雨をはじめる一滴目が降り始めてから
雨を終える最後の滴が降り終わるまでの間
湿っぽい古びた雑居ビルの二階の窓辺で
幾つかの詩を書く

自分が書いた詩を自分が読む
読み込むほど自分の詩に辟易する

ほとんど角砂糖みたいな甘ったるい飴を
舌で数回転がしてすぐ噛み砕く

改めて窓の外を見てみると
一度止んだ雨がまた降り始める
閉じたノートを開いて雨という題の詩を書き始める

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