ノート書きが好きだった子
よく借りられていたノート
「昨日のノート貸して!」
学生の頃、クラスメイトからよくそう言われる方だった。
クラス一の人気者でもないし、クラス一勉強ができたわけでもない。
そもそも学校が好きではなかったので遅刻や欠席の日も多い。(余談だけど、うちの母が私を毎日学校に行かせることにとても苦労していたと思う。。すみません)
それでも、仲の良い友人だけでなく、席が近い人やたいして普段話さない人にも私のノートは需要があった。
正直なところ、プライベートなものだし(つい変な落書きでもしてたらどうしよう)、仲の良い人以外にはあまり貸したくなかった。
でも断るのも苦手だったから貸していた。というか、借りられていた私のノートたち。
勉強よりもノート書き
当時は特に考えていなかったけど、今になって思えば勉強することよりもノートを綺麗にまとめることが好きだったのだと思う。
勉強は別に苦痛ではなかった。教科によって得意不得意はもちろんあったけど、数学や英語の授業は特に好きだった。
せっかくなのでこっそり自慢しておくと、中学受験で私立の進学校に合格し、その後も国立理系の特進クラスだったし、数学の模試では何度か満点を取った。それなのになぜか美大に行ってしまったことはまた別の機会に。。(両親にすみません Part.2)
そういう子供だったので、特別勉強が嫌いだったわけではないのだけど、勉強することよりもきっと綺麗にノートをまとめる方が好きだったのだと思う。
お気に入りのペンを探して、お気に入りの色合いで文字を書いたり線を引いたり。もちろんお気に入りのノードやバインダーもあった。今思うと、色々与えてくれた両親には本当感謝です。
大人になった今
それから10年以上経った今、私は会社の中でデザインの仕事をしている。
2つめの会社なので、前の会社とは業種も役割も異なるが、今も前もデザインやクリエイティブに関わるお仕事であることは確か。
前職と今の仕事とで異なる点は多々あるけど、今の方が、自分一人で完結させられる仕事だとは言えると思う。
インハウスデザイナーなので、社内の人からの様々な要望「こういうものが欲しい」「ああいうことをしたい」をかたちにするのが主な仕事になる。
毎日同じ人からの依頼ではなく、依頼主(というより相談主の方が合っているかも)は社内で偉い人だったり、逆に新卒のスタッフから相談されることもある。
社内で様々なプロジェクトやチームがあるので、依頼も様々、トンマナも様々、ジャッジする人も様々。
だけど入社してかれこれ三年が過ぎ、右も左も分からなかったのが結構色々と分かるようになってきたなぁとも感じたりしている。最初は正直色々あったけれど、今は仕事も楽しい。やりがいを感じられるし、成長を感じることもできている。そんな毎日。
そういうわけで、前の会社を辞めた時に決意したこと、その時に欲しかったものはいつの間にか手に入っている。
やりたいことが分からない人へ
よく、「やりたいことが分からない」という人に出会うし、私もそういうことをよく考えてよく迷うタイプの人間だけど、少なくとも今の仕事はやりたいことだし、大変なこともそりゃあるけれど、続けたいと思っている。
私の場合はやりたいことがよく変わるし、既に今も他にもやりたいことの芽がチラホラ出てきているけど、やりたいことが全然見えてこないって人がいたら、
子供の頃によくしていたことや、よく人に褒められたことなんかを、少し思い出してみるとヒントが見つかるかもと思う。
私の場合は逆で、今やってることってそういえば昔から好きだったことなのかも、と気付いたのだけど、しっくりきたし、ああ間違ってないんだろうなぁと自分で思えたり。
今好きなことは昔も好きだったこと
そういうわけで、今毎日やっていることは、社内のメンバーの要望を「綺麗にまとめてカタチにすること」なのだけど、それって昔から好きだった「黒板や教科書の内容を自分なりに分かりやすくまとめてノートを完成させる」こととかなり似ているということに最近気付いた。
イメージとしては、自分に向かって飛んできた粘土のかたまりを、誰にでも分かりやすく見やすいかたちに整えて、他の皆にたくさん投げるような、そんな感じ。
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