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13歳のインフルエンサーハローワーク

本シリーズは、村上龍『13歳のハローワーク』をリスペクトし、インフルエンサーになりたい子供に向けたものです。
私の村上龍先生の作品との出会いは『希望の国のエクソダス』でした。高校生起業家が生まれる昨今、それを先取りした作品でした。『13歳のハローワーク』は2003年発行当時、とても話題になりました。『新 13歳のハローワーク』は2010年発行です。「13歳のハローワーク公式サイト」は、人気職業ランキングやインタビュー記事の追加はあるものの、職業の紹介に古さを感じます。
昨今、技術が進化することで、10年後に無くなる職業、という記事が話題になります。インフルエンサーという職業も、時代の変化とともに変わっていきます。2024年、SNSで活躍するインフルエンサーが強い時代、13歳のハローワークの説明は、現実とそぐわない箇所があるのではないか、と考えました。
私は、日本の大手インフルエンサー事務所にて、インフルエンサーの子供達のマネジメントに関わってきた。この経験をもとに、インフルエンサーになりたい子供達とその親に向けて、今風の13歳のハローワークが作れるのではないか、と考えて本シリーズを着手した。
主に、SNSで活躍するインフルエンサー事務所側からの見た視点に偏っているかもしれない。芸能事務所にいたわけではないので、そこはご容赦いただきたい。
また本シリーズを執筆した時点で古くなっていきます。子供たちには、この記事を参考にしつつ模索して欲しい。

本シリーズでは、”インフルエンサー”という言葉をYouTuberとも、TikTokerとも、芸能人とも取れる広範囲で、かつ影響力のある有名な人、という位置付けで使っています。
それは本シリーズが、YouTubeチャンネルを立ち上げて有名になろう、という単純なものではないためです。叶えたい、なりたい方向によっては、芸能事務所の門戸を叩くような記載もします。いわゆる、YouTuber本ではないことを先に宣言しておきます。
YouTuberとして成功するためのノウハウを知りたいのであれば、他を探してください。「制作に欠かせない10ヶ条」という文章で検索すると、始めるにあたって良い資料、動画が出てきます。

このシリーズを読もうとしている13歳前後の子供達へ。
今から始めて遅いことは何もない。
子役、キッズインフルエンサーとして早くから経験を積んでいれば、それは有利です。”仕事”の仕方を知っているから。ただ、その経験を持ってしても、必ず有名になれるものでもないのも事実です。だから、遅いことはないのです。
有名人になることは、生やさしいものではない。何も武器を持たないあなたが、「HIKAKIN TV」に出演したり、有名な企業のCMに出演したとして、有名になることはありません。それで有名になれると思っている子供たち、ご両親が多いので断言します。
頑張っても報われる世界でもない。
有名になれるのは、ほんの一握りの人しか掴めない、厳しい世界であることも認識することになるでしょう。

子供の両親へ。
インフルエンサーは、テレビに出演しなくても活躍できる新しい時代に突入しています。この新しい時代は、旧来の芸能界の闇の影響力を削いでいるように感じています。だからといって、SNSで活躍するインフルエンサーもクリーンではありません。能登半島地震の被災地を撮影しに行こうとするインフルエンサーもいます。ゲーム実況者「ねこくん!」が大麻取締法で捕まり、有罪判決が出た例もあります。本シリーズでインフルエンサーとしての立ち振舞は触れません。十分に品位を注意したほうが良いです。
もし芸能界の闇が気になるようであれば、星野陽平『芸能人はなぜ干されるのか?』をオススメします。
子供が事務所に所属契約する際は、よく契約書を読み、わからない点は事務所に質問してください。契約書のアドバイスは弁護士に問い合わせてください。
芸能事務所に所属する子役タレントは、中学1年生から一人で仕事場に行き始めます。13歳は親元を離れ始める年頃です。
本シリーズを通じてインフルエンサーの理解を深めきっかけとなり、子供の可能性を信じ、子供のサポートに活用ください。

幻冬社の皆様へ。
ぜひ書籍化のお声がけをお待ちしています。

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