放浪 インド クンブメラー ハンピ ボルダリング

インド 3年に一度のサドーが織りなす不思議なお祭 『クンブメラー』を体験した後、『聖地ハンピ』に観光を兼ねて行ってきた。
 
ムンバイからハンピまでは観光をしないなら、以下のルートが良さそう。
① 鉄道(旧ヴィクトリア駅、KARMAIL駅)→バス(KARMAIL駅、PANAJI駅)→バス(PANAJI駅、HOSPET駅)→バス(HOSPET駅、HAMPI駅)
② 鉄道(旧ヴィクトリア駅、MARGAO駅)→鉄道(MARGAO駅、HOSPET駅)→バス(HOSPET駅、HAMPI駅)
 
鉄道・バスについて(感想)
・駅に予約オフィスがないと予約が大変。(ネットが使えるならネット予約ができる。)
・予約できれば、長距離なら鉄道で行くのが良いように思う。寝台は、広々していてとても快適だ。
・バスは、乱暴な運転手がいるので安全面を考慮すると中間の座席がイイ。特に、一番後ろの座席は凄い飛び跳ね方をするので、鞭打ちやヘルニアになりそうになる。また、前の座席は急ブレイキや衝突の時に危険だ。フロントガラスに頭が当たったようなヒビのあるバスを多く見た。
・途中下車する時は、運転手や周りの人に相当ハッキリアピールする事が大切。運転手だけでは、ダメ。
・細かいお釣りはもらえない。チップになるのが常識。
 
《ハンピの観光》
 
とにかく遺跡とボルダーの数々。繁栄を極めた都ハンピが遺跡になるまでの長い歳月。火山活動で形成された花崗岩がこのようなボルダーになるまでの長い歳月。その2つが創り出す奇妙なハーモニー、諸行無常の響きが聴こえる。しかし、お金をできる限り巻き上げようといろいろな方法で接してくるスレた人もいる。本当に、「そう来たか。」と思うような方法で接してくる人がいる。「インディアン、噓をつかない。」は、アメリカインディアンの話。そのスレた人も会話を続けていくと周りの人と同様、 好奇心旺盛で明るく人懐っこいインド人に変身する。インドでは、スレた人、好奇心旺盛で明るく人懐っこく心優しい人がいる。この識別が非常に難しい。人を疑うのも大切だが疑ってばかりでは、インドを楽しめない。
○「ハザーララーマ寺院」(どっしりした黒花崗岩の4本の黒柱の彫刻は、もちろん、内壁も外壁も手を抜いていない緻密なレリーフの数々。ここは、入場料がインド人は30RPで、外国人は、500RPを払わうぼったくりのシステムでなく無料で観光できるのがイイ。)
○「ヴィルーパークシャ寺院」(今でもバラモンが修行している。また、ここに夕食しに来たり、寝泊りもしていたりする家族もいた。遺跡でない現役の寺院。生活に密着したハンピの中心的存在。
この2つはガイドブックにも載っているが観光を勧める。
 
