どこかの猫

絵と言葉と猫がすき。

いつかの夏を生きていること

夕暮れ、バルコニーの柵に頬杖をついて、暑さのやわらいだ街の風を顔に受ける。西側の空が薄い桃色とブルーグレーに染まっていく。 心地よさに目を瞑ると同時に、 「あぁ、…

「寂しさ」に、向き合うということ。

駅は、散り際のお花見に集まった人々でごった返している。川沿いの遊歩道には、ずらりと並んだ屋台のケバブとフランクフルトのにおいが漂う。 自撮りをする若者たちの声が…

人生ではじめてのデートは。

人生ではじめてのデートのことを、思い出してみる。 それは、たしか高校一年生のときで、小学校のときからずっと思いを寄せていた子との、念願のデートだった。 7年越しの…

花柄のワンピースと水族館

秋の風が窓を吹き抜けて カーテンを揺らす 重たい瞼をこすり、久しぶりの快晴の土曜日に 洗濯物を済ませておかなくてはと、スイッチを入れる 小さな部屋の小さなベラン…

彗星とロールケーキ

学生のころ、お互いにいいなと思いながらも、 結局付き合うことのなかった人と、数年ぶりに会うことになった。 大学1年、18歳の頃から続く時系列のなかに、 私たちの記憶…

海へ行った話。

海へ行ってきた。 快晴の続く、ゴールデンウィーク。飛び石のカレンダー通りに仕事をして、特段大きなイベントや行楽も無く、もう連休は終わろうとしていた。金曜日の夜。…