明日

朝や夜
春や秋
昨日や今日が
私の存在に気付かないふりをして
滔々と通り過ぎて行く

その道は暗く冷たく
なにより閑かで
通り過ぎて行く日々を
追うことも
呼び止めることさえできず
立ち尽くす

なんでもない一日として
過ぎ去った日々が
夜空に散りばむ星々となる

明日が通り過ぎるの手前
その光景を見ないようにするために
俯いていると
明日の影が私に近づくのが見えて
すっと明日が私の手を引き
道の先へ連れ出す

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