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メニューが1杯1500円の水だけのお店【水カフェ】

はじめまして

麻雀プロ団体RMU所属の


野田真先です


麻雀界隈はなぜか

noteが主流なんですね

郷に入っては郷に従え

私も自己紹介がてら


noteを更新してみます

これは過去に私が開いた

メニューが水だけ


しかも


1杯1500円の水しかだなさい


そんな変わったお店の


変わったお話です

それではどうぞ











私は過去に

下北沢でメニュー水だけの


【水カフェ】


をオープンさせました


【水が1杯1500円】


しかもその水は

お客様から差し入れして貰う


2リットル100円のミネラルウォーター

どこでも買える水です

実質無料のお水を売りさばいてました

なぜこんなふざけたカフェを

開こうと思ったか


それは


「だれもやっていないから」


最初の理由はそれだけでした


はじめるにしても

知識も場所も何もなく

どうしようかと考えていた時


下北で

barを開いてる知り合いの店長に相談し


使っていない昼の時間を

借りれることになりました


そこから相談した当日に

水カフェをすることが決まり


次の日にオープンするという

怒涛の展開でした


最初に決まっていたのは


チャージ+お通しで500円


メニューが1杯500円の水のみ


最低料金1000円からということ


お通しは水が進むように

激辛のお菓子をだす


コースターを色分けし

その色に応じてカテゴリーを分けることで

お客様同士で話しやすくしてもらう

持ち込み不可


ぐらいでした

これ以外の決め事はなしです


そしてオープン当日


1時間後


衝撃の事件が起きました。












お通しとチャージをやめる










提供するのは500円の水のみ

に変わりました


やりながら変えていくスタイルで


水1杯500円のお店として

水カフェが開始しました


そもそも

なぜ水だけにしたかという話ですが


普段、飲食店で無料で出てくる水

それを売れるのか?

