菅野さん

こんにちは。野河紫です。
今日の試験は国土学でした。国の状態や成り立ち、資源やシステム、近隣国との歴史や状況など多岐にわたります。
試験期間なので、試験の話ばかりですね。
さて、私には実父がいますが、小さい頃から父のような存在の菅野さんがいます。父と同じ歳で、父と共に働いています。
菅野さんはスラム出身です。スラムは国の恥部と捉えられおり、高い塀で囲んで見ないようにしています。
政府はスラムの子供にも教育を施し、塀の外の一般社会で生きていけるようにし、スラムの人間を減らそうとしています。
しかし、スラムの中では無料でも学校へ行かない子供が多くいます。親が行かせなかったり、本人が行く必要を見出だせなかったりするようです。そのため、スラムの人間は減るどころか増えているのが現状で、政府は苦慮しています。
菅野さんはその中で学ぶ事の重要性を見出し、周りの白い目も振り切り、スラムでは15歳までの学校の間に、G-14まで達成したすごい人です。15歳の時にそれを知った私の祖父がスラムから引き抜き、私達と同じ学校へ入れ、その後さらに学び続けました。
私が菅野さんは天才だから…と言うと、バカ言え、血を吐きながら死ぬほど努力したんだよと、古い表現でたしなめてきます。
兄弟や祖父母の面倒を見たり、食べるために働いたりしながらそれをやってのけた菅野さんは、スラムでは変人です。

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