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週末のBloombergより

◆高めのPCEは明らかに追加利上げ要因だが、これから悪影響が出てきそうな銀行の貸し渋りをどう評価するかが問題(6/14のFOMCでは+25bp:65%の織り込み)。年後半の利下げ期待はかなりはげ落ちた。

◆債務上限不安で6月償還のTBの利回りが多少跳ね上がっても、利息計算期間があまりにも短いので、万一の際の管理面での面倒さを考えると、買っても全く割に合わない(買える人はほとんどいない)。

◆金利の絶対水準はジワリ上昇しているが、ボラは低く、クレジットスプレッドもIG:139bp、HY:453bpと概ね横ばい。変動金利でスプレッドの大きいレバローンが結果的に最も足元パフォーマンス良好。

◆来週は6/1木曜が債務上限Xデー、翌日金曜が雇用統計(NFP+195千人、時給4.4%)となかなかヘヴィ。


◆S&Pは4200と市場コンセンサスの4000を上回る堅調さ。債務上限問題に備えて、国内勢はシクリカル⇒ハイテク、国防へのシフト、海外勢は様子見で、narrow rally(AI関連20銘柄が+10%ptの寄与)となっている。

◆企業業績は予想以上に好調で、アネクドータル的にも深いリセッションの兆候は全く見られない。

◆米商業用不動産業者はFEDがインフレ目標を引き上げてくれることをひたすら祈っているが、FEDは冷淡。

◆AIはジョークを言えるくらい進化し、世の中の効率化を進める/株価押上げにも一役買うだろうが、市場の価格発見機能を越える(相場で勝つアイデアをひねり出す)にははるかに遠いという感触。

◆米GDPと同規模の米政府債務は、返済能力面を含めてそれ自体には何の問題もないが、毎回債務上限でごたごたするのは米固有の機能障害。

◆ユーロには統一債券市場がなく、中国には資本規制があり、日本は小さすぎるので、それらの通貨が米ドルに取って代わることはあり得ず、米ドルは基軸通貨として安泰。だからこそ世界中が米ドルに依存し続けており、万一米ドルの信用が失われれば、その被害は世界中に及ぶ。


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