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なぜ「ノーコード開発」が流行るのか?今後も流行り続けるのか?

こんにちは、企画担当の空野です。

弊社は、ノーコード開発とシステム開発の両方の企画、開発・運用まで行っており、その経験からノーコード開発に関する考え方をご紹介しています。

今回は、なぜノーコード開発は流行るのか今後も流行るとしても大企業が発注するようになるのかです。

この記事に向いている方

・Webサービスやアプリの開発を考えたいと思っている企業様
・ノーコード開発に興味はあるが、色々心配でまだ様子見したい企業様

ノーコード開発が流行り続ける3つの理由

システム開発を経験していない人間が、うんちく書いても説得力にかけてしまうので、少しご紹介させてください。

私自身、新卒から12年以上エンジニアをしています。
最近は、PMや企画担当(経営も)が多くなっていますが、今でも趣味程度で開発しています。

この8ヶ月はノーコードツールの可能性を知るために、スマホアプリが作れるAdaloで7つアプリを開発しています(上場企業様のアプリも含め、4つはリリース済み)。

そういった両方の経験を踏まえ、ノーコードツールを触ってみて、「これはやばい!」と思ったのが実感です。

触り始めたきっかけは、2020年10月頃。開発の2案件がノーコード開発に流れました。

正直、それまで全くノーコードに関心や魅力も持っておらず、「ノーコードで開発できるレベルなんてしれている」と思い込んでいたので、奪われたのは驚愕でした。

それからノーコードツールを一気に調査して、ノーコード開発の限界を知るために複雑な機能を試したり、どんなツールがあるかも確認して、今はWixやStudio、AppSheet、Glide、Adalo等は一般の人以上には触れます。

その中でも一番ビジネスになるのはスマホアプリが作れるAdaloだと思ったので、Adaloを集中的に勉強しました。
なぜAdaloなのかはまた別途説明しますが、ノーコード開発によりシステム開発の状況は一変すると感じました。

前置きが長くなりましたが、なぜ流行りづづけるのか、その理由下記の3つだと考えています。

ノーコード開発が流行り続ける3つの理由
①低価格、高速で開発が可能
②システム開発の過剰価値化
③大企業が発注し一般化

それでは、それぞれ詳しくご説明していきます。

①低価格、高速で開発が可能

ノーコード開発では、実現できない機能やデザインがまだまだあります。

その制約のために、必要な機能ができない場合や、拡張を求める企業はノーコードを選びませんが、制約があっても、低価格で高速開発というメリットを優先する企業の場合は、ノーコード開発の選択が増えてきています。

例えば、早い段階でユーザーの反応やフィードバックを集めるためのMVPやPoC(市場の調査用)開発や、高度な技術を必要としないサービス、従来だと手が出せなかった中小企業のITサービス事業です。
(弊社も、実際にお話頂いているのはこれらが多いです。)

それでも、ノーコード開発は一部の企業に認知が広がっているだけで、まだまだ知名度は低い状況です。
しかし、制約があっても、ノーコード開発で事業を成功させる企業が増えてくれば、ノーコード開発を選択する企業は増えてくるでしょう。

②システム開発の過剰価値化

システム開発の技術は今なお絶え間なく発展し続けています。

次々と生まれる新しい言語、便利なフレームワーク・・・。
ユーザーに対して少しの違いを生むために、新しい言語で開発を選択し、組織内の開発言語の多様性がうまれ、言語だけでなく人の管理も複雑化、さらにエンジニアの教育や確保の難しさに、多くの企業は辟易しているのではないでしょうか。

一方で、高度な技術の進歩が、本当に顧客が求めているのかは別問題です。

高度な機能や技術を必要とするユーザーは果たしてどれだけいるのでしょうか。
ユーザーが求める以上の価値を提供することは、自己満足はしても、ユーザーにとっては違いを生まない価値になります。

