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矛盾の両立とTWICE

ぼくたちはよく、二項対立で物事を考えてしまう。

二項対立とは、互いに矛盾し相反する二つのモノに分けることをいう。例えば、大人と子ども、善と悪、量と質などがよくある二項対立ではないだろうか。確かに、一本の線を引いてあちら側とこちら側に分けるのはシンプルで分かりやすい。

しかし、大きな二つに分けると強制的にどちらかに属さなければならない気になってしまう。または、気づかないうちにどちらかしか選ぶことが出来ないと錯覚してしまうのだ。

誰しも小学校でお目にかかったことのある二宮金次郎像。そのモデルである、二宮尊徳の言葉にこういったものがある。

『道徳なき経済は犯罪であり、経済なき道徳は寝言である。』

今でこそ、経済と道徳は交じり合っていることが感覚的に分かる時代だが、少し前の時代であれば完全に二項対立の二つだ。いわんや江戸時代なんて全くもって重ならない二つであろう。次の一万円札の顔になる渋沢栄一の著書『論語と算盤』も同じ構図になっている。

相反する二つの両立。

昨日の記事でも書いたように、二つのちょうど中間をとったのでは上手くはいかない。決して境界線上には立たず、自分のスタンスを明確にすることの重要性が分かった。しかし、二宮尊徳も渋沢栄一も、どちらかを選んだわけではない。ましてや、第三の立場に立つでもない。二項対立に思える二つを両立することによって大事を成したのだ。

矛盾したふたつを矛盾と捉えず、両立させようなどという発想はぼくにはなかった。ぼくの世界もいつの間にか二項対立でできていたのだ。

唐突だが、最近K-POPグループのTWICEにハマっている。彼女たちの楽曲に『MORE&MORE』、『YES or YES』というものがある。この曲のタイトルが面白いなと感じていたのだが、二項対立という概念を無視したモノだからなのかもしれない、、。

いやそれは考えすぎ。

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*昨日の記事です。ぬるいコーヒーは誰も買わない。



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