個性の液体

灼熱の陽光が燦々と降り注ぐ砂漠で駱駝に乗り水を求めて歩く

しとしとと水の滴る音がするのを耳で聞きその方に目を向ける

血の混じった赤黒い液体が動脈から一滴一滴と滲み出ている

滴り落ちる液体に掌を翳し数滴掬い舐める

肉でも魚でもない知る筈のない私自身の味を舌に感じる

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