読書メモ:リスク、不確実性、利潤
「米国経済学の源流にして良心の礎」フランク・H・ナイト。富を生み出すこと、自己実現、人間の生きる意味、そして他者との合意に基づく社会。
「リスク、不確実性、利潤」 ナイトが「リスク、不確実性および利潤」を刊行したのは1921年である。当時においては資本主義の下で社会の矛盾や対立が大きく顕在化していた。また市場経済が激しく不安定化し、価格論や均衡論に基礎を置く従来の古典派経済学に対する信任も大きく低下していた。そのような背景の中で、本書は不確実性論を基礎に置き経済学の再構築を