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2月からは連邦準備銀行によるレポ市場への流動性供給は縮小していくものと予想される

COBRAの2020年1月20日の記事「Blue Dawn」で紹介された記事「Repo Shrinkage Begins In February: That's When Fed Cuts Each Term Repo By $5 Billion」を翻訳しました。

※翻訳料は無しです。お気に召しましたらぜひサポートをご検討くださいませ。


"金融システムが徐々に溶解することは、もはや選択肢ではありません。

クラッシュが起きる時、それは急激かつ劇的なものとなります。

いま金融システム全体が、FED(米連邦準備銀行)による安易な流動性供給の中毒になっていて、もしFEDがレポへの融資を止めれば、金融システムは一瞬にしてクラッシュします。"


元記事

by Tyler Durden
Tue, 01/14/2020 - 15:20

誰もが認めるように、米連邦準備銀行(FRB)のレポと量的緩和第4弾(QE4)こそが2019年第4四半期に開始して以来の株価爆上げの原因であることを認めている。トレーダーたちは特に次回の月次レポ取引スケジュールに注目している。パウエルが示唆したように連邦準備がレポを通じて流動性供給の削減を開始するか、固唾を飲んで見守っているのだ。そして連銀は去年12月から350億ドルの水準で維持してきたレポへの供給を、2月からは50億ドルから最大300億ドルも引き下げると発表したのだった。

直近のスケジュールに示されているように、連銀は翌日物レポ取引の上限を「最低1200億ドル」に据え置くと発表した。しかしここでは「ターム・レポ」という言葉が使われており、これは期限付きのレポという意味だ。JPモルガン…もとい9月のレポ市場危機に端を発した大規模な流動性供給過剰が、2月4日のレポ取引で350億ドルから300億ドルに減少するのを皮切りに、以降も漸減していくことを連邦準備が宣言したに等しい。

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1月中に連銀はさらに四回、最大350億ドルずつのターム・オペレーションを実施する。カーバチュアのScott Skyrm氏によると、これは「1400億ドルの資金が市場に戻ってくることによって、1320億ドルぶん印刷された資金に替わる」という意味なのだという。2月にはさらに四回、一回あたり300億ドルのターム・オペレーションによって、1月に刷られた資金と差し替えられるということだ。

二月中にわずか200億ドル減少しただけと、全体的に見るとわずかにしか減少していないように見える。しかし、余程の出来事がなければ3月以降にもこの縮小が続くと専門家は見ている。全体の減少額はも塵も積もれば山となると予想されている。

Skyrm氏が指摘するように、「連銀はしばらくレポ市場に印刷した現金流し続けるだろう。現在の減少率だと、3月に四回、それぞれ200億ドルずつ、4月に四回、150億ドルずつ、5月に四回、100億ドルずつ、6月にはそれぞれ50億ドル、8月にはゼロになる。つまり連銀はしばらくの間流動性供給を続け、いきなり止めることは無いと思われる。」

つまりSkyrm氏が言うには「今すぐ去年の年末のようなことは起きない。現在のペースだと、供給が8月に終了しそうということだけ」と結論付けているわけだ。

もちろん、純流動性は実際に増加するだろう。連銀は2月に少なくとも600億ドルぶんの刷った紙幣を投入し、その流れは3月、4月と続き、さらに600億ドルが市場に注入されるだろう。つまり、連銀は二週間以内にレポの縮小を小幅に開始すると宣言したわけだが、これは連銀が決算書を拡げ続けているということだ。そしてその拡げ幅には際限がないだろう。

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米国の中央銀行(とされている)連邦準備銀行の資産は無限に増え続けている

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