私が自宅を出て店を借りるまで 1

私は8年ほど前に自宅で学習塾を開きました。

最初は4畳半の和室で細々とお勉強していたのですが、
口コミで徐々に生徒が増え、調子に乗って2階の夫婦の寝室
まで強行突破で教室に改造し、ガンガン授業コマを増やし
バイトも雇い、毎日教えまくっておりました。

そんな折、旦那から言われてしまったのでした・・・

ここから店舗移転までのドタバタ・ドキュメンタリー
を綴っていきます。

これからお店を持ちたい、自分の力で何か事業を興したい、
何か始めたいとお考えの方、同世代の女性の方、
また私と同じく自宅でお教室や塾などをしている方、
などなど・・・少しでも参考になればと思い、
私の体当たり体験を書き留めることにしました。

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自宅の2階を教室にして3年経ったある日
夫に
「早く(塾にしている)部屋を空けてくれる?
 あそこ使いたいんだけど」
といとも簡単に言われました。
一瞬、何のことかわからず言葉に詰まりました。

思い起こせば3年前、
2階に教室を作ったのは
長男が中学入学前のことでした。
そもそも塾を始めたきっかけが、当時小2だった長男でした。
彼の周りのお友達がたくさん入塾してくれて
私のママ友ももちろん同学年のお母さんが多くて
それで始められたのです。
当然、あの学年がとても偏って人数が多くなってました。

その子たちが一斉に中学へ進学、塾もそのまま
来てくれるとなったため
急遽、1階の小さな和室ではさばけないから
2階も教室にしよう!
となったわけです。

確かに強行突破でした。ろくな話し合いも
家族目線の将来的な計画もありませんでした。
そうです、2階の1室を教室に使って
机やら椅子やら置いてしまうと、
家族のための部屋数が単純に足りないのです。
確かに、確かに…。でも、必死だったんです。

しかし、夫のそのセリフはかなりひどいと思いました。
なぜなら、私は3年間で塾を軌道に乗せ、売り上げは
右肩上がり、夫の扶養にも入らず給料にもあまり手をつけず、
私が家族の生活を支えている、という責任感を勝手に持ちつつ
仕事をしていたので
あっさり、「趣味をやめろ」的な言われ方をしたのが
頭にきました。


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