冬の夜空

見上げれば
冬の寒空を一機の飛行機が
三日月と北極星を線で繋ぐ様に
飛ぶ

北風がひとつ吹く

また見上げると
さっき見た一機の飛行機が
オリオン座を形作る星々の間を縫う様に
飛ぶ

車のクラクションが二回鳴る

そのまま見上げ続けていると
ずっと見ていた一機の飛行機が
線香に着いた火の粉の様に
飛ぶ

三度瞬きする

見上げた夜空で
三日月は手を叩いて笑い
北極星は頬を緩めて微笑み
その間を流れ星が流れる

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