《持ち物》
《衣服面》
長ズボン3(乾きが早い物。以下、全てなるべく速乾性のある物、オシャレ用も含む。)、短パン2、甚平(オシャレ用。)、パンツ3(水着を乾きが早いのでパンツにした。)、長袖2(トゲドゲブッシュと日射し対策には、必需品。1枚は、長ズボンと合わせてオシャレ用。)、靴下2(クラックでのくるぶしの保護、取り付きまでのトゲトゲブッシュへの保護)、ターバン(現地で購入。)(腰に巻くだけで、ズボン代わり。南インドではズボンとして歩いて問題無し。洗濯や水浴びでは、腰に巻いて着替えタオル。すぐに乾く。暑い時は日除け帽子。乾燥やホコリが激しい時は、帽子とマスク。買い物では、買い物袋。とにかく、なんにでも変身。)
《生活面》
カッパ、シラフカバー、網付き帽子(蚊やハエが多い。山形のホームセンターで売っていたのは、1000円もしなくてツバも付いているのでとても良い。)、雨具(雨季なのに雨にあったのがたった2日だけ。それも、夜だけ。二日ともお堂とお寺に泊まった。無くてもイイかも。)マット(折りたたみのツブツブのマット。インド人はこれを見るとみんな欲しがっていた。)サンダル。ハンカチ。鍵とワイヤー。メモ帳2(日記・記録用)(記録用は、質問する時に記入しながら確認。買い物などの値段をその場で記録。切り離し簡単で、すぐに筆記用具と共に出せる小さなメモ帳。)、ペン(シャープペン、赤ボールペン、黒ボールペン、黒サインペン、蛍光マーカー。)、消しゴム。カッターナイフ(刃の幅の細い物と太い物)、ライト(予備電池も)、石けん、タオル(シャワー用ゴシゴシできてすぐに乾く物。)、ビニール袋(服を入れる45か40リットル、本などを入れる厚めの中、パスポートが入る大きさなど)、スタッフバッグ(汚れ衣服用、洗濯したな衣服用、シラフカバーと網付き帽子、寝る時ようの服用、良く使う小物用、あまり使わない小物用、予備。)、サブザック、メインザック、ウエストバック(カード、円、ドル、パスポート、国内・国際運転免許をビニール袋に入れて体から話さない。)(カードは使用せず、全部、現金交換だけで済ませた。)、サイフ(筆記用具と一緒にして、値段、覚えた単語、人の名前、時間は、その場ですぐに記録すると役立つ)(インドでは、お札の真中が少しでも切れているお札をババ札と言う。どんなにキレイでも価値がない。絶えず、お釣りを貰う時は、確認をすること。ババ札を受けとったら貧しい人へのお布施に使うぐらいしか使用方法がない。中には、とてもキレイなのに真中が切れている100RPもあった。)、トイレットペーパー(厚めのビニール袋にライターと一緒に入れて、サブザックに入れると、下痢をした時などすぐに取り出せる。また、用が済んだら、ライターでその場でその辺に散乱しているゴミと一緒に燃やしてしまう。罪悪感が多少は薄れるかな。)(インドでの下痢は、もう、諦めるしかないと言うより、下痢をしたら体内の老廃物が排泄されて、体が浄化されて気持ちがイイと思えると現地の人に合わせて何でも食べたり飲んだりできる。余りに下痢が激しい時は、果物やビスケットやチャイを中心にしていると自然に治ってくる。薬は、飲まない。ドンドン体が浄化されていく。但し、一番の問題は、何処でトイレをするかだ。)(食事も移動手段もなるべく現地の人と同じレベルに合わせて旅をするとインドが見えてくる。)、クライミングシューズ、チョーク、ヌンチャク(長1、短1、荷物を置く時、バスの屋根に積む時など、なにかと便利。)、テーピング、カットバン(小さな傷もインドでは危険。消毒してバイ菌が入らないように注意しする。水にも剥がれないで、ズ~と貼っていて治すカットバンがある。)、針、糸、細引きシュリング(物を干す時など)、電子辞書、CPかスマフォなど(家族の写真をインドの人は見たがる。日本の音楽にも興味を示す。日本・世界地図なども会話の時に役立つ。)電源のコネクター(全部の対応型が安心。)、延長コード、二股ソケット、歯磨きセット、ライターかマッチ(空港で取り上げられる。)、ローソク、クリップ10(洗濯などなにかと便利)、ガイドブック、指差し会話辞書(ヒンズー語でやり取りできると楽しい)、スプーン(スイカを半分に切って、ほじくりながら食べると美味しい。1個70RPのスイカもいっぺんに食べてしまう。乾燥しているので水分補給は大切。)、塩(キュウリなど美味しくなる。)、時計、A4版クリヤーファイルかボックス(良く使用する用、保存用)(保存用にはパスポート・エアーチケット、顔写真、住所録、クレジット・ATMカードなどのコピー)
 
