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母と息子のお弁当<保育園と幼稚園編>

わたしは保育園

わたしが保育園の時、
自分の食べられる量の白ごはんのみを持参するスタイルだった。
おかずは出る。
好き嫌いは許されず、お部屋に残される。
わたしは、おかずの好き嫌いはなかったが、
冷やご飯が苦手で居残りの常連だった。
なすが食べられない子、ピーマンが苦手な子たちと
時間がすぎるのを待った。

お茶漬けなら食べられるのに、
「お茶漬けにしたら量が増えてよけいに食べられないよ。」
とすぐには認められなかった。
時間が経過したら、
「お茶漬けにしてもいいですか。」
と許可を得ていた遠い記憶。

冷やご飯を食べないと連絡があったのか、
家が保育園に近かったこともあり、
お昼近くに母が炊き立ての白ごはんを持ってくるようになった。
ひとりだけ忘れた子のように、呼び出されるのは嫌だった。

当たり前だが、炊き立てのご飯をお弁当箱に詰めて、
フタをして持ってきてくれるので、
開けた時には蒸気でベチャベチャだった。
ベチャベチャご飯はもっと嫌いだった。

当時、朝が苦手だった母は、
炊き立てご飯を持ってきたように装っていたが、
実は、朝に支度ができなかったのではないかと疑っている。

朝が苦手は引き継がれ、
いかに朝時間をかけずにすむか、
これがわたしにとってお弁当作りの大きな課題となった。

息子は幼稚園

激戦区だと知らず、引越し先で子どもは保育園に入れず、
近くの幼稚園となり、週に3日のお弁当。
初めてのお弁当箱は、ウルトラマン。
中もウルトラマン。
ウルトラマンの型を使ったごはん。
目は枝豆で、ビームの腕はソーセージを縦半分に切ってのせた。

好き嫌いはなく、量も少なめだったから、
すべてきれいに食べて帰ってきた。
「キャベツの千切りを入れてほしい。」
とリクエストされることがあった。
なまものはダメだと思ったが、
希望だったので、入れたことがあった。
枝豆が好きだったから、毎日入れた。
彩としても助かった。

ある日、
「どうして◯◯くんのお弁当には苺が入っているのに、
僕のはないの?」
と聞かれたことがあった。
(え?遠足でもないのにお弁当にデザートまで持っていくの?
苺って高いのにお弁当に入れるもの?)
特に周りに知り合いもいなかったので、事前に聞くこともなく、
知らなかった。
予算的に苺は入れられず。
保冷剤代わりにもなるので、
みかんの缶詰を小分けにラップで茶巾にして凍らせ
ひとつずつ隙間に入れた。

こうして母としてのお弁当作りが始まった。

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