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歌って踊るだけがアイドルじゃない

約10年アイドルのオタクをしてきた私ですが、
最近初めてオーデション番組にハマっています。

参加者のほとんどが自分より年下の子たちです。
そんな子たちが親元を離れ体力的にも精神的にも過酷なオーデション番組に参加して「アイドルになりたい」とキラキラした目で語るのを見ていると次第に親心みたいなものが生まれてきてしまい応援したくなります。

私が見ている番組はもう終盤でそろそろデビューメンバーが決まるのですが、デビューが近づくにつれて練習生たちの「歌うことが好き」「踊ることが好き」「歌って踊れるアイドルになりたい」という言葉を聞き心配になってきました。
というのも私は、アイドルという職業は過酷すぎて歌って踊りたいだけならアイドルを選ばなくてもいい気がするのです。

最近は視聴者の熱も高まってきてSNSで様々な意見を目にします。

「この子はビジュアルが不足しているのではないか」
「この子はスキルが足りないのではないか」
「この子の言動が気に入らない」

こうした練習生を追い詰める発言を肯定するわけではありませんが、事実、デビュー後待ち受けているのはもっと非情な世界です。

アイドルは歌って踊るだけが仕事ではないと私は思います。
ほかの芸能関係の仕事より、ファンの理想を押し付けられやすいし、いつでもどこでもその理想を保たなくてはならない。
理想が強いからこそアンチや批判もより多くついてしまう。
また、アイドルは必ずしも自分のやりたい表現ができるとは限らない、大人の意向に従わなければいけないことも多い。大規模オーデション番組からのデビューならなおさらでしょう。

アイドルを消費している側の私が言うのも矛盾しているのですが、相当な理解と覚悟がないと本人が壊れてしまう職業だと思うのです。
だから「数か月前まで歌もダンスも未経験の普通の高校生でした」なんて話を聞くとアイドルのオタクを知っている私は心配で心配でたまらなくなってしまうのです。

こんな私の心配は不要でみんなちゃんと考えているのかもしれませんが、どうか番組に参加したみんなが、デビューメンバーが、元気に夢に向かってくれればいいなと願うばかりです。

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