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成功体験〜失敗は成功への過程〜

こんにちは。中井です。
『成功体験を積んで欲しい』水泳指導を通して保護者様からのご要望として頂く言葉です。

私自身今でも忘れられない成功体験は、小学1年生の『連続前回り習得』です。
社会人になり20年近く経つ中で、自身を振り返ると幼少期のこの小さな成功体験が、自身の仕事や生活の根源になっていると感じます。
今回は、自身の成功体験から失敗を成功への過程と考える方法について考えてみました。

TikTokより
https://vt.tiktok.com/ZSdp2M3PA/?k=1


中井の成功体験

私は、幼稚園の頃から友達と鉄棒で逆上がりや連続逆上がりをして遊んでいました。
小学校入学後、新しくできた友達が鉄棒で連続前回りを披露してくれました。
私は、連続前回りという技がある事を知らなかったので、非常に驚き、絶対この技を成功させたいと思いました。

その日から、私の猛特訓がはじまりました。
学校から帰ったら、近所の公園へ向かい、一人で黙々と連続前回りに挑戦。
しかし何度やっても失敗。
自分なりに試行錯誤やってみるも、どうしても身体が下から上に回転する時にお腹と鉄棒が離れてしまうのです。

そこで、お腹と鉄棒が離れないための練習はないかと考え、離れない動きといえば、だるま回り(前に回る際に両手で膝を抱えて回る技)であることを思いつき、練習内容をだるま回りに変更しました。
だるま回りも何度も失敗しましたが、この練習方法は絶対に正しいと思い、何日も練習しました。

練習を続けたある日、グルッと体が回りだるま回りに成功。
その後何回チャレンジしてもだるま回りは成功したので、だるま回りでお腹と鉄棒が離れない感覚は掴めたと思い、再度連続前回りにチャレンジ!
なんと、一発で連続前回り成功‼

非常に嬉しく、今でも成功の瞬間は覚えています。
この時、成功したことが嬉しかったのはもちろんですが、自分が考えたプロセスが成功を導いたことが何よりも嬉しかったことが忘れられません。
この練習方法を思いついた私は、天才ではないかと今でも思っています(笑)

PDCAサイクルでの成功体験

PDCAサイクルをご存じでしょうか?
ビジネス用語として使用することが多いので、知っている方も多いかもしれません。
PDCAサイクルはPlan(計画する)、Do(実行する)、Check(評価する)、Action(改善する)のサイクルを繰り返すことで、継続的に業務の改善を図っていくためのマネジメント手法です。

これは、ビジネスだけに使われている難しいものではなく、私たちは日々生活する中でも大なり小なりのミスや失敗、気づき等を通じて、自分の生活を変化させたり、改善させたりしています。
PDCAサイクルを繰り返すことで、個人の目標達成に向けての着実な進捗も生みだすことができると言われています。

参考:https://www.giftedpower.net/entry/PDCA-cycle

先ほど紹介した中井の成功体験も、このPDCAサイクルを繰り返しています。

P:目標設定・計画する
友達が見せてくれた鉄棒の技を自分もできるようになりたいと思い目標を決めた

D:実行する
目標に向けて、連続前回りの練習を行った。

C:評価する
試行錯誤を繰り返して挑戦しても、身体が下から上に回転する時にお腹と鉄棒が離れる事が原因で、連続前回りが成功しない。

A:改善する
練習内容をだるま回りに変更した。

P:目標設定・計画する
まず、だるま回りができるようになる事を目標に決めた。

D:実行する
だるま回りの練習を行った。

C:評価する
だるま回りの技が習得に成功、お腹と鉄棒が離れない感覚がつかめた。

A:改善する
再度、連続前回りに挑戦する事に変更した。

P:目標設定・計画する
再度、連続前回りの習得に目標を決めた。

D:実行する
連続前回りの練習を行った。

★連続前回りの習得に成功★

私は、無意識でPDCAサイクルを実行していたのですが、自分の失敗を受け入れ、改善方法を見つける事ができた事で、あきらめることなく目標達成することができ成功体験につながりました。

失敗は成功への過程

トーマス・エジソンの名言
『私は失敗したことがない。ただ1万通りの、うまく行かない方法をみつけただけなのだ』

私自身、失敗することへのレジリエンスが低いため、失敗を恐れて、行動が消極的になってしまう事があります。
しかしPDCAサイクルを繰り返す中では、失敗したという感覚や考えが浮かばずに行動を起こすことができます。
目標や計画も自分の能力に合わせて設定できますし、うまくいかない事は改善方法を考え、また計画し実行するだけなので、PDCAサイクルを繰り返していけば、失敗と呼ばれる事もただの過程にしかすぎないと感じることができます。

保護者様からお話を聞く中では、時々『成功体験を積む=失敗させない』と考えている方もいらっしゃいますが、人は必ず失敗する生き物です。
失敗しない経験ではなく、失敗を成功への過程だと考えれる体験を多くお子様に与えてあげて欲しいと思います。
たくさん失敗できるのは、子どもの時だけです。

最後に

私の水泳指導では、お子様が失敗した時こそ、笑顔でできていた事とできていなかった事を伝えるようにしています。
お子様が失敗した時は、私はわざと大きな声で笑います。
バカにしている笑いではなく、今こんな動きをしていたよと面白おかしく真似をして、二人で大爆笑するようにしています。
そこには、失敗したことを深刻に受け止めずに、客観的に自分を評価し、何度も挑戦してほしいという思いがあるからです。

私たち指導者や保護者が、お子様の失敗をネガティブに受け止めない事が、お子様に成功体験を積んで欲しいと願う中で1番重要な事ではないでしょうか。

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