大西つねき氏の居直りと木村英子氏による批判

れいわ大西つねき氏が「生命の選別も政治の役割」とし、「社会システムとして高齢者が先に逝ってもらうことも考える必要がある」とむき出しの優生思想をyoutube動画で語ったことをめぐり、れいわは紛糾を続けているが、本日16日に総会が開催され、そこで大西氏の処分が決定される予定になっている。

ところが総会を前にした15日、突然大西氏が「(謝罪と動画公開停止は)多くのお叱りを受けたがその通りであり、自分の語ったことを隠す必要がないと考えるに至った」との理由で問題動画を再公開するという、7日の謝罪を反故にする居直り的な行動を取った。

そして同日時を置かず、れいわ参議院議員である木村英子氏が13、14日に開催された当事者(これが高齢者なのかどうか分からないが)による啓蒙的なレクチャーで、大西氏が反省の色を見せず、自己の主張を繰り返しただけであったことを明らかにし、レクチャーの後、問題動画を再公開したことに恐怖を感じたと述べ、「大西発言は決して許されるべきではなく、差別と選別のない社会を実現することこそ政治の役割だ」と主張した。ブログが公開されるや、ツイッター上では木村氏の発言を支持、賛同する声が大きく広がった。

こうして総会を前にあらためて重要な出来事が起こったわけだが、これを書いている午後2時現在、まだ総会は開催中だと思われる。総会でどんな議論が交わされ、大西氏処分がどういうプロセスで決まるのか、私たち支持者は現状では部外者であり、閉会後の報告記者会見を待つしかないが、前ポストと同様にその評価を考えるための材料として本日の私の連続ツイートを再録する。事実経過の部分は重なっているが許されたい。

れいわ新選組は、本日16日、総会を開いて、大西氏の処分を決める予定とのこと。しかし、くだんの大西氏は、7日、いったんは動画上の自分の発言の過りを認め、謝罪していたにもかかわらず、昨日15日、経過説明ぬきに「自分の考えを隠す必要がない」との理由で動画を再公開した(1)
昨日15日時を置かず、れいわ参議院議員の木村英子氏がブログで、大西つねき氏の発言に対する批判を明らかにした。大西氏が13、14日に実施された当事者レクチャーで発言の正当性を主張するだけであったこと、その翌日に問題動画を再公開したことに恐怖を覚えたこと語り、生命の選別を許さない政治こそ必要と訴えた(2)
以上の経過から、大西氏の7日の謝罪が虚偽だったこと、氏が「国家が個人の生命を選別をすることを認める」優生思想の確信犯的な持ち主であることは明白となった。「誰一人排除されない社会をめざす」はずのれいわ新選組が、氏を党員として許容することはもはや不可能になっている(3)
7日に大西氏をツイッター上で批判した党員の大石あきこ氏、また総会の前日に大西氏批判を明らかにした木村英子氏の行為に対し、総会前の行為として妥当なのかという批判があるが、党内の議論のあり方が定まっていないれいわの現状で、大西発言がれいわだけにとどまらない社会的問題であるとの危機意識を伴った判断で、いわば緊急行為と理解すべきだろう(4)
大西氏の発言とその後の行動からみて、れいわは大西氏を除名処分するだけでなく、なぜ大西氏の思想を見抜けなかったのか、氏の4月沖縄講演に対する支持者からの批判をなぜ無視したのか、7日以降の対応がなぜ混迷したのかなど、代表山本太郎氏の責任を含め、党のあり方そのものを切開する必要があるだろう(5)
れいわ新選組には議員とその候補者しか党員は存在しないという特異な組織路線をとっており、多くの支持者はその声を党に伝える回路を持たず、だからこそSNS上で発言するしかないのが現状である。その結果、党もまた、支持者内部のカルト的、陰謀論的、ファシスト的発言を批判、抑制する方法を持っていない(6)
したがって、現在の党組織のあり方を抜本的に改善しない限り、れいわは今後も大西発言と同様の問題に繰り返しぶつかることになるだろう。これは全国で200万人を超える支持者が生まれている中で、「山本太郎商店」を終わらせなければ公党へ脱皮できないことを意味する(7)
本日の総会で、れいわが単に大西氏処分に留まらず、みずからの党のあり方まで踏み込んだ議論ができるかどうか、またその展望を出せるかどうかが、れいわの今後を占う試金石になるだろう(8 了)


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