例えば、ガラケ(フィーチャーフォン)は、カメラの高画質競争を行っていましたが、ユーザー不在の技術進歩で、ユーザーにとっては違いを生まない価値づくりでした。
そして顧客が真に求める価値を提供したiPhoneに取って代わられたのです。

つまり、システム開発の技術進歩は、ユーザーにとっては違いを生まない過剰価値の状態に近く、開発側にとっても手に負えない状態になっています。
一方で、ノーコードの技術は、市場が求める価値に近づき続けています。

市場が求める価値の提供に、システム開発もノーコード開発も違いがなくなれば選ばれるのは、間違いなくノーコード開発です。

③大企業が発注し一般化

大規模もしくは複雑なサービス、大企業が求めるような品質やセキュリティ、高度な技術など、現在のノーコード開発ではニーズを満たせないためシステム開発が選ばれます。

しかし、あと数年もすれば、ノーコード開発で大企業が求める欲求を満たせる技術に近づくはずです。

その時には、セキュリティや制約を考えていた大企業でも、数分の1の開発費、そして数倍のスピードで開発できるノーコードを選ばない理由はありません。(クラウド化に移行した流れと同じですね)

大企業がノーコード開発を選択肢はじめれば、ガートナーの予測「ローコードアプリケーション開発は、2024年までにアプリケーション開発全体の65%以上を占める」も達成できるでしょう。

まとめ

ノーコード開発は、今は制約が多い状況ですが、圧倒的な低価格と、高速開発で、制約を気にしない企業により、市場拡大しています。

今後、ノーコードの技術進歩で制約は少なくなり、顧客が真に求める価値としては、ノーコード開発もシステム開発も遜色ない状況になります。

そうなれば、圧倒的なメリットのあるノーコード開発を、大企業なども選択しはじめます。
そしてノーコードでできるサービスはノーコードで開発するのが当たり前の時代になります。

最後1 イノベーションのジレンマが起きている

現在の状況は、クリステンセン教授の「イノベーションのジレンマ」に近い状況です。

今はノーコードの技術レベルが低いので、システム開発を提供している企業は脅威を感じていません。実際に僕もつい最近までそうでした。

脅威を感じていないから関心もなく詳しく調べもしない。
それに大規模・複雑なサービスは、それを作れる体制に最適化されているから開発できています。

その最適化された組織が、ノーコード開発が当たり前になった時には重みになる時が来るかもしれません。

ウォータフォール開発のスタイル、プログラマーやSEの技術は、ノーコード開発の当たり前の時代になった時にそのまま通用するのでしょうか。(PMはあまり変わらないでしょう)

通用しなければ、必要とする能力を磨いていく必要がありますが、最適化された組織から変えるのは難しい。
逆に、今から変えるのも社内の評価やお客様の関係で簡単には変えれない。
それがイノベーションのジレンマとして、最適化された大企業がベンチャーに負けていく理由の一つと言われます。
参考:イノベーションのジレンマとは・意味

最後2 一部は残るシステム開発

ノーコード開発が流行る事ばかり書き続けてきましたが、一方でシステム開発は一部残ります。

なぜなら、制約がゼロにはならないからです。

それはシステム開発している人間だから言えるのですが、ノーコードもシステム開発で作っている以上、速度問題やバグ、実現できない機能は100%でてきます。

つまり、高難易度な機能を必要とするWebやアプリを求める企業が存在し続ける以上、システム開発は残ります。

だから、システム開発で成長し続ける場合には、ノーコードではできない技術力を磨き続ければ良いという事。エンジニアにも言えますが。

ということで、高度なシステム開発は残りつつ、WEBやスマホアプリをノーコードで開発するのが当たり前の時代はすぐそこです!


最後までお読み頂いてありがとうございました。

随時、ノーコード開発における企画や開発などの考え方を投稿して行きます。
スキやフォローなどして頂けますと、非常に嬉しいです。



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