詩 「錆びた鉄」

繁華街のネオン
電波塔のライト
勉強机のランプ
どれだけ明度の高い明かりにも
錆びた鉄みたいな毎日は
照らされない

陽射しの傾き
水たまりの乾き
電車発車ベルの響き

車窓から臨む
分厚く広がる雲の切れ間
夏の陽光が射し込み
雨滴を抱く葉の新緑は
まるで満天の星空の様

錆びた鉄が鈍く煌めく

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