いやいや、

メニューが水だけの店が

成立するのか?という単純な疑問等々


いろいろな理由があります


経営的な話だと


仕入れの手間が省ける


極力仕入値を0に近づけた



味の違いがわかる人が少ない


提供時の手間がない


メニューで迷うことがない等



様々な理由がありますが


結局1番の理由は


メニューが水だけという

インパクトをあたえるためです


なぜ

水1杯500円

というメニューだけなのか


ほとんどの人が

「高い」

という印象だと思います


最初はそう思わせないと

意味がないからです


なぜそういう印象を与えたいか


客層を絞るためです


そもそも

水1杯500円


精神的にも金銭的にも

余裕がないとこないです


このカフェを

面白がってくれる人はいても


実際に足とお金を使って

来てくれる方はごく僅かです


なので来てくれる方は

僕の意図を理解してくれているので


言い方は悪いですが

理解力の無い人は来ないです


コンビニや自動販売機で売ってる


「水」


100円くらいはします


ただの水なのに


それを高いと思う人もいれば


安いと思う人もいる


でも実際僕たちが

お金を払って買ってる


その100円の水


水に100円を払っていると

思ってる人が多すぎる気がします


いつでも気軽に買える

そのを「水」を売るまでに


ペットボトルを作り

水をいれ

ラベルを貼り

キャップを閉める

それを段ボールにつめて

各地に発送し

自動販売機にいれたり

コンビニに並べたり


いろんな過程があって

100円で売られているのであって


水そのものだけに

お金を払ってるわけではない


それと同じで水カフェも


水の仕入れ代や

家賃光熱費がかかります


そしてこの水を飲む中で


「空間」「経験」「サービス」

「出会い」「エンタメ」


いろんなものを感じとる人もいます

もちろんなにも感じない人もいますが


最近流行っている

アフタヌーンティー等も


あの量の食事で

数千円することは普段の外食で

まずないと思います


ですが

高級ホテル

綺麗な盛り付け

質のいい接客

食事を楽しむ空間


全て含めあの値段になり

それを理解して行く人がほとんど


それを高いと思うなら

数百円の食事をすればいいだけです


なので

水カフェの1杯500円の水も


高いと思う人は来ないし


その価値があると思えば

来てくれる


なので

貴重な時間と貴重なお金を

出して水を飲んでくれる人には


こちらもそれ相応の価値は

与えていきたいと思っています


まぁ水しか出さないので


価値とは?なのですが


今は物にお金を払う

という思考が多いからこそ


水1杯500円を


いかに高いと思わせないような

お店作りにできるかが


このお店が続くかどうかの鍵になるので

満足させなければ

ぼったくりカフェだったという


オチになってしまいます


そうならないために

どうすればいいか


はじめましてで来てくれた方に


2杯目を飲んでもらえないと

ほぼほぼリピートは不可能で


2杯目を飲んでもらえるかで

リピート率がかなり変わります


かといって

500円の水を二杯飲んでもらう

なかなか簡単ではない事で


となったときに意味をなすのが


コースター制度です


最初に色を選んでもらうのですが


赤:人見知りです

黄:少しお話したい

青:ガンガン話しましょう

桃:恋人募集中


こんな感じに決めてもらうことで

お客様同士でも会話を無理なくしてもらう為です


もちろん強制ではありません


ここで

お客様同士の繋がりができると


また水カフェにいけば

あの人いるかな?



水カフェにいけば

面白い話が聞ける


という来店に繋がります


そもそも

お客さんが複数人いないことには


なんの意味もないです


なのでこのカフェは

常連さんのおかげで成り立つお店


ということになります


雛壇芸人がいなければ

MCがどんなに実力があっても

見せる機会がないのと同じです


ではどうすれば

常連さんの人数を増やせるか


というところなんですけど

まぁこればっかりは


その人次第でしかないです


高級レストランの味が

好きな人もいれば


牛丼屋が好きな人


コンビニ飯が好きな人


色んな方がいます


それと同じように


水カフェを面白い、楽しい

と思ってくれる人たちがいる


タピオカを飲む500円


牛丼を食べる500円


タバコを買う500円


人それぞれ

いろんな使い方があって


時給1000円で

バイトした500円


親からもらった500円


ギャンブルで稼いだ500円


人それぞれの稼ぎ方はあっても


500円そのものの価値


それは皆平等で

お金持ちも貧乏な人も

500円の価値は500円です


でも

500円を使う先の価値は


人それぞれ全く違って


水1杯に500円

払ってる人を理解できない

そういう人も多いとおもいますし


これが

妥当、安いとおもう人もいます


後者の人しかそもそも

水カフェなんてものには

興味を持たないので


そういった意味で

精神的にも金銭的にも

余裕がある同じ思考の方しか

基本的には来ないです


だって僕が出してるのは水だけなので 




何て話をしていますが

ここはメニュー水だけのカフェ


【水カフェ】です


余計なものはいらないとおもい

コースター制度はすぐにやめました


僕が出すのはグラスに入った水だけ



メニューが

1杯500円の水だけなので


どう頑張っても

単価は上がらないです


というより

そもそも上げる気がないです


なぜなら


1回の単価はそこまで

上がらなくても


複数回来てほしいからです


「マスターに会いたいから行く」


ではなく


「お店がたのしいから行く」


という思考になってもらうには


お店に常に人がいないと

成りたたないからです


なぜそういう

思考になってほしいか


アイドルヲタクに

あるパターンなのですが


最初はもちろん

推しが好きで通うとおもいます


通う内に

同じ現場のヲタクと仲良くなり


あのヲタクがいるなら行くか等

通いやすさが増すからです


なので

僕目当てで来てた人が


水カフェ

という空間を楽しもうと

思える場所を作りたいからです


しかし

1人1杯で帰るとなると


1日20人来ても

売上が10000円


仮に20日営業したとしても


売上が20万円


そこから仕入れや

場所代交通費等を引くと

給料として貰える額は、、、、


そもそも

1日20人に来て貰うなんて

非現実過ぎます


となったら

することはひとつしかなく


いかに

居心地のいい空間をつくり

長居して貰うか

ここに大きくかかっています


といってもあくまでも

水を売ってるだけで他のものに

価値をつけているわけではありません


なので

そもそも店に来るまでの間に


大きなふるいにかけられています


面白くない人が

沢山いるカフェに来ても

たのしくないと思います


でも

水1杯に500円出せる人達

その時点で既に面白いと

僕は思っていて


そんな人達が集まるカフェなら

きっと面白くなるはず


そんなふざけた理由で

オープンしました


そんなふざけた理由といいつつも


水しか出さないですが

実は色々かんがえてやってます


これをいうことで

やらしくなるかもしれませんし

裏側を話すのはどうなのかとも

思いますが



暇なので書いていこうと思います


水だけなのは

先ほど説明した感じです


その水ですが


常温でしか出していないです


氷は?や白湯もあるの?

等聞かれますが常温のみです


なぜ常温のみなのか


まず氷をいれると水滴がでます

冬の温度差だともっとです


それをこちらが拭くのも

めんどくせぇ!


