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~~波待ち日記~~彼は何を想い、何を待っていたのだろうか。

2021.6.1(火)
仙台新港
サイズ コシ~ハラ 

6月に入って仙台市内も気温が上がってきた。海水温も高くなり、ブーツも必要ない。私は寒がりなのでセミドライを着ているが、周りにはすでにシーガルの人も見かける。

この日はウネリが小さくて、セットも大きめを選ばないとテイクオフも厳しいコンディション。特にショートはピークを狙わないと波をキャッチできない。こんな日はパドルスピードが出るミッドレングスのツインフィンでレッツゴー。

サーファーは北側のピークに集まっていたがそれほど混雑している訳でもないので、私も北側のピーク周辺にパドルアウト。

そして、今日も波待ちが始まった。


この日のラインナップ

仙台新港は一年を通してコンスタントに波があるので、波が小さいとサーファーが極端に少なくなる傾向にある。この日も小波だったので人が少なく、ショートよりロングの割合が多かった印象。ゲットも楽だったので、初心者の人も結構いたと思う。顔ぶれを見ると、平日の朝に見かけるローカルはやっぱりこの日も入っていて、以前記事で紹介したことがあるナダルさんと大悟さんの和尚コンビも久々に見かけた。私もそうだけど、冬の間はヘッドキャップ付けてるから近くに居ても気がつかなかっただけかもしれない。暖かくなって女性の姿も多くなってきた気もする。いつもお父さんと二人で来ている女子高生サーファーはこの日も入っていた。この子は海から上がると制服に着替えているので、そのままお父さんに高校まで送ってもらっているみたいです。素敵な高校生活ですねえ。

朝一は私もメインピークからのライディングを楽しんでいたが、人が増えたところで少し南側に移動。この日はレギュラーフッターが多かったらしく、みんなライトの波を狙っていたので、レフトは私ともう一人、キャップを被ったナイスミドルのキャップさん(仮)のグーフィー二人で波をシェアする形となった。何本か乗っているうちに同じポジションにもう一人波待ちしているおじさんを発見した。私が波を追うことに夢中で存在に気が付かなかっただけかと思っていたが、そのおじさんを観察しているうちにその存在感の薄さの理由が分かったのだ


波待ちおじさん

そのおじさんはサーフボードに跨ってはいるものの、一向に波を追わないのだ。隣で波待ちしていた私がセットに気が付いて沖に漕ぎ出しても、おじさんは沖のどこか一点を見つめ、微動だにしない。私が確認した限りでは、そのおじさんは30分以上、同じポジションで波待ちしていた。なんでだろう?おじさんは波を待っている訳ではないのか?波じゃなきゃ何を待っているというのだ?スナメリ??


あまりに動かないそのおじさんを見て、私もそのおじさんの心の内を知りたいという想いが芽生えた。でもさすがに知らないおじさんに「あのー、、、何を待っていらっしゃるのでしょうか?」とは聞けない。「うるせえ、おめえには関係ねーべよ!!」と怒られるかもしれないし、「私は今、海の精霊と会話しているんです。あなたも一緒にどうですか?」なんてお誘いを受けたら断りにくいし。。。ここは大人サーファーとして静かに見守ってやるのが一番だ。海に来て何を待っていようと自由!精霊と会話するのも自由!それがサーフィンというものです。


海から上がって

結局、そのおじさんは私が海から上がったタイミングで我に返ったように波を追い始めて上手く波をキャッチしスタイリッシュなライディングを決めた。きっとそれまでの時間は彼にとって瞑想の時間帯だったのだ。いや、もしかしたらそのおじさん自身が海の精霊の化身だったのかもしれない


駐車場に着くと、ちょうどナダルさんと大悟さんも車に戻ったところだった。きっとこれからお経を唱えに行くのだろう(想像)。同じ坊主頭の私もたまたま近くに駐車していたので、周りからまた波乗り和尚サークルの一員と思われたに違いない。うーん、悪い気はしないけどね。
しばらくすると、こちらも以前記事で紹介した爽やか女性ローカルのキョウコさん(仮)も上がってきた。彼らと面識はないのだけれど、いつもの顔を見かけると安心するというか、嬉しい気持ちになります。


梅雨前の晴れ間。気持ち良い!


東北はこれから肌寒い梅雨を迎えることとなりますが、冬の間波乗りをお休みしていた相棒のMさんもそろそろ海に戻ってくるということで、昨年に引き続き楽しいサマーを過ごせそうです。


みなさんも体調管理に注意しながら、楽しい夏を過ごしていきましょう!!



おわり


☟☟☟ナダルさん、大悟さんの記事☟☟☟


☟☟☟キョウコさん(仮)の記事☟☟☟


サポートいただけたら、デスクワーク、子守、加齢で傷んできた腰の鍼灸治療費にあてたいと思います。