冬眠

乾燥して赤裂で荒れた手指で
羽毛布団の柔らかい温もりを握り締める

冷たい隙間風が敷き布団と
掛け布団の間を縫う様に入り込みまた出てゆく

布団の中で春が開くのを待っていると
朧げな陽光が深い闇の中に射し込む

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