詩 「混ざり合い」

夏の浅い夜
ゆっくり息を吸って
吸った分の息を吐く
再度深く息を吸う

黄色く未熟なグレープフルーツの
鋭く尖った酸っぱさや

溶け切らなかった砂糖が底に溜まった
カフェ・オ・レみたいな甘ったるさや

高地に広がる奥深い森林の様に
青くとても青いセロリの苦さが

交じり合い
混ざり合い
空気中で湿っぽさを纏い
鼻腔を一気に抜ける

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?