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廃棄物処理屋。

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彼は、廃棄物処理屋。全8話。
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街が濃霧に包まれる。

濃霧。池が見えない。廃棄物を処理出来なかった、怒りが、焦りが、廃棄物扱いされた日々の恐怖…

この街の塵を全て排除する力を。

嘘だ。嘘だ嘘だ。失敗したことなんてなかった。夜の街にいらないものは全て処理した。廃棄物処…

前髪で隠れた男の鋭い目が僕を。

僕は廃棄物処理屋。今夜も路地裏で、廃棄物を処理する。金属バットで誰かの頭をかち割っている…

廃棄物処理屋。

僕は廃棄物処理屋。夜の街にとって不必要と判断された奴を可及的速やかに処理する。まずは対象…

この街は廃棄物だらけ。

この街は廃棄物だらけ。正確には廃棄物に値する者。僕には判別が付く。そういう奴等には躊躇し…

サイレン。

夜の街にサイレンが鳴り響くことがある。理由は定かではない。ただ、サイレン音が聞こえる時は…

不気味な池。

不気味な池がある。「路地裏街」にあるそれは立ち入り禁止とされている。そんなこと言われなくてもこんな汚い水には入りたくない。ただ、何故入ってはいけないのか、何故こんな場所にあるのかは不明だ。私の愛しのハイエナはここを通る度に牙を剥く。多分、池から感じる得体の知れない視線が怖いんだ。

汚水の中で何かが蠢いた。

夜の街の「路地裏街」。その中にある立ち入り禁止区域。そこだけ地面が低く、汚れた水が溜まっ…