そもそも

拭く時間が無駄です


冬の時期

寒い中店内に足を運んで貰い

キンキンに冷えた水がでてきても

飲む気にはならないと思います


氷の仕入れる手間もなくなり

提供のスピードも上がります


白湯はないのか

こちらも同じく提供のスピードに

大きく関わります


提供のスピードになぜこだわるか


1秒でも早く

水を飲んでほしいからです


入店からはじめての方なら

なおさらなのですが


滞在時間が30分の予定だった場合

1杯に20分かかると


もうすぐでるし

2杯目はいいやという思考に

なりがちだと思います


なので

いかに早く1杯目を飲みきるかが

超重要ポイントです


となると

冷たいや暖かいよりは


常温が

1番スムーズに飲めますよね


という理論です


なので

1回でも来店してくれた方は 


「いつもの」


でオーダーが通ります



保管方法が楽なのも大きいです

冷蔵庫にいれる必要がないので


常温なだけでも

色々な理由があります


次に


ストロー


グラスには必ず

ストローを差しています


まず

コロナの流行で

直接グラスに口をつけるのが

抵抗ある方もいると思います

そこの配慮です


後は

女性のリップなど

グラスにつくことがなく

洗うときの手間も少し省けます


そしてなにより


差してる方が

飲みやすいですし進みます


あるとないじゃ全然違います


そして

1番の理由として

飲み終わるときに


ズズッて音が鳴るじゃないですか


あの音の

飲み終わった感がすごくて


お互いに飲み終わったことを

把握できるので


おかわりをどうするかを

決めてもらいやすいです


なぜ

【水カフェ】

という名前にしたか


水cafe

水bar

水バー

ウォーターbar

ウォーターカフェ











ウォーターサーbar









何てのも考えたり


よくないですかこれ


等々まぁ

色々あるなかで


何故


【水カフェ】


にしたのかっていうのにも

浅~い理由があって


池田エライザ

水嶋ヒロ

青山テルマ


みたいな

漢字カタカナの文字列って


結構インパクトがあって

目にはいるんですよね


なので1番しっくりくる


【水カフェ】


になりました

そこまで深い理由はないです!


そしてなぜ

1杯500円なのか


これに関しては

これ以上でもこれ以下でも


店が回らないからという

シンプルな理由

絶妙な金額だと思います



個人的に大きい要素


お釣り問題です


500円か1000円しか

でないので手間が省けます


と色々説明しましたが

全て共通点があります


それが


手間がかからない


ということです


店員が僕1人しかいないので

全て僕がやることになります


なのでいかに手間を省けるかが

重要になります


無駄な動きをしたくないです


今後増える事があるか

そもそもいつまでこの店が

続くかもわからないですが


極限まで無駄をなくすことが

理想です


等々色々

話してきましたが


伝えたいことは

伝わる人には伝わったと思います


これが

水カフェができるまでの流れです 


普通は回転率をあげて

入れ換えるのが基本


だと思うのですが


ここはいかに

回転させないかが重要で


長居してもらえれば

してもらえるほどありがたいんです


水しかでないんですけどね


そして初月は


水が1000杯近く売れました

予想以上で驚きましたね、、、

 

そんな感じではじまった水カフェ


3ヶ月営業してみて



事件が起きました










1杯1500円に

値上げしました



そして値上げするまでに

わかったことや起きたことを紹介


【店に入りにくくする】


前までは扉を全開にして

入りやすいようにしていましたが


「どんな店なんですか?」


「ほんとに水だけですか?」


という水も飲まずに

聞きにくる人が多すぎて

イライラしたので


入りづらい営業状態にすることで

そういった層は消滅しました


売り上げは上がったのか

下がったのか


というと


少し下がりました


1ヶ月のデータだけなので

継続していくとどうなるかは

わからないですが


最初の1ヶ月は

少し下がり、お客様の来店数も

減りました


ただこの値上げが

後々に大きな意味をもってきます、、、


という感じでできた水カフェですが


なんと、水カフェ経営中に


出版のオファーが来ちゃいまして


本が販売されることになりました


無料の水を1500円で売る方法や

が水カフェを始めるまでの人生も

ついでに書いてあります


そして僕がなぜ


【水カフェ】をはじめたのか


その本当の理由も本のラストに書きました

ここまで読んだ方がいるかは

わからないですが


興味をもって下さった暇な方は

適当に読んでみてください

本屋とかにも一応置いてるので


あと全然買わなくていいので

ツイートにnoteの感想とかくれた方が

嬉しいかもです

お店は間借り先の事情により

閉店することになりました


水カフェの水よりも安い本です↓





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