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志稲
2017年5月8日 17:10
さくらと呼べば遠足の小学生が乗つてくるああまぶたとは感情の蓋大海に笹舟はなすかのごとく貸出票をシュレッダーへとフィボナッチ数列状の混沌の収束までを年度末とふB4がうまくいかないコピー機の咬んだ紙ふつつりこときれてまず何を護るのだらう八万の蔵書すべての崩れ落ちなばはなびらは吸ひつくやうに重なつて合はせ鏡の果ての昏さよ一冊の絵本の表紙の湛へたるひかりよ小さき手に差し出