さて。
 
これからようやっと本題の「ハンピのクライミング」に入る。
《ハンピのクライミング》
ハッキリ言って、せっかくハンピに来たのに、ボルダリングとは、かけ離れた遊びをしていた。でも、これこそが、ハンピでしかできない遊びだと思っている。名ずけて、『空中散策』とした。
ハンピの暑さの中、何日もガムシャラに遊んでいたら、すぐにヘトヘトになってしまう。ここは、インド。ノンビリ、ユックリの精神で遊んだ。ハンピのボルダーは、ビーショップのようなボールのような形の花崗岩でできているボルダーである。遊ぶ人がそれ程いないので、剥がれそうなカチも多い。力にまかせて登るのが不安になる。インドで怪我をしたことを考えると恐ろしくて、あまり力任せな登りはできない。一つのカチに全身全霊をかける事はできなかった。クラックもシンクラックからチムニーよりも広いとしか言いようのない物まで様々。カムを持ってきて登りたくなる。(但し、登ってもクライムダウンでしか降りる方法がなかった時は恐ろしいことになる。)ここでは、ボルダーマットやロープやギヤーをヒーヒー言いながら持って登るよりも、その時の気分で登れる所を何も持たないで気ままに登る。フリーソロが楽しい。いくらでもルートが出てくる。ルートを探すというよりルートを選ぶのが大変なほどだ。そして何よりも、他のボルダーエリアと違うのは、ボルダーが重なって丘になって、相当高い丘を作り出している事である。それにより、三次元の空間が出来上がっている。クラック有り、フェース有り。自分で楽しそうなルートをその時の気分で選びながら登る。いくらでも登る所がある。(10aぐらいのスラブが続くボルダーもあった。)
更に、ジムでは、決して作り出せない空間が出来上がっている。多分、世界中でここだけなんじゃないかと思うボルダーが重なることにより創り出される三次元のエリアである。『空中散策』と命名して遊んいた。
『空中散策』とは、各自の力量に応じて5段階に分かれている。
① 『空中一歩』 自分でも余裕で登れるボルダーリング。
② 『空中二歩』 相当頑張れば、登れるか、登れないボルダーリング。
③ 『空中三歩』自分でも余裕で登れる、ボルダーを継続してのクライミング。
(こればかりだった。指先とつま先に重力を感じながら登る。重力に逆らわず、重力に身を任すようなヨガの様な精神で登ると、自然と一体になった様な気分になれて楽しい。靴も指の皮も体力も減らない。1日が終わると気持ち良い脱力感で、月や星を見ながら熟睡していく。何日でも遊べる。)
④ 『空中四歩』 相当頑張ればなんとか登れるボルダーを継続してのクライミング。
⑤ 『空中五歩』 登れそうだけれど、ランナウトしたり、難しすぎたりして登れないボルダー。
 
◯ 1日の流れ。
朝の暗い中起き出して、
前半は、『空中一歩』。そして、直ぐに、『空中三歩』や時々『空中四歩』。食事をしながらピークを目指す。途中に面白そうな『空中三歩』が何本かある時は、クライムダウンをして、行ったり来たりしながらピークを目指す。ピークのボルダーは、結構、下地が良く、真っ平らなところや砂地の事が多い。『空中二歩』が楽しめる。
後半は、その日によって、
・『日陰になるエリアの空中散策』、『村に行って、村人と一緒に洗濯や水浴びなどなど。(ハンピは、共同の水道や井戸が村に整備されている。)』
・『村の定食屋で食事と買出し。(ハンピのGHで西洋人に混じっての食事などなど、楽しいひと時もイイけれど、英語が出来ないので、中々、会話に入れない。)』
・『明日の空中散策に向けて移動』
などを適当に、その日の気分で、気ままに。神の思し召すまま。
◯ ピークに着くと、次に登りたくなるようなピークが現れる。無限の『空中散歩』の宝庫。それがハンピだ。
◯ 次なる目的地、「ラッダクのお祭」が無かったら、ズーとハンピにいたかった。でも、段々、『空中四歩』の割合が後半は、多くなってきていた。丁度良い引き際だったのかもしれない。
 
