見出し画像

著作権保護期間

著作権保護期間をご存知ですか。
かつて著作権に関する職場で働いていたことがありました。
なので「著作権」には興味があります。

当時「著作権」に対してアンテナが立っていたため、
有名な作家さんがお亡くなりになったニュースを目にすると、
不謹慎ではありますが、
(あ!仕事に関係する!明日〜しなくっちゃ。)
と思いました。
そういうところで、
自分の仕事が社会と繋がっている実感がありました。
著作権保護期間が、まだ50年の頃の話です。

当時の著作権保護期間は、
死亡した年の「翌年の1月1日」から起算し50年間保護されていました。
その間の使用は、著作権者(または委託された団体)へ申請し、
許諾をいただく必要があります。
ほとんどの場合、著作権使用料が発生すると思います。
著作権保護期間が切れるとその必要がなくなります。
だからといって好き勝手使ってよいことにはなりません。
著作者人格権※などがあるからです。

※「著作者人格権」の保護期間
「著作者人格権」は一身専属の権利とされているため(第 59 条)、著作者が死亡(法人の場合は解散)すれば権利も消滅することとなります。つまり、保護期間は著作者の「生存している期間」です。しかし、著作者の死後(法人の解散後)においても、原則として、著作者人格権の侵害となるべき行為をしてはならないこととされています(第60条)。

https://www.bunka.go.jp/seisaku/chosakuken/seidokaisetsu/pdf/93736501_08.pdf
文化庁資料保護期間より

ネットで繋がりのある医師の関連でたまたま最近知った
弁護士井上拓先生のYouTubeを拝見しました。
著作権保護期間70年とのお話が出てきました。

弁護士井上拓のフロンティアCH

https://youtu.be/S782h4XEobU?t=989

(え?50年では?)という思いになり、調べました。
何より気になったのが、50年で切れた権利が、
70年に変わったことで、
50年以上、70年未満の方の取り扱いがどうなるのか。
でした。
今は直接仕事に関わらないけど、
(担当者さん大変だろうな。)との思いからでした。

結果、大丈夫でした。
著作権法においては,
一度保護が切れた著作物等については,その保護を後になって復活させるという措置は採らないという原則があるということでした。

著作権法においては,一度保護が切れた著作物等については,その保護を後になって復活させるという措置は採らないという原則があるため,改正法の施行日である平成30(2018)年12月30日の前日において著作権等が消滅していない著作物等についてのみ保護期間が延長されます(TPP整備法附則第7条)。したがって,既に保護期間が切れているものについては,遡って保護期間が延長されるわけではありません。

文化庁HP 著作物等の保護期間の延長に関するQ&A問4より

50年→70年になったのは、
環太平洋パートナーシップ(TPP)協定によるもので、著作物等の保護期間の延長を含めた著作権法改正が平成30(2018)年12月30日から施行されたそうです。
2018年のことだったのです。気づくの遅すぎな私です。

他にもSNSでの使用について気になることがあり、
井上拓先生のご著書を購入しました。
自分のアンテナが低くなっていたことが少しショックで、
疑問をきちんと解消したいと思います。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?