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3.グアテマラSHB

今回の焙煎は、グアテマラのSHBを深煎りに。グアテマラと書いてガテマラと呼ぶようになるのが珈琲屋への第一歩なのかもしれないと、つまらないことを思いながら、生豆100gを計量し手網へ。トレーニングなので、どこのどんな豆でもよいのだが、今回は明確な理由もあって、ガテマラを焙煎した。理由も背景も伝えないほど味が出る、きっと気持ちや思いすらも。理由は、知りたい人が知りたい時に知りたい場所で知れるものだろうから。前回焙煎したエチオピア・モカの教訓を活かし、少し手網の位置を火に近づけて焼く。するとイメージより早めに1ハゼが起きる。火に近すぎたかもしれない。改善・修正というのは加減が難しい。改善・修正しようという意識は、改善・修正する以前に無意識的に働いているのだから、意識的に改善・修正しようとする意識は捨てなければならないのだ、と頭の中で独り言を呟きながら、右手を振る。9〜10分あたりから2ハゼが起きる。秒単位で変化する色と匂いを目と鼻と手で確かめながら、さらに右手を振る。タイマーが12分30秒を指したところでざるに上げる。時間よりも自分の感覚を信じること、それが出来たなら、たとえ不味くてもまた焼こうと思える。豆の色を見ると、もう少し深く焼いてもよかったかなと思ったけど、苦味はしっかり出ている。ただ、甘味がない。チョコレートに近いねっとりした甘味が欲しい。それはまた次回に。

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