《空中散策 ベスト》
① 川を渡って左の方のGHが並んでいる方に曲がらないで真っすぐ歩いて、右にカーブをしながら、更に進んで、人がハングにぶら下がっている絵の描いてある小屋より、少し行った所のエリア。高度差が結構ある『空中散策』。
(ココの取り付きは、トポにもあるボルダーエリアだと思うので、ハンピに来た初日に訪れてみると、ハンピの大体の雰囲気がつかめると思う。)
・左のピークは、カムが欲しいけれど、右のピークは、『空中散策』で頂上まで登れる。ケルンに導かれて登れる。頂上のピークは、『空中四歩』だ。ここは、ピークに向かって右側からなら、取り付きまでのブッシュもほとんど無く登れる。そして、なんとも凄いのは、「トンネル」と「洞窟」ある。「トンネル」は、涼しくて楽しい。「洞窟」は、何処までも降りていける。勿論、ライトが必要。真っ暗である。しっかりと戻る事を考えながら降りていかないと大変な事になる。ライトが壊れたら、もう、戻れない。シャンティ・シャンティ(ユックリ、ノンビリ)の精神である。洞窟の大きさは、仙台の「ベニーランドのお化け屋敷」を三段ぐらい重ねた深さと広さがある。本当に、戻れなくなりそうだった。但し、ホコリが蓄積されているので登り終えたら、水浴び・洗濯が必要になる。
② ハンピのザナーナ・エンクロージャーから見える、ホコラとお堂と寺院が頂上に3つならんでいる『空中散策』。
(何日か遊んで観光も兼ねて行くのにイイ所だ。歩いて行くには、少し遠いいけれど。)
・ハンピからバスで次のバス停のKAMALAPUR村まで行った方が近くて楽な様に思うが、途中、「大きなガーネシャ像」、「ナラスィンハ像」、観光地ベストにもあげた「ハザーララーマ寺院」などを観光するのもイイ。
・途中、『空中一歩』、『空中二歩』もできるボルダーもある。
・お堂のピークには、チッピングされた階段を使わないで登って欲しい。最後のドキドキ感の楽しいルートに出会える。ココは、「芸術点」を考慮してのベスト2だ。「ピークにあるお堂は、石をどの様に運んで、どの様に建てたのか。」考えてしまう。ヘリコプターを使うしか無いような気がする。不思議だ。更に、向かって左の寺院には、「手が四本ある石仏」と「シヴァリンガ」がある。ハンピの遺跡は、ほとんどの石仏が壊れていたり、シヴァリンガが持ち去られたりしているのに、この寺院は、両方ともしっかり残っている。それも、保存しようとして残っているのでなく、放ったらかしで残っているのがイイ。
・帰りは、MATANGA HILLなどから地形を判断して、けもの道のようなトレールを歩いて行くと、簡単にバザールに着ける。
 
《最後に》
インドには、美味しいカレーが無かった。と言うか、カレーその物が無かった。また、インドのあのボソボソした◯米では、日本の◯米には、どんなに頑張っても勝てないと思う。カレーも、世界中で日本が一番美味い。日本に帰ったら、「飯の半田屋」の大盛りカレーに挑戦だ。半田屋のお米は、何米を使用しているのだろう。「小さい時から大盛り飯。」いつも、注文しすぎて胃がもたれてしまう。
(飯の半田屋のTシャツがカッコいいんだけれど、非売品らしい。読者 プレゼントに出品して欲しいな。編集の方、交渉お願いします。可能なら、山形の◯で買ったネット付き帽子やカスケードのマットやオロナミンCも。交渉の力量が試されるネ。頑張って。)
《更に、追加》
ハンピで遊んでからラダックに行った
ラダックのレーとマナリには、ボルダーのジムがあった。
『 』は、ジム使用料金1日100RP、ボルダー案内1000RP。オーナーは、ボルダーの趣味が生じてジムを始めたような人。
『 』は、ジム使用料金1日 RP、 。温泉のあるヴァシシュト寺に行く途中にある。ボルダーの案内もする。
《次回に向けて》
◯を『空中散策』していた時、対岸の◯を観光していた少年から「What are you doing ?」と声を掛けられた。明星などでも、「ガンバ」とか、「ファイト 一発」とか、中には、「親不孝者」などと声を掛けられた事があるが、「What are you doing ?」は、初めてだった。なんと応えればイイのか、言葉が出なかった。あれからズーと考えている。「What are you doing ?」と聞き返すことしか思いつかない。あの時は、ただ、「エッ!」と思いながら、手を振るだけだった。これからも、その応えを見つけるためにもクライミングをして行こうと思う。
ピークにたどり着くと、また、次なるピークが見えてくる事は知っている。今まで経験した事を上手く活かしながら、自分なりのピークを目指して行ければと思う。今回のハンピは、今までの海外旅行やクライミングを上手く活かして自分なりのクライミングができたように思う。冬の剱のような厳しい自然ではないけれど、自然の中に溶け込んで楽しむ事ができた。これからも、クライミングをして、自然に抱かれながら人と触れ合って行こうと思う。
自分は、仙台に住んでいるので、東北近辺のクライミングに来るときは、連絡をしてみて下さい。パートナーが見つからない時など、仙台駅まで迎えに行ってお供もできます。エブリに乗っているので、車中泊ができます。トラッドもアイスも沢も山スキーも道具は、持っています。大きなテントも持っています。時間と天候を見てクライミングに行きましょう。もちろん、海外もOKです。日本の何処かで一緒にクライミングをしながら時間や予算を相談しながら計画を立てましょう。

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