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本気で挑戦する人の母校でインターンシップ 【週刊新陽 #115】

まだ6月だというのに札幌も夏日が続いています。道内では真夏日を観測した地域もありますし、今年は全国的に平年より暑い夏になるとのこと。
皆さまも熱中症や夏バテに気をつけてお過ごしくださいね。

さて今週は、2021年3月に新陽高校を卒業した市村隼汰さんがインターンシップに来てくれています。1週間のインターン期間の半分を終え、折り返したところでお話を伺いました!

インターンさせてもらえませんか

進学コースを卒業後、登別にある日本工学院北海道専門学校へ進学した市村さん。「将来はICT教育に関わる仕事につきたい」と思っていました。

ちなみに大学ではなく専門学校を選んだのは、より実践的に学びたかったから。実は以前からICTが得意だった市村さんは、高校2年の時に「Shinyo ICT Platform」というWebサイトを制作した実績があります。これはChromebookやGoogleのアプリの使い方が手軽に参照できるよう作られたサイトで、他校の人でも参照できるように一般公開されました。(参考:卒業生ストーリー)

日本工学院ではインターンシップなど将来につながる業界での体験学習が推奨されているので、「できれば学校現場で先生をサポートする仕事を体験し、ICT教育の現場を知りたい」と思ってインターン先をいろいろ探したそうですが、今ひとつピンと来るところが見つかりませんでした。

そこで、ふと原点に立ち返った市村さん。そもそも自分がICT教育に興味を持ったのは新陽での生徒としての経験から。ならばその母校を、生徒ではない視点から見てみたい!と考えました。

市村さんから「ちょっと相談があるんですが」と言われたのは今年2月。彼が運営に携わっているEZO OPEN SCHOOLに私が参加した時、「新陽で授業見学とかってさせてもらえますか・・・?できればインターン出来たらありがたいのですが・・・」と、恐る恐る聞かれたのを覚えています。

「ぜひ来たらいいよ!」と即答。卒業生のために機会を提供したいという気持ちもありましたが、在校生や先生たちにも良い刺激になるのでは、と思いました。

後から聞いたところによると、教育実習ではない上にICT教育のためのインターンなど聞いたこともないので、だめかなぁと思いながらも聞いたのだそうです。ダメ元でも言ってみる、やってみるのが、彼のすごいところです。

EZO OPEN SCHOOLに呼んでいただいたら
市村さんがスタッフとして活躍していました!
(この写真は2022年11月に再会した時)

ICT教育に関わる仕事

6月26日(月)から1週間のインターンシップが始まりました。

実施事項は、主に
・ICTデバイスを活用している授業の見学
・教員の業務をICTを活用してサポートすること
です。

こちらから依頼した業務もありますが、市村さんから提案があり実施してもらうことにした内容がほとんど。

例えば、新陽のICTデバイスの活用について「Chromebookは教員も生徒も必ず使っていて浸透している」と感じた一方で、「実は活用しきれていない先生もいるのでは」「毎年新しい先生が来るたびにゼロから他の先生が説明するのは大変そう」という課題感を持ったことから、Chromebookの基本操作マニュアルの作成を提案。

ちなみにこの『基礎の基礎の基礎からしっかりと!マニュアル』について『Google演習』の授業で生徒たちにプレゼンしたところ、ものすごく好評だったそうです。

生徒からのアンケート回答を見せてもらうと、プレゼンの内容、スライドのデザイン、話し方など様々な観点から、工夫していると感じた箇所や自分も真似したい部分がある、と書かれていました。(生徒たちのフィードバックもなかなか本格的で、『Google演習』の授業の成果を感じました!)

ポジティブなコメントをもらって市村さんも背中を押されたようで、「志望している仕事のイメージが少し湧いてきました!」と嬉しそう。

インターンとして職員室で過ごし、生徒時代には立ち入れなかったエリアで先生が仕事する様子を近くで見たり、生徒とも関わったりしているうちに、あらためてICT教育に関わりたい気持ちが強くなったようです。

インターンシップ初日、田渕先生からガイダンス
Chromebookの使用マニュアルを作成
(集中して仕事してたので背後から隠し撮りw)
インターン指導官の尻江先生に
相談しながら仕事を進めています
生徒向けプレゼンで使った
作成中のマニュアルについてのスライド
澄川の町内会の方々も相談にやってきました

人との出会いが次に繋がる

最後に、いろいろな授業を見学して回っている市村さんに、後輩たちがどう見えるか聞いてみました。

すると、「今の単位制の生徒たちは自分で選んだ授業を受けているからか、主体的に授業に参加している印象です。」との返答。2年次以降に選べる学校設定科目の『Google演習』や『澄川学』では特に充実感が高そうに見えたとのこと。「自分がいた時より、さらに学びたいものを深められる気がします。」と感想を話してくれました。

新陽生には、「自分のビジョンを究めてほしい」と市村さん。そして、自分の目標や夢のために使えるツテはなんでも使ったら良い!というのが彼の持論で、自身もボランティアや課外活動に積極的に参加して人脈を作り、それをフル活用したのだそうです。

また、もしビジョンがない、やりたいことが分からない生徒はどうしたらいいと思う?と聞いたところ、「まだビジョンがないなら尚更、まずは何でもいいので活動に参加して、いろいろな人に会ってみるのがいいと思います。大人の方々や同世代にも話を聞くと、いろいろな刺激を得ることができます。」と。

「ビジョンがあってもなくても、名刺は持っておいたほうがいいです!」と後輩たちへアドバイスをくれました。

【編集後記】
新陽高校の校舎は古くてエアコンがないので、日中は暖かい空気が溜まって蒸し暑いのですが、夕刻になり涼しい風が吹くと「北海道だなぁ」と思う、3度目の夏です。
帰り道、風に吹かれ藻岩山の夕焼けを眺めながら、てくてく歩いて帰る時間が好きです(と言いつつ、同僚の先生の車に乗せてもらい家まで帰ることも多いのですが・笑)。

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