それぞれのはじまり 【週刊新陽 #105】
今週から生徒が登校し、いよいよ本格的に新年度がスタート!という感じがしています。やっぱり学校は生徒がいてこそ、ですね。
4月10日から12日まで3日間の新陽高校を振り返ってみます。
進級&入学おめでとう
4月10日(月)、今年は始業式と入学式を同じ日に行いました。
2週間ぶりに登校してきた新2年・3年生が体育館に集まり、まずは新任の先生の着任式。今年度は教員11名、事務長1名を新たにお迎えしました。
大学を卒業したばかりの先生や他校から来てくださった先生、異業種での経験をお持ちの先生など多彩なメンバーが加わり、新陽の多様性がますます広がりそうな予感です。
ちなみに単位制2年次の生徒にはこの日、新しいハウスが発表されました。昨年度までは1年次だけだったのでブルーとグリーンの2ハウスでしたが、レッドとイエローが追加となり4ハウスに。今年度からは異学年が混ざってハウス運営が行われます。
始業式とホームルームが終わると、入学式の準備は2・3年の生徒たちが手伝ってくれました。新入生とその保護者の方々のために900席近い椅子をみんなで並べます。受付や写真撮影も有志生徒が大活躍。
おかげで302名の66期生を無事に迎え入れることができました。
学びのスタートに向けて
4月11日(火)は様々なオリエンテーション。目的に合わせて、学年、コース、年次、ハウスなどで集会を行います。
1年間の流れや校則などのルールの確認、授業の履修・修得についての説明など、年度始めは連絡事項がどうしても多くなります。
先生たちは春休みの間、どう伝えたら生徒に分かりやすくしっかり理解してもらえるかを相談しながら資料を準備していました。とはいえ一度の説明で全部を理解することが目的ではなく、困った時に何を見れば良いのか、誰に聞けばいいのか、どんな注意点があるかなど要点を覚えてもらうことが大事。
なお、生徒一人ひとりが自律的な学習者になるために必要なサポートは年次によって異なると思っています。入学したての1年生に「全部自分で考えてやってごらん」というのは少し乱暴でしょうし、自分で考えればできる2年生に「こうしなさい、ああしなさい」と細かく指示を出せば却って思考を停止させてしまうかもしれません。3年生にもなれば、自分が必要とするサポートを生徒の方から求めてくれるようになるといいな、と思います。
4月12日(水)からは通常の時間割どおりに授業がスタート。(放課後に担任・メンターとの個人面談を行うため、2週間は10分短縮の40分授業です。)
いろいろな行事や課外活動も学びの場ではありますが、やっぱり学校の学びの中心は授業。だから、「なんのために学ぶのか」を共有したり、半年あるいは1年一緒に学ぶメンバーと顔合わせしたり、学びの共同体のキックオフともいえる授業開きはとても大切です。
たぶん生徒もドキドキですが、それは先生も同じようで、ベテランの先生が教室から職員室に戻ってきた時に「何十年やっても初めて生徒と対面する瞬間はめちゃくちゃ緊張するんです・・・!」と教えてくれました。
ちなみに単位制はクラスみんなで同じ授業を受けるわけではないので、選択したコンパスや芸術科目によって一人ひとり時間割が異なります。当然、授業ごとに教室も移動。
1年次の生徒にとっては中学校の時とはまったく違う動きになりますし、2年次も昨年度よりさらに複雑な個別の時間割や新しい教科名、そしてフロアが異なる教室移動に、初日は休み時間ごとに迷子になる生徒もいました。でも、思っていたより大きな混乱が起きていないと感じています。
様子を見ようと休み時間に廊下に立っていたのですが、「1〇〇号室ってどこ!?」と言いながらキョロキョロしている生徒がいれば友達が「たぶん1階じゃない?」と答えたり、時間割を見せ合って「次なんの授業だっけ」と確認していたり。
ある1年生が紙で配られた時間割表とにらめっこしながらスマホを触っていたので「なにしてるの?」と聞いたら、「自分のグループとか時間割を友達が待ち受け画面にしてたから、私も真似して設定してる!」と。
生徒はちゃんと自分で動けるように工夫するし、助け合うんだな、とあらためて頼もしく感じました。
年度始めの先生たち
「常に新たな改革に取り組み、高校教育を再創造する」というスクールミッションを掲げる新陽の先生たちは、フットワークよくクリエイティブです。
伝統は重んじながらも新しいことに挑戦するため、事前の相談やシミュレーションは重ねているものの、やってみるといろいろ想定外のことが起こるのはよくあること。今年は新入生も多く、2年目となった単位制ではいよいよ異学年が混ざるとあって、週の前半はやっぱりバタバタしました。
でも、大変な時こそ声を掛け合い、ときに冗談を交えながら仕事をこなしていく教職員のみんなにいつも助けられています。
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