旬のものを送りたいというワガママをどうぞお許しくださいm(_ _)m

シーズンによって違いますが、現在はトウモロコシ🌽を6月下旬〜7月始めに収穫します。

3月からのトウモロコシ成長日記も書いたので良かったら見てください。


▼子どもたちが生でもパクパク食べれるトウモロコシを、一番美味しいタイミングで出荷します。購入は↓から可能です。

是非この夏に食卓で楽しんで頂けると嬉しいです。

ここまで読んでくださった皆さまありがとうございます。

全国の子どもたちに「野菜おかわりー!」と言ってもらえるようにこれからも美味しい野菜を育てていきます☆


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