ビジネス資料の注意点〜文章の書き方〜
対面では伝わる資料であっても、他の人にとっては分かりづらい資料はよくあります。
ビジネスシーンにおいて、分かりづらい資料は読んだ相手に疑問が生まれ、生産性が下がります。
これを避けるための文章のポイント書いていきます。
□並列でない文章に箇条書きを使う
「・」を使った文章は並列の情報のみに使うべきです。
例えば間違った箇条書きの使い方です。
・商品Aの売上が悪化している
・前年同期比が80%になっている
・原因は競合商品Bにシェアを奪われているから
・奪われている理由は競合他社が広告宣伝費を踏んでいるから
次に正しい箇条書きの使い方です。
競合他社Bにシェアを奪われている理由
・競合が広告宣伝費を倍にしている
・当社にない魅力を訴求している
・価格が安くお得感がある
箇条書きを使うときは、「・」の後に書かれた情報が
・ひとつひとつの情報が独立していること
・2つ以上の並列した情報があること
であることがルールです。
素早くメモを取らなくてはいけないときに箇条書きを使ってしまいがちですが、できる限り構造化した文章を書く癖をつけた方が良いです。
文章の構造化はビジネスマンにとって重要な能力です。
□順序じゃないところに番号を使うこと
例えばやってしまいがちな文章です。
今日の話のポイント
1. 話し方
2. 資料の作成方法
3.
順番に関係がない場合は、「・」の箇条書きで良いです。
これが順序なのか?並列した情報なのか?
はっきりさせて資料を作成することが望ましいです。
もし使うなら、理由①、理由②、理由③とか言葉を前につけて使うことが望ましい。
□矢印を多用する
「→」は便利です。
色んな意味をもたせるので多用しがちですが、相手に意味を推測させてしまいます。
なので、「→」は因果あるところ限定するべきです。
競合の新商品が好調
→ 自社の売上が10%下がっている
何となく使うことはやめた方が良いです。
□接続詞「が」を使う
「が」は順接にも逆接にも使える言葉です。
例えば、こちらの2つの文章。
1. あいにくの悪天候です「が」運動会を開催します
2. 先日運動会がありました「が」そこで私はそこで綱引きをしました
全く同じ言葉なのに意味は文脈から読み取るしかないです。
曖昧な言葉はビジネスシーンでは使うことを避ける単語です。
今年は景気が落ち込みました
しかし売上は落ちていません
今年は景気が落ち込みましたものの
売上は落ちていません
こういった文章で接続詞を正しく使うべきです。
□「です」「ます」「思う」など同じ語尾が連続する
やってしまいがちですが、同じ語尾が続くと幼稚な印象を与えるので、やめるべきです。
続いているなと思うと文章を変えた方が良いです。
□主語と述語が対応していない
日本語では主語や述語が省略されることがよくありますが、ビジネス文章では避けるべきです。
例えば、このような文章
ビタミンCが多い食品は
オレンジやレモンなどの柑橘系
野菜ではキャベツやじゃがいもにも多く含まれています
最初の「ビタミンCが」に紐づく述語がないです。
そのため、文脈からどういった意味なのか推察するしかなくなります。
だから相手によって解釈が変わってしまいます。
そもそも主語がない文章もよくあります。
これは絶対に避けるべき文章です。
ただ、主語も繰り返すと幼稚な印象になるので、気をつけた方が良いです。
□文字壁をつくる
文字壁はこのような文章です。
こんにちは。お元気ですか。私は元気です。
昨日はあれを食べました。今日はここに行こうと思います。何が見られるか楽しみです。ちなみにおすすめの場所はありますか?私が特に好きなのは歴史を学べる場所です。また次の機会に一緒にどこかへ出かけると良いですね。またご連絡お待ちしています。
文字数が多いと見にくいです。
・1文に50文字以下にすること
・1段落に5分以下にすること
このルールを持っておくことが大切です。
□見出しを作ること
最初に見出しを作って、本文を作ってしまいがちです。
しかし、見出しは一発で決めるものではないです。
見出しは本文を書きながら都度見直していくものです。
抽象度の高いものから書いていくということは間違いではないです。
抽象から具体に落とすことを「演繹的に考える」と言います。
文章を書いていくうちに、「この文章はこっちの見出しに入れた方が良い?」とか「そもそも見出しを変えたほうが良い?」と思うこともあります。
具体から抽象概念を整理していくことを帰納的に考えると言います。
分かりやすいビジネス文章を書くには演繹的かつ帰納的に文章を何度も見返して構造を作り変えていくこと不可欠です。
見出しのルールを作ることも分かりやすさのひとつです。
例えば
・見出しは■
・小見出しは◎
といったルールを作っておくと資料が分かりやすくなります。
□タイトルで相手に求めることが判断不可
これはメール文章の話です。
仕事のコミュニケーションに置いて重要なことは、「あなたの文章を呼んで私に何をしてほしいの?」ということです。
それを防ぐためにタイトルに【相談】【共有】【連絡】【依頼】【決済】【お礼】のタグをつけます。
これだけで相手は何をしたいのか分かります。
□タイトルに「〜について」を使う
「〜について」は「〜」に何を書いても良い感じになる魔法の言葉です。
逆に何を言いたいのかわかりづらくなってしまうことがビジネス文章では欠点です。
✕ 来週実施予定のキャンペーンについて
○ 【相談】来週実施予定のキャンペーンの予算を決めたいです
〜についてをやめるだけでタイトルの具体性が上がります。
□まとめ
色々テクニックを書きましたが、ビジネスの資料では意味が相手によって変わらないことが重要です。
・意味を複数持っている単語を使わない
・汎用性の高い言葉は一見良い感じに見えますが、文章の意味が逆に分かりづらいので使わない
・「→」や「見出し」の書き方のルールを統一する
こういったことに気をつければ、きっと分かりやすい文章になるはずです。
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