育児便利グッズの落し穴

便利なものにはえてして弊害がある。それは育児グッズについても同じ。
ただ、育児グッズが他の便利品と異なるのは、
親にとっての便利さが、しばしば赤ちゃんの発達の阻害につながる
ということ。

紙おむつしかり、歩行器しかり、バンボしかり、ジャンパーしかり。
スマホしかり、抱っこ紐しかり、スイマーパしかり。
メーカーは、それを使うといかに子育てが楽になるかを宣伝し、
その商品が赤ちゃんの発達に及ぼす影響までの責任は取らない。
親は、その商品がいいという評判を聞いて購入したり、
プレゼントされたりして、喜んで使う。
それが、場合によっては、使い方によっては、
赤ちゃんの発達を阻害するものだ、
いや、危険といえる行為につながっている
などとは夢にも思わない。

大変さをなくすことに意を用いることが、
逆に後で大変さを招くとは想像がつかない。
ワンオペで頑張る親が救世主と喜んだグッズが
赤ちゃんにとって危険だなどと聞くと、
後から来た情報を否定したくなるのは当然だ。

情報化社会の中で拡がる情報は、必ずしも正しいとは限らないが、
広告をうまく使えば、皆の賛同を得ることもできる。
何が正しくて何が正しくないか、
そんな判断ができるほどの専門家は滅多にいないし、
たとえ専門家と言われる人たちであっても、
新しい商品のチェックまでは手が回らない。
メディア関係者は専門家ではないから、
一部のリソースからの情報を鵜呑みにして拡散する。
メディアからの情報はきっと正しいだろうと多くの人が信じている。

赤ちゃんの専門家たちが、これは子育てに使ってはまずいと思っても、
自分たちでエビデンスを示さなければ、誰も聞く耳を持たない。
そして何千人という病気も障害も抱えていない「普通の」赤ちゃんを見てきた専門家はしばしば、
女性で、無資格で、ボランティアだったりする。

医者は病気の子どもを見るのが専門で、
保育士は専業主婦の子育ては知らない。
助産師は産前産後を見るだけで、
理学療法士は、障害のある子どもを見る。

一体誰が「普通の」赤ちゃんのアドボケイトになれるのだろう。
どんどん出てくる新商品といたちごっこしながら、
それでも一つずつ説明していくしかないのか。
悪いことをしようなどと誰も思っていない。
そんな人たちに丁寧に説明していくしかないのか。

誰かが悪いわけではない。
でも、正さなければならないことはある。
発達や健康への影響を検証してない育児グッズを売らないように働きかけることや、
製品の安全性を保証するためのシステムづくりをすることや、
それらの研究をすることが必要だ。
赤ちゃんは自分では伝えることができないから。
赤ちゃんのことばを理解できる大人は少ないから。

先進国の子育てが、行き詰っている。
人が育てにくくなっている。
予防しよう。声をかけよう。あきらめない人の輪を広げよう。

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