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チート系が流行るワケについて考えてみたら自分の人生観に行き着いた話

おはようございます。のえるです。
従来マンガや小説が大好きな私ですが、最近すごく思うこと。

チート系、多くね?

チート系とは異世界に転生したら最強だった、的なヤツですね。異世界転生モノも増えましたね。
比較的名が知られているのは『転生したらスライムだった件』あたりでしょうか。

モノによっては面白いんですけど、ちょっと物申したい気分になっているのと、何故こんなに流行っているのか疑問に思ったので書いてみようと思います。

チート系とは

改めて解説しておくと、チート系とは大体
「異世界に転生したら最強になっていた」
「もとの世界での何てことないスキルが転生した先で最強だった」
的な展開になります。

あと異世界転生モノでいうと特に女性向けでは
「ゲームの悪役に転生したけどゲームと違ってハッピーエンド」
みたいな展開は多い。
「小説家になろう」でそういう作品が生まれ始めたのが最初のような気がします。なので「なろう系」なんて言い方もする。

チートとは「本来ゲームには備わっていないがプレイヤーが優位になる機能」のことを指すらしいです。
異世界に転生したらその世界の住民にない力を持っているがゆえに最強
ゲームの世界に転生したら展開を知っているから優位にすすめられる
つまりはそんな感じですよね。

たとえ同じ世界でも、前世の記憶を持ったまま生まれ変わったらそれはそれでチートってことですね。
子供の頃から大人と同じ知識と経験を持ってたら、それは有利ですもんね。

流行っている理由がわかったのはマンガのコメント

何故こんなに流行っているんだろう?という疑問が氷解したのが、とあるマンガの感想でした。

アプリで電子コミック読むと、読者が感想のコメントを残せるんですよね。
たまにすごい共感できたり、小難しい内容だと考察班がいたりするので、コメント欄を見るのもちょっとした楽しみのひとつだったりします。

名前は伏せますが、とあるマンガで主人公が友達と喧嘩する場面があったんです。
そこに対するコメントで「なんだか感じ悪い、離脱します」みたいな内容のものがありました。離脱ってことは連載モノだけどここで読むのやめます、ってことですね。

「は?」と思って頭の片隅でずっとくすぶってしまった。

主人公が未熟で友達と喧嘩するくらいで離脱??
こんな軽い諍い、どんなマンガでもあると思うんだけど…?
個人的には主人公のその性格ならそういう行動に出ちゃうのもわかるなあ、よく作り込まれているなあと感心したほどです。
それくらいリアルで感じ悪かった、でもそれがいい、みたいなね。

このコメント残した人は友達と喧嘩したことないんだろうか…

それでようやく気づいたのです。
なぜチート系が流行るようになったのか。
楽な人生を生きたいという人が増えているのではないかと。

知人の話で、人は好きなマンガや小説に自分の理想を投影しているのだという。
ヒーローものが好きな人は自分もヒーローになりたいという願望を持っている。だから小さい男の子はヒーローものが好きだし、女の子はお姫様が好きなのです。

チート系が流行る理由はまさにコレでしょう。
転生した主人公たちは、労せずして最強の力を手に入れて人生の勝ち組になる。ゲームの世界に転生すれば、もとの世界で持っていなかった美貌や家柄、なりたくてもなれなかった世界を手に入れることができる。

もちろん転生するには一度「死」という痛みを超える必要がありますが(笑現代っ子は人との諍い・すれ違いという「痛み」ですら避けたいと思っているのではないでしょうか。

行き着いた私の人生観

それがわかったら、何故私がチート系に嫌悪を感じるのかわかった気がしました。
もちろん、書いている皆さんは読者に喜ばれるものを提供しているのだから、それはそれでとても尊いと思うし、それを批判するつもりもない。
ただ、個人的に好みではないというだけです。

最近はゲームのオートプレイなんかも増えました。
そこに例えるとわかりやすいかもしれませんが…放置しているだけでレベルアップするゲームって、何が楽しいんでしょう?

私は、ご都合主義というやつが苦手なんです。

少女マンガだと必ず主人公はイケメンとハッピーエンドになれるというアレ。あまりにも現実離れしていると感じてしまい、昔は好きじゃなかったです。(今もかなり選びますが)

「人は好きなマンガや小説に自分の理想を投影している」という話に則れば、私の好きなマンガというと大体バッドエンド系とか主人公が散々な苦労をするものが多い(笑
それを乗り越えていく主人公を応援したくなるし、自分も頑張りたいって思う。
特にハードなファンタジーとか、電話やネットがないことを思うと不便だろうなーとか、そういうのがすごく好きなんですよね。
どうやらそういう、人生ハードコースがお望みのようです。
そりゃあチート系に否定的になるわけだよね。

人生の楽しさとは

現実世界では私は容姿端麗ではないしクラスの人気者でもない。
人生放置していてもオートプレイのゲームのようにレベルがあがるわけでもなければ、少女マンガのようにページをめくるだけで時間が過ぎて自然と彼氏ができるわけでもない(笑

ただ、ちゃんと相応の努力をしてスキルを磨いたからいま自分の好きなことを仕事にできているし、女も磨いたからちゃんと20代のうちに卒業できたわけです(何かは察してください)

人はそれぞれ違うから、ちょっとした感情や理念のすれ違いで喜劇も悲劇も起きる。
未熟だから経験を積んで、人を理解し、人として成長できる。
それが物語の醍醐味であり、人生の醍醐味であると思う。
一筋縄じゃいかないから、人生は面白いんだ。
そんな創作がしたいと思って私自身も常日頃小説の構想を練っているし、マンガや小説などの創作物に入り込める。

労せずして人生勝ち組になれるチート系マンガ・小説を好む人々
ゲームをオートプレイで放置する人々
作中の人間関係の歪ささえも厭い遠ざける人々。

この人たちにとって、人生の楽しさってなんだろう。
一度もクリボーに遭わずにゴールにたどり着くマリオのどこが楽しいのか?

まとめ

ここまで書いたことはあくまで私個人の私見です。
チート系の創作物を生み出した方々は少なくとも「労せずして人生勝ち組」になったわけではなく、そこには大変な苦労もあっただろうと思います。

求めている人が多いから創作するのでしょうし、読む人には読む人の理由や人生観はあるでしょう。
いつかそれを聞いてみたい気もしました。

チート系・転生系・少女マンガでも面白いものはたくさんあるので、またnoteの中で紹介していこうと思います。


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